<追い込み育児から抜け出した日>家族が壊れる前に、パパが提案した“あること”
リビングから聞こえるのは、ママの大きなため息。サユリさんは、都会のマンションで家族3人暮らしです。年長の息子・ダイチくんは、小学校受験に向けて勉強の毎日。朝は英語、夕方は体操、夜はプリント……「今が大事だから」と自分に言い聞かせて続けてきました。けれど気づけば、家族の会話は少しずつ減っていき、リビングに残ったのはプリントの山と、張りつめた空気だけでした。


滞在は、あくまで短期間の予定だったサユリさん。それでも佐賀での時間は、家族の表情や会話に、少しずつ変化をもたらしていくことに……。



吉野ヶ里歴史公園は、復元された建物や広い芝生が広がる、歴史を身近に感じられる場所。竪穴式住居や物見やぐらを見て回りながら、「勉強する」というより、「見て・歩いて・感じる」歴史体験ができます。園内はとにかく広くて、ダイチくんは走ったり、探検したりと大忙し。思いきり体を動かせるので、子どもがのびのび過ごせるのも嬉しいポイントです。


日が暮れ始めたころ、一家は佐賀県鹿島市の移住体験施設「旧筒井家住宅」へ向かいました。この施設は、移住を検討している人が、2週間〜1か月ほど、実際の暮らしを体験できる施設。「旧筒井家住宅」に限らず、佐賀県内の移住体験施設は家具や家電がそろっていることが多く、「いきなり移住するのはちょっと不安……」という人でも、気軽に滞在できるのが魅力(※)! 果たしてサユリさん家族の反応は……?



音成(おとなり)さんの語る“ある事情”って……? 笑顔で迎えてくれた音成さんの雰囲気に安心して、サユリさんはいろいろお話を伺うことにしたのです。
音成さんが語る、佐賀県での暮らし


──移住を考え始めた頃、都心での子育て・生活はどんな感じでしたか?
音成さん:当時は仕事・子育て・家事が重なる時期で、毎日がいっぱいいっぱいでした。朝から晩まで慌ただしく、妊娠中も電車通勤をしていたので、今思うとよく頑張っていたなと思います。家に帰れば子ども3人が元気いっぱいで、もう“動物園状態”でした(笑)。
──そんなふうに毎日が“動物園状態”だった中で、子育て環境を見つめ直したとき、行き先として佐賀が浮かんだのはなぜですか?
音成さん:私の場合、佐賀に家業があったので、行き先は最初から佐賀一択でした。ただ理由は「家業を継ぐから」だけじゃなくて、いちばん大きかったのは“佐賀で子育てしたい”という気持ちです。私はもともと佐賀出身で、いつかは地元で子育てしたいと思っていました。だから家業を継ぐ・継がないに関係なく、「そろそろ佐賀に帰ろう(引っ越そう)」という話になったんです。夫も、結婚前から佐賀に行くことに反対はありませんでした。
──実際に移住し、佐賀での暮らしを通して、ご自身の子育てが変わったことはありますか?
音成さん:東京にいたら、たぶん一番上の子は今ごろ受験真っ最中で、家族みんなで頑張っていたと思います。でも佐賀に来てからは、「小学生のうちは外で遊べばいい」「子どもは子どもらしく、のびのび過ごすのが一番」と、すっかり気持ちが変わりました。
佐賀は「みんなが塾に行く」環境でもないので、学校から帰ったらカバンを置いて、すぐ外へ遊びに行くんです。安心して子どもを遊ばせられる環境があるのは、本当にありがたいですね。
──子どもが放課後にのびのび遊べて、親としても安心できる環境があるんですね。そうした日々の暮らしの中で、「佐賀に来てよかった」と実感するのはどんな瞬間ですか?
音成さん:佐賀の人は、本当にあたたかいなと日々感じています。たとえば、子どもの送り迎えを「よかよ〜今日うちが行くよ〜」とお友だちファミリーが自然に助けてくれたり、採れたての野菜を「よかったら使って」とさりげなく届けてくれたり。
それに、困ったことがあっても「こんなこと聞いていいのかな」と身構えず、軽い気持ちで相談できる空気があります。そういう“お互いさま”の雰囲気に、いわゆる「よかよか精神」を感じて、気持ちがふっと楽になります。
食の面でも佐賀はすごく恵まれていて、米、野菜・お肉・海鮮が本当においしいんです。
日々のごはんが自然と充実しますし、結果的に外食に頼りすぎなくなったり、生活費も抑えやすかったりする。総合的に見て、家族で暮らすにはすごくちょうどよくて、“住むにはもってこいの場所”だと思っています。
──逆に、住んでみて初めて気づいた不便さや、想定していなかったことはありますか?
音成さん:不便さはまったくないです。強いて言えば……そうですね、「これは想定してなかった」のは、蚊の多さです(笑)。とくに引っ越してきた最初の夏は、庭や外に少し出るだけでも子どもがすぐ刺されてしまって大変でした。
東京にいた頃は、虫のことで日常が左右される感覚ってあまりなかったので、「自然が近い暮らしって、こういう現実もあるんだな」と実感しました。しかも佐賀の蚊、なんだか“でかい”気がして……余計にインパクトがありました(笑)。でも今では、子どもたちも蚊に刺されても平気になりました! 人間って順応しますね。
──そうした良い面・大変な面も含めて実感している今、移住や長期滞在を考えている人に「まずこれだけは試してみてほしい」と思うことはありますか?
音成さん:もし迷っているなら、まずは「お試し移住」で、実際の暮らしを一度体感してみてほしいです。佐賀県内でもエリアごとに雰囲気が全然違っていて、少し栄えている場所もあれば、自然がぐっと近い場所もある。
自分たちに合う“ちょうどよさ”は、やっぱり行ってみないと分からないんですよね。でも、どこに行っても共通して感じるのは「食事がおいしいこと」と「人が優しいこと」。これは本当に変わらないと思います。
気候も穏やかで過ごしやすいし、インフラも整っているので、想像しているより暮らしの不便さは少ないはずです。
だから最後にひと言だけ。悩んでいるなら、まず行ってみてください。きっと「ここなら暮らせるかも」って、感覚でわかる瞬間があると思います。
音成さんとお話をした数日後…
サユリさんは、少しだけひとりの時間を持ちたくなりました。ダイチくんのことはパパにお願いして、近所のカフェへ。自分の気持ちと、静かに向き合うための時間も必要ですよね……。

木々に囲まれた場所に流れる轟の滝は、思っていた以上に迫力があり、近くに立つだけで、ひんやりとした空気を感じます。水の音を聞いていると、不思議と気持ちが落ち着き、サユリさんの表情も柔らかくなっていました。その様子を見ていたパパが静かに口を開きます。

「子どものため」と思って、毎日を一生懸命過ごしてきたけれど、気づかないうちに、家族みんなが少し疲れていたのかもしれません。サユリさん家族が佐賀で過ごした数日間は、「何を頑張るか」ではなく、「どんな毎日を送りたいか」を考える時間になりました。
そして、サユリさん家族が見つけ出した答えは…?

立ち止まってみたからこそ、これまで気づかなかった選択肢が見えてきました。そのひとつが、「移住」という暮らし方。この家族にとって、佐賀で過ごした時間は、新しい一歩を考えるきっかけになったのです。
大事なのは、頭で決めるより先に「肌で感じてみる」こと。暮らしのペースや、子どもの表情の変化は、実際に過ごしてみないと分からないからです。
いきなり移住を決めなくても大丈夫。佐賀県には、実際に足を運んでみることで、その土地の空気や暮らしの雰囲気を感じられる魅力があります。
空の広さや自然の近さ、温泉や海のある休日、そして食がおいしい日常。旅とは少し違う、リアルな暮らしの心地よさに気づくかもしれません。
移動のストレスが少なく、車で少し走れば景色が変わる距離感も、子育て世代にはうれしいポイントです。「自分たちに合うかな?」と気になったら、まずは佐賀を訪れてみたり、「さが移住サポートデスク」に気軽に問い合わせてみたりするところから始めてみませんか。
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提供:佐賀県 移住支援室