卒業式欠席の理由は、小学校の冷たい対応。ママができるサポートは?
もうすぐ卒園式・卒業式を迎える子どもたちもいますよね。次のステージに進む節目となるだけに、子どもたちにとっても親にとっても大きな意味を持つ行事ではないでしょうか。
ただなんらかの事情から、卒園式・卒業式に出られない子どももいるようです。その場合、親としてなにかしてあげられることはないのか? ちょっと考えてしまいますね。
次の一歩へつながる卒業式。全力でサポートしたいけれど
卒業式をあと数ヶ月に控えた時期にママスタコミュニティに寄せられたのが、小学6年生の娘さんを持つママからの投稿でした。娘さんはある特定の場面や状況になると話すことができなくなる、「場面緘黙症(ばめんかもくしょう)」とのこと。卒業式でたくさんの人々が注目する舞台に立つことが、非常に難しいようです。
『参加するだけならできそうなのですが、舞台でひとりずつ将来の夢を叫ぶプログラムが不安なようです。しかも出席番号が1番のため、我が子だけ一連の動作をすべてやらなくてはならず……。最終手段としては欠席も考えています。お子さんが卒業式を欠席された経験がある方は、いますか?』
「卒業式をイヤな思い出にするのではなく、次への一歩として前向きに考えてもらえるように、全力でサポートしたい」というママ。娘さんを思う気持ちに応えるように、いくつかの体験談が寄せられました。
『うちは欠席でした。前日から高熱が出て、無理だと判断したためです。みんなといっしょに写真も撮れず本当に残念でしたが、回復してから後日先生方が校長室で”ミニ卒業式”をしてくださいました。今となると、よい思い出です』
『不登校が理由で、欠席しました。卒業式当日の午後、校長室で卒業証書を受け取りました』
『うちはインフルエンザになって、休んだ。校長室で後日かんたんな卒業式をしてもらったよ。そのあと同級生全員がサプライズで集まってくれて、みんなの腕で作ってくれたアーチの中を歩いた。中学校はみんなバラバラになってしまうので、娘もすごく喜んでいたよ』
中には息子さんがPTSD(心的外傷後ストレス障害)のために小学校の卒業式を欠席したという、投稿主さんのお宅と似たケースも。
『担任の先生と相談して、卒業式当日みんなが帰ったあとに校長室で卒業証書だけ受け取ることになりました。当日行くと先生方全員が待っていてくれ、息子だけの卒業式をやってくださいました。証書の授与と、クラスのお友達からのビデオメッセージ、写真屋さんも待っていてくださり写真撮影、最後は先生方全員が腕でアーチを作り送り出してくれました。
”みんなといっしょ”はかないませんでしたが、そのおかげできちんと小学校を卒業できたという実感が持てたようです。「中学校からあらためてがんばろう!」と息子にとっての励みになったようで、通院と服薬を続けながらですが中学校にも休み休みながら通っています』
理解ある先生方、やさしいお友達に恵まれていれば、素敵な思い出に変わることもあるのですね!
是が非でも通例を変えようとしない学校に、募る不信感
ママたちからは「注目されないような状況にしてもらえば、いいのでは?」というアドバイスもありました。投稿主の娘さんは、お友達は少数ながらふだんはなんとか学校に通えているというのですから、なおさらです。
ところが、学校にそれを許してもらえないのだそうです。
『担任の先生はまだ若く「がんばれば、なんでもできる!」というような、熱血タイプ。何度か相談してみましたが娘のデリケートな状況を理解してもらえず、私も不信感を持ってしまっています。”夢を言うのは省略して、一礼だけして証書を受け取る”というのを打診してみたのですが、「伝統だから変えられない」の一点張り。「違う子に任せるとなると、誰がやるかでもめる」、うちの子だけが違う動作をすると「ほかの保護者が不審に思う」とのことでした。先日学校に電話をした際担任が不在で、教頭先生とお話する機会があったので事情を話すと「私はくわしいことは聞いていない」と言うので、それにもびっくりしました』
ついには話し合うことに疲れてしまったという、このママさん。担任の先生は「自分が話しかけると、イヤな思いをさせるから」と、学校で娘さんに話しかけることもしないのだとか……。3学期に入ってから、結局不登校になってしまったそうです。
この学校側の対応、あまりに冷たいと感じませんか? トピックスにも、同情する声が集まりました。
『うちの子は不登校なので、卒業式には出られません。そちらのお子さんは出席だけでもできそうなのであれば、素晴らしいと思うのです。でも、そのための融通をきかせてくれないなんて……。申し訳ないのですが、学校にすごい不信感を覚えます』
『出席番号の順番なんて、「◯さんは事情により、クラスの最後に回します」とお知らせすればよいだけだよ。そんなことで文句を言う親なんて、いないと思うけど。1番の子がやる伝統なら、そもそもクラス替えのときに配慮してくれてもよさそうなもの。状況を我が子のことに置き換えて想像すると、あまりにも悲しくてしかたない』
『もう、いっそ「インフルエンザになった」っていうことにしたら、どうかな? そのまま春休みだから、治癒証明もいらないし』
このままでは、小学校時代がすべてイヤな思い出に変わってしまいそうですよね。
唯一の救いは、一度面談させてもらっった養護の先生がやさしかったことだそう。「つらくなったら、いつでも逃げてきね!」と言ってくれたことが、娘さんの心の支えになっていたのだとか。
みんなといっしょに卒業式に出席するのは難しくても、養護の先生に相談するなりして”保健室でひとりの卒業式”というのはどうでしょうか? そこでママ手作りの卒業証書を渡すだけでも、いいのでは? お友達にお願いして、メッセージカードなどを書いてもらうのも一案です。せめてなんらかの形で、小学校生活の最後をきれいな形で締めてあげられますように。あきらめる前に、娘さんのためにもう少しだけ動いてみてほしいです!
文・鈴木麻子 編集・しのむ
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