<介護の問題>預かったお金「もしも私が認知症になったら……」義母の愛に涙止まらず【第4話まんが】
前回からの続き。
数年前の出来事です。転倒事故で骨折、入院を経て、わが家で同居することになった義母。その後、義母の認知症が判明しました。感染症への対応で忙しい夫や義姉に遠慮して、1人で義母の介護をするつもりだった私ですが、なかなかうまくいかず。そんなある日。
頭を下げて謝る義姉に、義姉も仕事で大変な思いをしているのに申し訳ないという気持ちがわきました。
もっと私がしっかりしていれば……そんな気持ちがある私に、義姉があるものを差し出します。
義姉が取り出したのは銀行の預金通帳でした。話の展開が読めず、私はきょとんとしてしまいました。
義母の介護でヘトヘトになっている私に差し出された1冊の預金通帳。義姉が事情を説明してくれました。
義母が、自身の介護のことについて準備をしていた事実を知って、私は呆然としました。
義姉が話し始めた義母の姿は、私が親しくしていた優しい義母そのものだったのです。
義母は私のことも理解して、義姉にお金を託していたようです。
義母が義姉に話したことは、まるで私の性格を見抜いているかのようでした。そこまで理解して接してくれていたことに、改めて感謝の気持ちがあふれました。
思い出すのは義母と重ねた楽しい日々の思い出でした。介護がつらい、義母との接し方がわからない……そう感じていた自分が恥ずかしくなりました。
義姉によると、私が夫と結婚する直前まで、義母は義父の両親の介護で大変苦労をしていたそうです。だからこそ私や義姉に同じような苦労はさせたくないと、前々から言っていたのだとか。本当に優しい人です。その気配りと覚悟に頭が上がりません。
私はどこかで、我慢している、耐えている、という気持ちがありました。でも、認知症になりたくてなる人はいません。私たちに苦労してほしくないと考えてくれた義母の気持ちに、涙が止まりませんでした。
それから私は、かかりつけ医や地域包括支援センターなどに相談し、義姉のアドバイスも受けながら施設入居の手続きをしました。今は介護サービスのスタッフさんたちにも助けてもらいながら、入居の順番が回ってくるのを待っています。
1人で抱え込まず、誰かの手を借りたり気持ちを共有したりすることは、義母の気持ちに応えることでもあると感じています。一緒に手を尽くしてくれる人がいるありがたさを実感する日々です。
自分1人が頑張ることで、義母に恩返しをしたいと思っていました。でもそれは私の独りよがりだったのですね。残された義母との日々を大切に過ごしていきたいです。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・千永美 作画・よしはな 編集・Natsu