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間に合わなくて“その場で”出産!実際に産まれた時の「緊急の対応」とは?

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JR常磐線の車内で「赤ちゃんが誕生した」というニュースが話題になったことがあります。予期せぬ事態だったにもかかわらず、周りの方の尽力で無事赤ちゃんが産まれたことは、とても喜ばしいことですね。しかしネットでは、「出産予定日が近いのに、入院もせず、電車に乗っているなんて……」という声もあがりました。

この批判こそが「世の中が“出産”に対して知識が不足している」ことを示す象徴しているように筆者は思います。

出産予定日はあくまでも「生まれる日の目安」であり、必ずその日に生まれるとは限りません。経過が順調であるからといって正産期に入ってもすぐに入院するわけでもありません。妊婦検診のたび毎回タクシーを使うのも、金銭的にすべての妊婦さんが選べる方法ではないでしょう。したがって、妊婦が公共交通機関を利用することも当然あります。そしてお産が進むスピードなんて、妊婦さんご本人ですらわからないのです。

「しっかり準備していたのに、このタイミングで出産!?」という状態は、実は常に起こりうることです。ママスタコミュニティでも「意外な場所で出産した」経験について、多数の投稿が寄せられていました。

スルンと生まれちゃった!〇〇で出産した体験談

みなさんの体験談、読んでいるだけでハラハラ・ドキドキ。いろいろなお産があるんですね。

『某大型ショッピングセンターの駐車場、車の中で出産しました。買い物中に頻繁にお腹が張っていて「いつもと張りが違うなぁ」と思っていましたが、それが陣痛とは思わず……。車に乗って夫に電話をして待っていたのですが、陣痛の合間に後部座席に移動し横になったら破水し、救急車を呼びました。救急車が来る前にイキみたくなり2回イキんで出産しました。赤ちゃんは救急隊の方が取り上げましたよ』

『病院まで45分もあり、間に合わず車内で産まれたよ。もう、やばい!我慢できない!いきみたい!って一度いきんだら、スルンって産まれてしまいました。私の場合は病院まであと3分のところで産まれたので、そのまま横になりながら抱っこして、臍の緒より赤ちゃんを上にして、ひたすら赤ちゃんを温めたり呼吸を確認したりしていました。病院ついたらすぐ救急の人が対処してくれました! 一番焦っていたのは運転手の母でした。赤ちゃんは3,100gありました 』

『2人目を実家で産みました。お腹が痛くなって産院に電話してる途中に出てきてしまった。その時、実家はみんな留守で私1人でしたが飼ってる犬もビックリしてました。救急車で全部、処置をしてもらいました』

『破水と同時に頭が出てきてしまって、なぜか救急車は絶対に呼んじゃダメだと思い込んで、タクシーで産院へ。
産院まで10分かからないのに途中で出産した。タクシーの運転手さんテンパりすぎだし、産院ついたら、なんで救急車呼ばなかったの?って怒れた……。
かなり迷惑かけたけど、なぜかそのタクシーの運転手さんとはもう6年、年賀状でお付きあいが続いてます(笑)』

『2人目の時に某ショッピングモールで買い物していてトイレで破水。そのまま赤ちゃんの頭まで出かかって、お店の人に救急車を呼んでもらったけど、間に合わなくて医務室で出産しました。
館内放送で「お客様の中で産婦人科医か看護師はいらっしゃいますか?」って呼んでもらって看護師さんがいたので、とりあげてもらえたので良かったです! 破水から20分かからないくらいでの出産になりました。3人目からは計画出産しました』

病院外での出産、入院費は安くなる?

病院以外で赤ちゃんが生まれても、その後は必ず産院へ入院します。その場合の入院費って? 分娩費用はどうなるの?

家計を支えるママたちから寄せられていた質問の回答です。

※産院によって、費用は変わるのであくまでも体験者の声として参考にしてください。

『私は自宅出産でした。3日間入院して、費用は12万5千円程でした』

『分娩料を払いましたよ。総額26万くらいでした』

『費用は私も27万くらいでした』

『わたしの場合、胎盤も車で出ちゃったけど45万かかりましたよ。ただ分娩介助料は0になってました』

『胎盤も出てたから処置料9,000円であと退院までの一週間入院で全部で10万。出産育児一時金が返ってきました』

もしも病院以外の場所で赤ちゃんが生まれてしまったら

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赤ちゃんにとって一番良くない状況は、「低体温」。予期せぬ場所で赤ちゃんが産まれそうな場合は、まずは救急車を呼びましょう。それでも出産が進む場合、周りの人ができる対処法があります。まずはタオルなどで赤ちゃんの身体についている羊水を拭き取ってあげてください。次にへその緒を縛ってあげてください。その後はママの胸で赤ちゃんを抱いてあげて、体温で温めてあげてください。周りにいる方が救急隊の到着を待つ間にできることとして、ひとまず清潔かどうかは後回しにして、タオルやコートなどで赤ちゃんとママを温めてあげてください。

お産はまさに十人十色。事前に出産に関する本を読みこんでいても、いざその時が来てみないとどのようなお産になるかはわかりません。

出産はスケジュール通りで、コントロール可能なもの、そして絶対安全安心なもの、という思い込みが世の中からなくなっていくといいですね。

文・鈴木じゅん子 編集・しらたまよ イラスト・んぎまむ

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参考トピ (by ママスタコミュニティ
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