Zeebra&美和:第4回 ステップファミリーをスタートするために大事なことは……
第4回目となる今回は、Zeebraさんの二人の息子さんと、4人での結婚生活をスタートさせた美和さん、子連れ再婚となったZeebraさんに、ステップファミリーについてのお話をお聞きしました。
ステップファミリーとして家族をスタートさせる時に作ったルールはありますか?
美和:ステップファミリーを意識したルールは、とくになかったよね?
Zeebra:うん。一緒に住むようになって3年半で結婚したんですけど、その中でいろいろと家族として形成していったものがあって、それはステップファミリーだからとかではなく、当たり前に、人に対してそういうことをしちゃダメとか、おたがい感謝をする気持ちを大切にしようとか、そういうことはありました。
家族になって、楽しかったと感じたこと、記憶に残っていることを教えてください。
美和:とにかく子どもたちがすごくかわいくて。「ただいま」って帰ると、「おかえり~!」って抱きついてきてくれたり、座っていると膝に乗ってきたり。
元々、子どもが大好きだったので、単純に「うわぁ! かわいい~」って思ってました。
大変だったのは、自分本位で過ごせないこと。どんなに仕事で疲れていても、「ご飯の準備をしなくちゃ」とか、子どもたちのことを中心に生活をするようになったからこそ大変だったこととかも、すごく記憶に残っています。
この対談を読む方の中には、ステップファミリーになること、なったことについて悩んでいる方も多くいると思います。お二人が考える、ステップファミリーとしてうまくやっていく秘訣があれば教えてください。
美和:色々な環境があるから一言では言えないし難しいですよね。うちは乗り越えることが比較的、簡単だったと思います。息子だったというのも一つあると思う。娘だったら「パパを取られた!」となっていたかもしれないし。
あと、息子たちが本当にすごく良い子だったんですね。とってもピュアで素直だったので、「ちゃんとママになれるかしら」と悩むこともなく、何も考えずに飛び込めたんだと思います。
ステップファミリーと一言で言っても、状況によっても全然違いますよね。
Zeebra:そもそも、自分の子どもたちとうまくやれない人と結婚する気はゼロなので、そういうところは大事ですよね。
彼女と付き合う前もお付き合いをした人はいるけど、一緒に住んだ人はいなかったんです。
恋愛は二人でするものだけど、子どもがいるということと恋愛をするということをつなげて考えずに進んでしまうと、もし相手が子ども嫌いだったと知ったら話にならないじゃないですか。
それを「なんとかうまくやれ!」というのは、無理だと思うんだよね。
子どもがいて、片親で恋愛をするのであれば、やっぱりそこは子どものことを考えたうえで恋愛をするべきだなと、絶対思うんです。
そういうことを考えずに恋愛を進めた結果、相手の連れ子に手を上げたりする人がたまにいたりするじゃないですか。
美和:そういうニュースがあると本当に辛くなる。そもそも、そういう人を選んではダメだよね。
Zeebra:子どもがいる以上は、まずは子ども。自分の人生の前に、まずは子どもだと思うんです。
バランスは大事なので、子どもを預けて二人の時間を持ったり、自分たちの人生も楽しむべきなんだけど、プライオリティという意味では、やっぱり子どもということなんじゃないかなと思うんです。子どもがいる以上は、成人するまではそれを守らなくちゃ。
当時、結婚する前なんかは、自分が家にいれない時は、彼女に子どものことをお願いしてたけど、まだ「彼女」だから、責任はないんですよね。
だから、結婚するまでは、ご飯の時には家に帰って、できるだけ夜ご飯の時間には仕事を入れないようにしてたりとか、子どもたちを含めての家庭とはどういうことかを考えたうえで、自分のやりたいことをした方が良いと思います。
美和:もし、ステップファミリーになることを決断ができずにいる人がいたら、そういうことをちゃんと見極めるのは、とても大事なことだと思います。
Zeebra:僕も親が再婚してるんで、自分がその片親で母親と二人という経験もあるし、ステップファミリーとなって、向こうの家庭に入る子どもの気持ちもすごくわかるわけですよ。
受け入れてくれる親戚もいたし、そうじゃない親戚もいて、そういうのって、子どもはちゃんとわかるんですよね。
自分がそういう経験をしたぶん、自分の子どもにはそういう思いをさせたくないなという気持ちは強かったですね。
そういうことを踏まえたうえで、けっこう慎重に選ばれたのが、あなたです(笑)
美和:とても光栄です!笑
Zeebraさんにとって、ご自身の幼少期の経験、二人の息子さんの存在を最優先させたなかで、美和さんという運命の女性と出会えたことがどれほど幸せなことだったのかを、このお話から感じることができました。
次回も、お楽しみに!
(取材、文・上原かほり 撮影・泉三郎)