競争心ゼロのわが子、負けず嫌いの両親には理解できない?「負けても平気」な子どもへの接し方は
子どもの性格は千差万別。個性だと頭ではわかっていても、「どうして?」と疑問に思ってしまう子どもの言動はないでしょうか。先日ママスタコミュニティには「勝ち負けにこだわらない小1」と題して、小学校1年生の娘さんをもつ投稿者さんからこんな投稿がありました。
『娘が本当に勝ち負けに興味がない。体育教室にも通っていて団体種目の大会があったのに、そこでボロ負けしても全然キョトン。この間も、子ども会の大会でトロフィーをもらえなくても別にへっちゃら。「その種目ができて楽しかったー!」と言っていて、「この子のゴールはその種目に参加するところで、その後の成績には興味がないのかな?」と旦那と話していた。そういう子っている? 私も旦那もそういうタイプではないから謎で』
投稿者さん自身も旦那さんも負けず嫌いな性格があるため、自分たちとは真逆の性格の娘さんに対して、どのように声かけをしたらいいのかと悩んでしまうこともあるそう。この投稿に対して、ママたちからはどのようなコメントが寄せられたのでしょうか。
うちの子もそうだよ!常に心が平和だからいいことじゃない?
『うちの息子も。「楽しかったからOK!」って感じ』
『私もそうだし、うちの長男もそれ。勝ち負けなんてどうでもいい。負けて悔しいって気持ちもかなり薄いし、頑張ってまで勝ちたいとも思わない。勝たなくても楽しければいい』
投稿者さんと旦那さんは自分自身を振り返り、「子どもは勝ち負けにこだわり、負けず嫌いなところがある」という思い込みがあるのかもしれません。体育教室の大会という大舞台で負けても、何食わぬ顔をしている娘さんを見て少し心配になったのでしょう。しかし、ママたちからは「うちの子もそんな感じだよ」という体験談も多く寄せられていました。投稿者さんの娘さん同様に、勝負ごとの結果よりも楽しかったことで満足しているタイプの子どもは、意外と少なくないのかもしれませんね。
『うちの小1息子もそんな感じだよ! 運動会でも勝ち負けにこだわらないし、他の人に勝ちたいハングリー精神も薄い。でもいいと思うよ。心が乱れないって1番平和だよ。息子のクラスの子で、負けるとその度に不機嫌になって泣く子がいるけど「大変そうだな」と正直思っている。勝つことにこだわりすぎるのって結構しんどそうよ』
『私は逆にめちゃくちゃ負けず嫌いだったけどそれを表に出さなかったから、親には「もっと競争心を出して!」と言われていた。競争心をむき出しにするのがみっともなく思えていたんだよね。ただ楽しそうにやっているだけなのか、楽しく取り組みながらも真剣に取り組んでいるか。表向きだけで判断しないほうがいいよ』
親としては、他の人に負けたくない気持ちや「もっと頑張りたい」というハングリー精神を子どもに持ってほしいと思うものかもしれません。スポーツにせよ勉強にせよ、自分が頑張ることでいい結果が得られるという成功体験は、人生の糧にもなっていくはず。子どもに習い事やスポーツをさせている親御さんのなかには、そうした思いの人も少なくないでしょう。しかし、あまりにも勝ち負けにこだわりすぎる子どもをもつ親も、大変な側面があるでしょう。おもちゃの取り合いなどの日常の些細な出来ごとにも負けず嫌いを発揮しては、泣いてしまう子どももいます。それらが悪いわけではないですが、「娘さんは心が乱れていなくて、平和でいいのでは?」というコメントもありました。また、娘さんは恥ずかしさなどもあって、思っていることや悔しさを表情や言葉に出していないだけという可能性もあります。本人が真剣に取り組んでいるのであれば、投稿者さんが特に心配することもないのではないでしょうか。
悔しい気持ちを持たせるのは不可能かも
『「感覚」のことを伝えるのはほぼ不可能だと思っている。「これ美味しいよ」「楽しいからやってみて」とか。本人がどう思うかは本人次第で、親がいくら言ったところでそう思うかはわからないし、変わらない。だから「負けたら悔しい。だから負けないように頑張る」なんて本人がそう思うしかない。その子にとって大事な負けたくないものが出てくるまでは、負けて悔しい気持ちはわからないんだと思っている』
『どんなことでも勝ちにこだわり続けると、1回負けただけで嫌になって辞めてしまうことがあるから、楽しく地道に続けるって1番根気がいると思う』
『闘争心があるほうが一瞬伸びる気はするけど、「悔しい」で終わる子も多いよ。うちは兄が楽しかった系、弟が悔しい系。悔しいから努力しようってなるまでは大変だったよ』
「この子のゴールはその種目に参加するところで、その後の成績には興味がないのかな?」と娘さんへの不安を吐露していた投稿者さん。大会で負けてしまっても楽しそうな娘さんに対して、「悔しい気持ちが湧かないの?」と思うのは自然なことでしょう。しかし気持ちや感覚については、いくら親が「持ちなさい」と思ってもなかなか難しいことかも。大人でも「これを美味しいと感じなさい」などと強制されても難しいはずです。勉強もスポーツも「できて楽しいからやる」という動機もあれば、「できなくて悔しいからもっと頑張る」という気持ちもあるでしょう。闘争心や悔しい気持ちを抱いたとしても「じゃあもうやらない」と諦めてしまうことだってあります。
娘さんは勝ち負けにはこだわらないものの楽しくて継続しているのであれば、そこまで心配する必要もないのでは? 「負けたら悔しいと思うものに出会っていないだけでは?」というコメントもあり、まだまだ今後を見守っていくとよさそうですね。
自分と戦うタイプになるかも。結果ではなく過程を褒めてあげることも大事
『私がそういうタイプ。過程を楽しむのが目的。結果はどうでもいい。こういう子は「ここを考えて工夫するとより楽しいよ」と過程での楽しいポイントを教えると一生懸命楽しもうとするから、そういうやり方で伸ばせばいいんだよ』
『次男がそう。競うことをしない。他人は他人、自分は自分。勉強は自分に負けたくないだけと言う』
『うちの娘もそうだった。ボーッとしててガツガツしたスポーツは苦手。今中1だけど静かに頑張るタイプ。優秀な子を冷静に観察して目標にしているみたい。子どものペースで頑張っているよ』
『小1息子も勝負ごとに興味がない。かけっこで負けても「○○くん早いねー! かっこいー!」ってニコニコしている。「これでいいのか?」って思うけど、本人は楽しそうだし、周りの子を褒めて平和主義の息子は友達に好かれている』
自分と違うタイプの子どもにどのように声をかけたらいいのか、と悩んでいる投稿者さん。競争心がなく、勝ち負けにこだわらない娘さんには「頑張ったね」「もっと上を目指そう」といったコミュニケーションは伝わりづらいかもしれませんね。そこでママたちからは「頑張った結果ではなく、過程を褒めてあげたら?」というアドバイスが寄せられました。娘さんは楽しんで体育教室に通い、大会に出たということで十分に満足している様子。結果よりも過程を楽しむタイプであれば、その過程や楽しんだという娘さんの気持ちそのものを褒めて、伸ばしてあげることが大切になってくるのかもしれません。
また同じようなタイプの子どもを持つママたちからは、勉強に関する体験談も。人と争うことに興味がないけれど、勉強は自分自身との闘いとして頑張っていたり、自分のペースで冷静に向き合っていたりするエピソードも寄せられています。さらには平和主義で争いごとを好まない性格だからこそ、お友達から好かれているという話もありました。
『友達に「一緒に遊ぼ」と言って拒否されてもケロッとしていて、「じゃあ違うもので遊べばいいやー」って感じ。だから幼稚園の頃、意地悪する子がいたけどリアクションしないから面白くなくてすぐやめたみたい』
実際に投稿者さんも、上記のように娘さんの平和主義な一面が見えるエピソードを綴っていました。いじめっ子に対し、うまく切り替えて過ごしている様子はたくましさを感じます。娘さんの勝負ごとにこだわらないという性格は、とても素敵な個性の1つでしょう。投稿者さんもそれを否定するのではなく、娘さんに合った個性の伸ばし方を見つけていけるとよいですね。
文・AKI 編集・kunel イラスト・Ponko
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