<介護問題>「まだ動けるのなら働いてみたら……?」もうすぐ70歳の母への提案【第2話まんが】
前回からの続き。私(サツキ)は数年前、通いで義母の介護をしました。あまり貯蓄のなかった義母に代わり、わが家の家計から費用の負担もしていました。そして義母が亡くなった今、実母の今後にも不安を覚えています。母にはそれほど資産がありません。そこで私は、母と同居している独身の兄(正樹)と家を出て働いている弟(智也)に、母の介護費用についての話をしました。しかし……。
私は母自身の意見を聞くことにしました。法事のあとに話を切り出します。「今日さ、法事の前にお兄ちゃんと智也と3人で話したの」「なにを?」「お母さんのこれからのことよ」
「老後、どうしたいとかあるの? 例えば施設に入りたいとかさ」私が聞いても母は「そんな急に言われても……」と他人事です。母は穏やかというと聞こえはいいですが、あまり主体性のない人です。物事を深く考えるのを億劫がるところがあります。
「お母さん働いてみたら?」私の言葉に母はびっくりしています。母はあまり働いた経験がありません。若いころ就職したもののすぐに結婚退職。私たちにお金がかかる時期に販売員のパートをしていたことがある程度です。
母自身、働くのがあまり好きではないようです。
「あのね、私たち3人もそんなに生活に余裕があるわけじゃないの。まだお母さん元気なんだから、介護費用も貯められるしさ!」母は私には多少意見しても、息子たちにはあまり強く出られません。なので兄と弟も同じ意見だと伝えてみましたが、ついに首をたてにふることはありませんでした。
母に対して「怠け者だなあ」と思わなくもありませんが、自分が70を前にしたら同じように思う気もします。シニアになった母がこれから変わるとも思えません。説得する気が失せてきた私は、話題を変えてみました。
「家事は全部お母さんなの!?」私の言葉はちょっと責めているように聞こえたのでしょうか。母は焦った感じで兄をかばいはじめます。
なんだかんだ兄が可愛く、一緒に暮らしているだけで心強いのでしょう。兄も言わないけど、母と暮らすのは経済的にも家事の面でも助かっているに決まっています。母と兄、面と向かって言えないけど、お互いにメリットがあるのだと思います。相互依存とも言えるかもしれません。
兄と弟、そして母と話し合ってみましたが、誰も現状を変えたくないのがよくわかりました。なかなか思うようにはいかないものですね……。
【第3話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・rollingdell 作画・よしはな 編集・Natsu