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<いじめを傍観>「〇〇菌」と呼ばれた男の子。小5のクラスで起こったあるいじめ【後編】まんが

前回からの続き。「A君菌」お調子者の男子が発したその一言からでした。
ほんの悪ふざけの言葉だったのかもしれません。でもクラスの雰囲気はそれから変わっていきました。
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「これっていじめじゃない……?」そんな意識はクラスのみんなあったと思います。でも誰もA君とペアになることはありませんでした。だって「A君菌」がうつったって言われるから。次は自分が菌って言われてしまうから……。きっと、はじめはそこに明確な悪意はなかったはずなのに。クラスがA君をいない存在のように振る舞うようになっていきました。

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クラスはA君が教室に来なくなった後も、まるで転校前と変わらない日常のようでした。A君の給食を保健室に運ぶ当番も最初は日替わりでクラスのみんなが運んでいましたが、しばらくすると固定のクラスメイトだけが運ぶようになりました。

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あのとき、A君に話しかけることができていたら……。体育の授業で「ペアになろうよ」そう言えていたら……。A君菌と誰かが言ったときに「そんなつまらないこと、言うのやめなよ!」と、言えていたら……。どこかでA君の気持ちに寄り添えた瞬間はきっとありました。でも怖くてその一言を発することはできませんでした。

人から中傷されたり、のけ者にされていい理由なんてありません。しかし当時は私も、クラス全体が次は自分がターゲットになってしまうかもしれない……そんな見えない恐怖に支配されていたように思います。あのとき、ほんの少しの勇気を持てたなら……。大人になった今、より一層強く思います。

脚本・編集部 作画・よしはな
【つぎ】の記事:<イジメの首謀者>「自殺するまでいじめるからな」と言っていた我が子。引っ越しまでの道のり……【前編】

※この漫画は事実を元に作成しています。

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