志望する高校に偏差値が足りない……子どもの意志を尊重して受験させる?ランクを下げさせる?
受験生の子どもを持つと、とにかく「偏差値」が気になるというママもいるのではないでしょうか。偏差値の数値が少し変動しただけで、まるで志望校が近づいたり遠のいたりするような気分になることも……。今回ママスタコミュニティに寄せられたお悩みは、お子さんが高校受験するにあたっての「偏差値」に関するものでした。
『志望する高校の合格ラインに偏差値が足りません。子どもが受験したいと言ったら止めますか? それとも受けさせますか?』
投稿者さんのお子さんは、どうしても自分の偏差値より少し高めの偏差値の高校を受験したいと譲らないのだそうです。しかし現段階では、学校からだけではなく通っている塾の先生からも、志望校をワンランク下げたほうがいいのではと言われているのだとか。それを聞いて投稿者さんも必死にお子さんを説得しているのですが……。志望する高校が親子で異なってしまった場合、ママたちはどうしているのでしょうか?
高望みの高校を受けさせる?それとも止める?ママたちの声
投稿者さんの悩みに対し、ママスタコミュニティに集まったママたちはさまざまな意見を寄せています。もっとも志望校を決める前提として「最終的には子どもが決めた方がいい」という声が多かったようです。もちろん子どもの意見を100%通すという意味ではありませんが、高校を受験するのもその高校に通うのも「子ども自身」だということを、まずは頭に置いておかなければいけないのかもしれません。
子どもを説得して志望校のランクを下げさせる派の声
『学校の先生はだいたい安全圏まで下げろって言うことが多いだろうけど、塾の先生まで言ってるなら下げた方がいいかも』
『受験倍率によっては受かるかもしれないけど、倍率が高い人気校だと偏差値が合格圏内だとしても落ちることがあるみたいだよ? だから下げた方がいいかも』
『受験って賭けみたいなところがあるもんね。学校が渋るのはわかるけど、塾も渋るならやめとくかな。ギリギリで入れたとしても、授業についていくのが大変そう』
ママたちによると、学校と塾が勧める高校が異なるのは良くあることのようです。学校が無理と判断しても、塾側は合格実績をあげるためにも、積極的に上位校への受験を打診してくることも。あと少しで合格ラインに偏差値が届きそうであれば、勉強法や弱点補強・克服法などを懇談などでアドバイスし、受験までの残り時間をフルに使って偏差値アップを狙うタイプの塾もあるそうです。しかし塾ですら志望校のランクを下げたほうがいいという判断ならば、合格したとしても入学後ついていくのは大変になるかもしれないというコメントがありました。
子どもの意思を尊重し、希望の学校を受けさせる派の声
『私なら止めない。むしろ応援する』
『目標は高い方がいいと思う。学校や塾は合格率を上げたいから安全な方を勧めるよね』
志望校を下げさせるという声とは対照的に、受験するのは子ども自身なのだから応援したいという声もありました。成績によっては、塾からも安全圏の学校を勧められるケースがあるようです。受験までの残り日数がどれだけあるか、志望校の偏差値まであとどれぐらいなのか、子どもが頑張れそうな性格なのか、などの考慮が必要かもしれません。しかし子どもが強い意志を持って志望校を目指すというのであれば、全力でバックアップしたいと考えているママもいるようです。
志望校の合格可能性は「偏差値」だけでは測れない!?
受験塾や志望校の学校説明会などに行くと、受験の結果は模擬テストの偏差値からは予測できないことも起こる、という話をされるのだそう。入試直前まで志望校の合格可能性判定が最も高い「A」であってもダメだった人もいれば、合格圏外となる可能性が高い「D」や「E」判定でも合格した人がいるとのことです。そう考えると偏差値が少し足りないぐらいで志望校を諦めさせるというのは、子どもにとっても納得がいかないかもしれません。
『投稿者さんが通うのではなく、子どもが通う学校だよ。反対するにもそれなりの理由がないと子どもも納得いかないよ』
ママやパパがお子さんのことを考えて志望校のランクを下げるよう説得したいのであれば、諦めず親子で話し合いを続けるしかないかもしれません。できれば応援したいという気持ちがあることも含め、お子さんと徹底的に話し合いをしてみてはいかがでしょう。
今後の親子関係に影響を与える可能性も……
強い意志があり、多少無理をしてでも頑張るというお子さんの気持ちを抑えつけたりすると、これから先の親子関係に悪い影響が起きてしまうかもしれないと心配する声もありました。
『県内トップ校を受験したいと言ってたけど、親は安全圏が良いとランクを1つ落とした高校を受けさせた。合格して入学したはいいものの、トップ校を受験させてくれなかった親を恨み不登校になり、結局退学した子がいる』
『親が決めた受験校にしてしまってお子さんは後悔しないかな。うちも県立の進学校を落ちて私立ですが、自分で決めて勉強もやりきった結果だし後悔してないって言ってます』
「偏差値」や「合格判定」を見ると合格が難しそうな場合でも、合格に向けて努力したことで子どもが得られる経験もあるかもしれません。経済的な問題や家庭の事情などで公立高校しか受験できないというのであれば、確実に受かる安全圏を狙うことも考える必要はあるでしょう。しかし、もし滑り止めの高校の合格が確実に得られるのであれば、本命の高校が少々高望みでも、ママやパパがバックアップして合格への道を共に目指してみるという選択肢もありそうですね。
将来に繋がる大事な分岐点、親子でしっかり話し合おう
今回は高校受験についてのお悩みでしたが、もし中学受験や大学受験などであっても、お子さん自身にその学校を受けたいという意思がはっきりとあるのであれば、最後まで親子で根気よく話し合いをしたいものですね。生きていく上で同じような分岐点に子どもたちは何度も出会うでしょうし、その先はすべて将来に繋がっていくことでしょう。もちろんどの高校に受かったかということだけで人生の全てが決まるわけではありません。しかし自分でどうしたいか、どうするのかを決めたことや、目標のためにどれだけ頑張れたかという結果は、何にも代えがたい将来への糧となると思います。諦めず最後まで話し合ってよい結果を導き出してほしいと思います。
文・櫻宮ヨウ 編集・井伊テレ子
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