恥ずかしさを克服!小学3年生の子が大きな声で発表できるようになったキッカケとは?
筆者が塾講師をしていた頃、3年生のクラスにいつもでピンとまっすぐに手をあげ、自信たっぷりに大きな声で意見を言えるSちゃんがいました。
お母さんから話を聞いて驚いたのですが、Sちゃんは2年生ごろまで全く手をあげられないどころか、蚊の鳴くような小さな声でしか発表できなかったそう。消極的だったSちゃんがどんなきっかけで変わったのか、彼女自身が作文に綴って教えてくれました。
Sちゃんが恥ずかしさを克服し大きな声で発表できるようになったワケ
Sちゃんが提出した作文には、こう書かれていました(一部修正・要約)。
『私は、ずっと大きな声で発表することができませんでした。理由は、恥ずかしかったからです。間違えたら恥ずかしいし、みんなに聞こえてしまうことがすごく恥ずかしいと思っていました。けれど、ある日、一番後ろの席だったので、一度だけ勇気を出して大きな声で発表してみました。そうしたら、発表のあとの休み時間にお友だちが「すごく聞きやすかったよ」と言ってくれました。私はそのとき、とても嬉しかったです。それからはみんなが聞こえやすいように大きな声で発表しようと決めました。今では、いつも大きな声で発表しています』
友だちからのたった一言がSちゃんを大きく変えた
「もっと大きな声を出そうね」と伝えることは簡単ですが、その子にとって恥ずかしさや不安が大きければ大きいほど、挑戦することは難しいもの。それでも勇気を振り絞ってやってみたその一度の変化に友だちが気づき、認めてくれたことが、Sちゃんの大きな自信になったようです。
親や先生に認められることも子どもを大きく成長させますが、身近な友だちからの認める言葉がけは格別。このように多くの人の前での経験を通してお互いの力を高め合うことは、学校での集団生活があるからこそ実現できることですね。
1回の経験も子どもにとっては大きな財産
人生経験が少ない子どもたちにとって、たった1度の出来事も大きな経験。その後の行動がガラッと変わることもあります。わが子の良いところを認めるだけでなく、周りの子どもたちにも注目して良いところを伝えることで、子どもたちが認め合う機会を増やしていこうと決意した出来事でした。
文・Nao 編集・山内ウェンディ