<朝から不穏な話はちょっと……>小学生の子どもにニュース番組を見せたくない!それってわが家だけ?
皆さんのお宅では朝の時間にテレビをつけていますか? 「天気予報を確認するため」や「時計がわり」に、とつけているお宅も多いかもしれませんね。
今回ママスタコミュニティにあがったトピックは、朝に見るテレビについて。投稿者さんは子どもに見せる“内容”について思うところがあるようです。
『朝から殺人や自殺といったニュースを見せたくないから、うちはEテレをずっとつけてるんだけど、これってうちだけ? みんなは子どもにニュース番組を見せてる?』
投稿者さんのお宅でのチャンネル権はママにあるようです。「朝からネガティブな話題は避けたい」という理由から、テレビのチャンネルはもっぱらEテレ(NHKの教育テレビチャンネル)のよう。ニュースは見せない! という強いこだわりを感じます。
この投稿を読んだママたちから、さまざまな視点のコメントが寄せられました。
暗いニュースからでも学ぶことがあるはず
『暗いニュースもあるけど、世の中のことを知っとくのもいいと思う』
『嫌なニュースでも今、何が起きてるかを知ることが大事だからうちは見せるよ』
『悲惨な事件や事故もあるけど、子ども達だって知っていいと思う。知る権利はある。世の中はきれいごとばかりでは無い、というのも分かる』
ニュースの内容がたとえ悲惨なものであったとしても、事実は事実。知っておくべき。という意見です。親の側が「取捨選択」することで、知る機会を奪うのではなく「ありのままを知らせるべき」というのも一理ありますよね。
『子どもが犠牲になる事故・事件は注意喚起にもなるし、見せておく方がいいと思う。そうやって目を背けてばかりいると、子どもに正しいことを教える機会を失うと思う』
交通事故や水難事故など、ニュースを通して子ども自身が安全を考えるきっかけになることもあります。年齢があがれば、携帯電話やネットでの犯罪被害や、SNSを通したトラブルに巻き込まれる可能性もゼロではありません。「知っておく」ことで避けられることもあるのではないでしょうか。
テレビを消して過ごすメリットも
投稿者さんのように“朝からテレビのニュースを見せたくない”と考えるママたちはどうしているのでしょうか。
『うちはラジオつけてるよ。ラジオなら子どもに見せたくない凄惨な映像も出ないしね』
『見せてない。テレビをつけると、どうしても見てしまって朝食終わるのにとんでもなく時間かかるので』
テレビではなくラジオを利用している、というコメントもありました。テレビをつけると、つい画面に“釘付け”になってしまう子どもたち。朝の支度が進まないから、ということもありそうですが、ラジオであれば「凄惨な映像を見なくて済む」という理由もあるのですね。
小学校高学年にもなればニュースに触れるのも必要
ところで気になったのは投稿者さんのお子さんの年齢です。朝の時間帯にEテレで放映されるのは、低年齢向けの内容が多そうです。お子さんは満足しているのでしょうか……。
『子どもの年齢にもよるんじゃない?』
この質問に投稿者さんは「子どもは小学校高学年」と答えます。するとママたちからはこんなコメントが続きました。
『高学年なら時事問題とか知っておく方がいいと思うし、あまりに世間知らずだと本人が困るよ』
『うちは社会の授業で、ニュースの内容を取り上げたりするから見せてる』
『日直になるとニュースから自分の好きな話題を発表しないといけないから、普段から見てる』
小学校も高学年になれば、社会の授業で最近起こったニュースを題材に授業が行われたり、発表する機会も増えるようです。そのような理由からも、投稿者さんのお子さんが「高学年」であるならば、見せておくべきなのでは? とアドバイスが寄せられたのでしょう。
ニュースを上手に活用している家庭も
『世の中をちゃんと知ってほしいから、朝はニュース。事件があればちゃんと説明している』
『基本ニュース。物事の善悪を教えたり、世の中で起きてることを親子で話したり、いいことはたくさんあるよ』
ニュースをきっかけに「物事の善悪を教える」「事件の背景を伝える」など、親子の話題のきっかけや学びの場にしているママもいるようですね。
『中学生だからテスト前は時事問題の練習を兼ねてよく見てるよ』
『入試の面接時に時事ネタの質問があって、朝のニュースを見てたから返答出来たと言ってたよ』
これぞ知っていたからこそ掴めたチャンスといえますね!
見せる側の配慮も必要
今回のコメントでは、朝からニュース番組を見せることに賛成するママたちが大多数でした。けれど「一定の配慮も必要」と注意喚起をするママもいます。
『殺人や自殺、いじめのニュースは怖いと感じる子もいるだろうから、親が配慮する必要はありそう』
『投稿者さんの気持ちも分かる。電車内での切りつけ事件で、乗客が逃げてくる映像は「見ないほうが良い!」と言って消したわ』
『普段はニュースにしてるけど、有名人の自殺や犠牲者が多く出た事件・事故で、同じニュースが何度も流れるときには、あえてEテレにすることもある』
大人でも「怖い!」と感じるニュースは多々あります。同じ映像、同じニュースが何度も繰り返されることで、恐怖を感じた経験をもつママも少なくないでしょう。
それは感受性の強いお子さんであれば、なおのこと、かもしれません。
筆者の友人の小学校1年生のお嬢さんは、新型コロナウイルスの感染者が増加するニュースを見ることで外出を怖がるようになり、公共交通機関を使えなくなった、と言います。そのお宅ではしばらくの間、テレビをつけないことに決めたそう。
一方わが家にも同じ歳の息子がいますが、同じニュースに触れても「この県はどうしてこんなに感染者が多いの?」など、興味関心の方が強く、身近な怖さとしての認識は薄いようです。子どもの性格、性質によって捉え方はさまざまなのだと感じます。
『見聞きさせたくないような事件のニュースもあるけど、ただ遠ざけるんじゃなくて、受け止め方や考え方を教えるのが親の役割だと思う』
凄惨なニュースを“学ぶ機会”にするのか、ただ“恐怖心を煽る”だけの機会になるのかは「親側の態度による」といえるのではないでしょうか。遠ざけるのも学びの場にするのも、親次第です。見せる側の責任として、お子さんの年齢や性格をよく見極めるのも大事なのでしょう。ときにはその話題について語りかけたりフォローしたりしながら、慎重に番組選びをしていきたいものです。
文・すずらん 編集・秋澄乃 イラスト・Ponko
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