将来子どもたちのキャリアのきっかけづくりに!大阪で一番オモシロイ会社が仕掛ける「こどもインターンシップ」とは?【トゥモローゲート 西崎康平さん・第5回】
前回からの続き。「こどもインターンシップ」は、実際の仕事をエンターテイメントのように楽しんでもらうために企画された、トゥモローゲート株式会社独自のイベント。「このイベントが、将来、キャリアの選択肢を増やすきっかけになってほしい」と語るのは、代表取締役の西崎康平さん。小学生以下の子どもたちが参加出来る「こどもインターンシップ」について、詳しく話を聞いてみました。
子どものうちから職業体験をやっておくといいワケ
――子ども向けのインターンシップを開催しているそうですね。
西崎康平さん(以下、西崎さん):毎年8月にやっていて、ここ最近は夏の恒例イベントとなっています。社員の子や一般募集して集まった子どもたちに、大阪にある「トゥモローゲート」のオフィスに来て、実際に働いてもらう企画です。いつもはオフィスに来てもらうのですが、2021年8月2日に大阪府に緊急事態宣言が発令されたことで、その年だけはオンライン開催となりました。
――なぜ「こどもインターンシップ」をやろうと思ったのでしょうか?
西崎さん:一番の理由は、子どもたちに「働く=オモシロイ」という思いを持ってもらいたいから。人が働くことを意識するのは、だいたい高校2年生、または大学3年生の就活がはじまるころですよね。実際自分がどんな仕事に就きたいか、どんな企業で働きたいのかといったら、実はよくわかっていない人が大半なんです。
今、多くの企業で大学生のインターンシップを導入していますよね。だけど未就学児や小学生の頃から体験したらどうだろうか。もっと自分の身の回りにある「仕事」に興味や関心が持てるようになるんじゃないかなと思い、「こどもインターンシップ」をやろうと考えました。
人を集める・お金がもらえる仕組みを楽しく学ぶ
――「こどもインターンシップ」とは具体的にどんなことをやるのでしょうか?
西崎さん:子どもたちをオフィスに招待し、実際の仕事を体験してもらい、その成果に応じてお給料としてトゥモローゲートマネーを渡すという内容です。
まずは、オフィスツアーをして社内を見学してもらい、その後仕事体験がスタートします。「仕事とは?」というテーマで、仕事とは何かを理解してもらうところから始めます。今回は「営業」「デザイナー」「動画編集」「記者」という4つの仕事を体験してもらいました。営業の体験では、お客さんが欲しいものをヒアリングし、商品の良さを伝える体験をしてもらいました。トゥモローゲートの社員がお客さん役となり、子どもたちのプレゼンを聞いて「買いたい」と思ったらトゥモローゲートマネーを払います。
こうしてお給料をもらった子どもたちは、イベントの最後に自分の好きなお菓子と引き換えることができます。自分が頑張って貰ったお給料を使って幸せを感じる、この流れを体験してもらうことで、仕事の楽しさを伝えたいと思っています。
子どもたちに「働くってオモシロイ」を伝えたい
――かなり本格的な仕事内容になっていますね!
西崎さん:営業の体験以外にも、「YouTubeのサムネイルをつくってみよう」というデザイン体験を行いました。そのときは参加者の多くが未就学児だったこともあり、紙や写真などを使ってデザインしてみました。動画編集は、実際にパソコンを使って子どもたちにやってもらったんです。
トゥモローゲートでは、「世の中にきっかけを」を会社のミッションとして掲げています。そのために「大阪で一番オモシロイ」といわれる会社にしようと。「大阪で一番オモシロイ」を実現するための具体的な行動のひとつが「こどもインターンシップ」です。子ども向けの仕事体験を開催することで社会貢献もでき、そして「世の中から見てオモシロイ」につながるのではないかと思っています。
――全部「トゥモローゲートのミッションとビジョン」につながっているんですね。
西崎さん:このイベントを通して、子どもたちの働くというイメージが大きく変わってくるんじゃないかと考えています。また、お金の重みを知るきっかけにもなります。
職業体験は子どもたちのお金のトラブルにどう影響するのか
西崎さん:今、小学生の間でもゲーム課金など、お金のトラブルがあると聞いたことがあります。「こどもインターンシップ」の職業体験を通して、お金を稼ぐ大変さや喜びを実感することで、お金への価値観もまた変わってくるんじゃないでしょうか。
――子どもとお金のトラブルに関する課題解決にもつながっていくんですね。
西崎さん:それと「こどもインターンシップ」の最後には、いつもがんばって働いているママやパパへのサプライズレターをつけているんです。このイベントを開催することで、子どもの仕事に対する意識が変わってくるし、お金への価値観もついてくると思います。親子で、仕事についての話もできるようになったらいいですよね。
ほかにも、社員のご両親や子どもをオフィスに招待し、仕事体験や会社理解、社員の仕事の理解を深める「おやこ参観日」や、社員の子ども向けに「オフィス見学ツアー」など、いろんな企画をやってきました。これからもどんどんアイデアを出してやっていく予定です。イベントを通して「働くってオモシロイ」ということを発信していきます。
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取材、文・長瀬由利子 編集・荻野実紀子 イラスト・Ponko