<両親へのお金は?>結婚祝いは3千円「関わりたくない」私と母の関係は【第7話まんが:姉の気持ち】
前回からの続き。これは最近のお話です。私は3きょうだいで育ったアユミです。5才年下の弟(サトル)と、8才年下の妹(コハル)がいます。私を産んだ実母は3才のときに亡くなり、現在実家にいる母は父の再婚相手です。明らかなきょうだい差別を受けながら、私は一日でも早く実家を出たいと思っていました。高校卒業して働き、お金を貯めてようやく逃げ出すことができたのです。
私が家を出た後、父は早期退職し、その退職金で実家を立て直しました。母からは「アンタはもうこの家を出たんだから、アンタのの部屋はない」私は「二度と戻らなくてもいい」そう言われた気がして、なんだか楽になりました。
弟や妹は私を「親孝行」に巻き込もうとします。でももう実家にはかかわりたくない私。波風を立てないようにできる範囲で参加したり……。私は人を愛するということに、自信をなくしていました。結婚も家庭も諦めよう。けれど……、
35才のときに入籍した夫のケンジは、今までの人生で一番の理解者です。両親には最低限の挨拶のみを済ませると「結婚なんてしないと思っていたわ」
「まぁ、一応お祝いは送ってあげる」祝福されると思っていなかったのに、思いがけずかけられた母からの「お祝いを送る」という言葉……。期待はしませんが、少し嬉しいと思う気持ちもありました。
その後しばらくして、母から荷物が送られてきました。いったい何が送られてきたんだろう? 私はワクワクして箱を開けたのですが……。
「結婚祝いを送る」そう言った母から送られてきたものは、なんと『洗面器』。他には何も、手紙すらなくこれ1個だけが入っていたのです。しばらくその洗面器を見つめて……私と夫は顔を合わせて大笑いしました。「結婚祝いが洗面器1個って!」「ここまでくると、いっそ清々しいな! お義母さんらしいわ」……ケンジと結婚してよかった。私には、あの母のことをネタにして一緒に笑い合える相手ができたんだ……。そう思ったのを覚えています。
ひとしきり笑った私は、一応母にお礼の連絡をしました。
「アレ、高級な洗面器なんだから大切に使いなさいよ!」
やっぱり私と母は「3千円の洗面器」程度の関係なんだ。これからも必要最低限のかかわりでいいのだ。そう思っていたのに……
結婚祝いに「3千円の洗面器」が送られてきたとき、いろいろと吹っ切れた気がしました。私は新しい家族を大切にしていこうと決めたのです。しかし先日妹から仕送りの提案があり、また実家との関係に悩まされることになりました。私が受けてきた仕打ちを知らない弟と妹は、私のことを単なる「親不孝者」くらいに思っています。ケンジの後押しもあり、私はきょうだいでの話し合いに応じようと思っています。
【第8話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子