<両親へのお金は?>親の口癖「お金ない」親孝行したい妹。親と相性の悪い姉。差額は【第1話まんが】
これは最近のお話です。私は第1子を妊娠中のコハルです。私は3きょうだいの末っ子で、8才年上の姉(アユミ)と、3才年上の兄(サトル)がいます。それぞれ結婚をした今も、よくメッセージなどで連絡を取り合っています。父は少し浪費家ですが、おおらかで優しい人。母はそんな父を支えながら、私たちきょうだいを育ててくれました。
いつも口癖のように「お金がない」と言ってため息をつく母をみて、私は「うちって大変なんだな……」と思いながら育ちました。兄のサトルは大学へ進学しましたが、私と姉のアユミは高校を卒業してすぐに就職しました。
私は結婚するまで実家で暮らしました。日々の家事を手伝ったり、誕生日などのお祝いごとがあるときはプレゼントを渡したりして私のなりの「親孝行」はしてきたつもりです。姉のアユミは小さい頃から優しく、怒ったところを見たことがありません。しかしなぜかいつも母に怒られていました。姉は高校を卒業してすぐ就職し、2年目には家を出て行きました。
「アユミは自分のことしか考えていないのね……」母が寂しそうにつぶやいていたのが印象的でした。
15年前、父が早めにもらった退職金で、家を建て直ししたのですが……姉の部屋はありませんでした。母に理由を聞くと「あの子はもう家を出て行ったからね。本人にも確認済よ」とのこと。
「あの子は家族のことなんてどうでもいいのよ。いつも自分のことばっかり……」そういいながらため息をつく母を見て、親子にもいろいろあるのだなと感じたのを覚えています。ですが、2人も私には優しいので、変わらずそれぞれと連絡を取るようにしていました。
結婚後、ほどなくして私は赤ちゃんを授かることができました。できれば里帰りして出産したいと母に相談したのですが……。「ウチもお金が厳しくてね」「スーパーのお惣菜が半額になるまで粘った」母からの話を聞いた私は、もちろん里帰り中の生活費は渡すつもりでいましたが、両親のこれから先の生活が少し心配になりました。
「この話、お兄ちゃんやお姉ちゃんに話したの?」「サトルは忙しいみたいで……アユミはほら、あの子は自分のことしか考えてないから」
「あの子のところなんて子どももいなくて、夫婦も正社員で共働きでしょ? それなのに……ねぇ?」
昔からあまり相性が良くなかった姉と母。本当は女同士、皆で旅行とかもしてみたかったけれど仕方ないのかな……そう思っていました。けれど生活に困っている両親を助けることができれば、母と姉との距離も少し近くなるのかもしれない……! 私はそんな希望を持っていました。これから両親への仕送りのことをきょうだいで話してみようと思います。
【第2話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子