<朝起きたら息子が……>「俺、いないほうがよかった?」子どもが私の幸せだと再確認!【後編まんが】
前回からの続き。私は小学5年生の子ども(コウタ)をもつシングルマザーです。子どもと2人、無我夢中で頑張ってきました。なるべく子どもには愛情や金銭面に関して負い目を感じることなく育ってほしいと、がむしゃらに頑張ってきたと思います。最近は、仕事で新人教育まで任されるようになりました。しかしストレスが半端なく……。ある日、「みんなして好き勝手言いやがって~」「全員いなくなれー!」と深酒をしてしまいました。そのままリビングで寝てしまった私。翌朝起きたら肩にはタオルケットが掛かっており、昨晩私が飲んだチューハイの缶をコウタがすべて洗ってくれていました。
いままでコウタは「お手伝い何かあるか」と聞いてくれることは多々あったのですが、簡単なことだけ。家事はほとんど私がやっていたのですが……。率先してやってくれたことにも、私が散らかしたゴミを片付けてくれていたことにもとても驚きました。
「……お母さん、最近毎晩飲んでるよね。前はここまで飲んでなかったよね」
私はハッとしました。(確かに、私がイライラしてお酒ばかり飲んでいたら、コウタが心配してしまう……。こんな優しいコウタがいるのに、落ち込んでいられない)「ごめん! お母さん疲れてて。コウタにもキツく当たってたかもしれない! でも……」
「コウタがいなかったら、お母さんもっとだめな人間だった。ごめん、本当に、コウタがいてくれて幸せだよ」私は精一杯コウタに気持ちを伝えました。
「謝らなくていいけど……でもお酒はちょっと心配だから……ほどほどにね」コウタは照れたように私から離れて、登校の準備をはじめました。「じゃあ行ってきます。ついでにゴミ捨ててくよ。母さん大変なら、俺これからもゴミ出しやるからね」コウタを見送り、後ろ姿を見て少し涙が出そうになりました。(コウタ……あんなに小さかったのに、もうゴミ出しもできるんだ……)(ああやって私のことを考えてくれるようになったんだ……)(私が守っているつもりだったけれど、お互い守って守られているんだ……)様々な思いが心にわきあがります。
職場の人も、実家も、彼氏も、みんななにかにつけて私がダメな理由を「シングルマザーだから」と言ってきます。最初からシングルマザーとわかっているはずなのに、私だってそういわれないようにすごく頑張っているのに……。私はいつの間にかその悔しさを息子にぶつけてしまっていたのでしょうか。でも同時に私には世界一の味方がいる。愛すべき存在がいる。これからは自分のためにも息子のためにも「シングルマザーだから、なに?」と自分自身の生き方を誇れるように生きていきたいです。
原案・編集部 脚本・物江窓香 作画・んぎまむ