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勉強しない子に「勉強しなさい」は逆効果!子どもが進んで勉強をするようになる2つの方法とは?

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子どもがいつもなかなか宿題にとりかからない、明日はテストだというのに勉強を始めないなど、子どもが勉強に取りかからないことはよくありますが、その度に「勉強しなさい」と声をかけてしまうママも多いのではないでしょうか? 子どもが成長すればその言葉が引き金となって言い争いになることもしばしば……そんなやり取りに辟易しているママも多いことでしょう。

子どもが勉強をしないのは、親が「勉強しなさい!」と言ってしまうことが原因の一つ、というのは書籍『ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?』の著者である石田勝紀さん。学習塾を運営し長年多くの子どもたちを見てきた石田氏が提案する、子どもが自ら勉強に取り組む方法とは一体どんなものなのでしょうか。

「勉強しなさい!」と言われて勉強する子は少ない

勉強しない子に頭を抱えるママはいつの時代も多いものですが、勉強をするように促すには、どのような方法が効果的なのでしょうか。書籍『ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?』の中に、親が「勉強しなさい」と言うことで思わぬ弊害があるとあります。

『「勉強しなさい!」と言われて「はい、勉強します!」と言う子どもはいません。それよりも、むしろ「勉強とは嫌なことである」という意識をインプットしてしまう可能性があるとあります。命令的な指示は効果が出ないばかりか、逆効果になる可能性も秘めているのです。』

逆効果になるとは、胸に突き刺さる言葉ですね……今までそのような声かけをしてきた場合、勉強しない子どもに「勉強しなさい」と言ってはいけないとなると親にもストレスがたまりそう。この言葉に代わる方法は2つあるそうです。

「勉強しなさい」から「やるべきことをやりなさい」に言い換える

まず1つ目の方法は、今まで「勉強しなさい」と言っていたところを「やるべきことをやりなさい」と言い換えることだそうです。

『親は子どもにとって教師ではないので、子どもは無意識のうちに親から勉強のことを言われることを嫌っています。しかし、人としてあるべき行い(道徳や倫理観など)は親から言われても、うるさいと思いながらも無意識に受け入れてしまうものなのです。ですから、「やるべきことをやる」という言葉には、道徳的観念があるので、子どもは反発できません。』

確かに子どもの頃を振り返ってみても、親から「勉強しなさい」と言われると無性に腹が立ったこともありました。「やるべきことをやりなさい」ということで、子どもも自分にとって今やるべきことは何なのかを考えるきっかけになりますね。

「子ども手帳」を使う

2つ目の方法は、子ども手帳を使うことだそう。手帳と言っても特別なものを用意する必要はなく、市販の手帳やノートにやるべきことを書き込み、やり終えたら赤ペンで消すだけという、いたって簡単な方法です。

学校の宿題や塾の宿題など、日々やるべきことはだいたい決まっているにもかかわらず、自らこなすことができない子どもが多いのは、「勉強」という“面倒で魅力的でない作業”に子どもの心が向かわないためだと著者の石田氏は言います。

『心を勉強に向かわせるために、「子ども手帳」が登場します。子どもに手帳を持たせることは早いと思われるかもしれませんが、実際に「子どもたちに手帳を持たせて、そこにやるべきことを書かせ、終わったら消す」という簡単な作業をさせるだけで、従来の勉強しない状態から“やる状態”へと、180度転換するようになるから不思議です。』

さらに、子どもたちのモチベーションを引き出すために、1つの行動が終わったらそれをポイントに換算するというポイント化も有効のようです。何ポイントかたまったらご褒美につなげるなど、子どものモチベーションを高めるやり方を導入してもいいですね。

この手帳の目的は、勉強を習慣化させて当たり前にさせることだとあります。日々の予定をこなせばポイントにつながるのであれば、モチベーションは高まるとのこと。こうして習慣化された勉強は結果を生み出すようです。

子どもに実際に手帳を使わせてみたら……

実際に、この方法を我が家でも取り入れてみました。例えば長男の場合、習い事や学校の宿題などがありますが、始める前にやるべきことの多さを予想して始める前からやる気をなくしていました。しかし手帳を使ってやるべきことをまず全て書くことで、今日のやるべきことが見え、「思ったよりもできそう」と取り組みやすくなったように思います。

また小学1年生の長女の場合は、元々大人の持ち物に興味があったので、「自分だけの手帳」というところですでにモチベーションがアップ。「何か書くことない?」と宿題以外にお手伝いなども自ら書き込んでいました。

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こちらはある日の娘のノートです。「えいごの(しゅ)」は習い事の英語の宿題。「ピアノ(れ)」はピアノの練習、お手伝いなど、やるべきことを書いています。「がっこう(い)」とは学校に行くことで、ただ行くだけでなぜポイントがついているのかわかりませんが……そこは本人がたくさんのことを書きたかったのだと思い自由に書かせています。やったことをポイント化するかしないか、する場合はポイントをどんなご褒美へつなげるかはご家庭の判断でさまざまなやり方があっていいと思います。

男女や年齢の違いは多少ありますが、やるべきことを書いてそれを消していき、そしてポイント化することは、子どものモチベーションにつながるのだと実感しています。これが長く続くことを願っていますが、ひとまず我が家ではやるべきことを自らやるようになることを目標に、手帳を活用していけたらと思っています。

子育てにおいてこれをすればすべてが解決する、といった魔法のようなことはないとは思います。ただ家族が日々をスムーズに生活していく上で、いいと思ったことは取り入れてみることは大切なこと。それが知識や経験のある人が提案していることなら試してみる価値は十分ありますよね。子どもが勉強をしないと言って頭ごなしに叱り、不毛な争いを続けないためにも、さまざまな方法を試すつもりでこの方法を取り入れてみるのもいいかもしれません。

文・山内ウェンディ 編集・井伊テレ子

『ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?』

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著者:石田勝紀 出版社:学研プラス 定価:1,300円(税抜)

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