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コンセプトは「オトナも遊べる秘密基地」。「大阪で一番オモシロイ会社」が目指す本気のオフィスに侵入調査!【トゥモローゲート 西崎康平さん・第4回】

【完成版】トゥモローゲート04

前回からの続き。オフィス内に設置された滑り台や卓球台、お昼寝スペース。夕方になると、保育園から帰ってきた子どもたちがこのオフィスの滑り台で遊んだり、パパの横で仕事を眺めていたりすることもあるそう。このオフィスを作ったのは、トゥモローゲート株式会社代表取締役の西崎康平さん。「子どもたちに大人の働く姿を見せたい」と語る西崎さんの意図とは? 子どもたちの成長にどんな影響があるのでしょうか。
トゥモローゲート西崎さん_プロフィール画像

子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまでが遊びに来たくなるオフィス

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(写真/子どもが遊ぶこともあるというスペース)

――オフィスのあちこちに植物があったり、隠れ家的なスペースがあったりと、ちょっと不思議な造りになっています。これはどういったコンセプトで造ったのでしょうか?

西崎康平さん(以下、西崎さん):コンセプトは「オトナも遊べる秘密基地」です。

うちの会社は、中期ビジョンとして「大阪で一番オモシロイと言われる会社」を目指していて、その達成項目の1つとして「大阪一オモシロイオフィスをつくる」を掲げています。「じゃあ、大阪で一番オモシロイオフィスってどんなもの?」といったときに、できたのが今のオフィス。「空間が広くてシンプルでカッコいい」「植物がたくさんあって癒される」というようなオフィスは、もうすでにたくさんありますよね。それだとうちの会社のポリシーや思想が伝わらないんじゃないかって考えたんです。そこで自分たちの考える「オモシロイ」や「変わっている」を体感できるオフィスにしようと思ったんです。

オフィスって大人が行くものじゃないですか。だけどここは、大人にかぎらず子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまで来たくなるような空間。オモシロイ=秘密基地のようにしたかったんです。

「オモシロイ」を追求するトゥモローゲートは「ブラックな企業」を目指す!?

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(写真/ドアを開けると真っ暗なエントランスがあり、左側には上へと続く階段が……!)

――今日、こちらのオフィスにお伺いしたとき、エレベーターを降りてドアを開けたら真っ暗でした。また、オフィスに続く階段も真っ暗でドキドキしました(笑)。

西崎さん:弊社のコンセプトカラーは「ブラック」。うちは「ブラックな企業」を目指しているんですよ。といっても、労働時間は長く賃金が安いというブラック企業ではなくて、ですよ(笑)。さまざまな色を混ぜると黒になることから、たくさんの個性(カラー)が混ざり合った、真っ黒な組織ということです。うちでは、「ブラックな企業」とは「オモシロイを追求する企業」という意味で使っています。

ブラック×グリーンで「成長し続ける企業」を体現

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(写真/左側の壁に映像を投影、右側の階段などに座って見ることができる)

西崎さん:暗い通路にした理由は、映画館の通路みたいでワクワクするかなと思って。ここでは壁をスクリーンにして映画を上映することもできます。仕事のときはここにメンバーが集まって、プロジェクターを使いながらディスカッションしていますよ。

――キッズスペースや卓球台、ダーツ、カラオケまでついているんですね! 社長室も全然隔たりがない。

西崎さん:社長室はどこからでも丸見えですね(笑)。

――植物もすごくたくさんありますね。

西崎さん:真っ暗なオフィスだと、部屋のトーンが暗いため落ち着く反面、暗い雰囲気にもなってしまうと思い、植物を取り入れることにしました。グリーンがあることで心が落ちつき、ストレス解消にもつながります。最初は観葉植物のイミテーションを置こうかという話があったんです。というのも植物を置いたら世話も大変だし、コストもかかりますから。

ただ、僕らトゥモローゲートはブランディング会社として、「ブランドは見せかけでない」ということを伝えるためにも、「ここは本物の植物を置こう」という話になりました。それと、会社の成長とともに植物が育っていくのもいいなと思ったんです。

夏休みには子どもたちがオフィスを訪問するイベントも開催

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(写真/子どもたちに大人気の滑り台。オフィスの端にあり、仕切りがあるため騒いでもそれほど声は聞こえない造りに)

――オフィスに子どもを連れてくることもできるそうですね。

西崎さん:保育園に迎えに行ったパパがもう一度会社に戻ってきて、「仕事終わるまで30分ここで待ってて」と言って、遊ばせていることもあります。

――オフィス内に滑り台があるのは、子どもたちのためなんですね!

西崎さん:夏休み、ここで子どもたちを呼んでイベントをやることを見越して設置しました。勢いがつきすぎるから、大人が滑るのは危ないです(笑)。

――子どもがオフィス内にいたら、うるさくて仕事ができないという人もいるのでは?

西崎さん:オフィスで子どもたちが遊んでいる姿を見るとすごく和むんですよね。むしろ、子どもたちが遊んでいる声が聞こえてくるほうが、仕事中でも「非日常」を感じていいなと思っています。ただ大事な電話をするために静かな空間が必要という場合は、ちゃんと個室もあります。

とはいえ、誰かが専属で子どもの様子を見ているわけではないので、そこは親である社員が仕事をしながら自分の子の面倒をみなければいけないという問題があります。あとうちには授乳室はないので、空いている部屋を使ってもらうとか。今はまだそのようにしか対応できていません。

子どもたちにパパやママが働く姿を見せたい

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(写真/全席フリーアドレスなので好きな場所で仕事ができる)

――福利厚生や休暇制度がとても充実(※1)していると、とても働きやすそうですね!

西崎さん:働くことは自己実現のためでもありますが、家族を守るためでもありますよね。だから、社員が守りたい家族のことを会社としても一緒になって大切に見守っていけたらいいなと、そういう気持ちがあります。

もうひとつ、オフィスに子どもたちを迎えるのには理由があります。昔に比べて、大人が働く姿を子どもが見る機会ってかなり減っていますよね。そうすると大学を卒業して社会へでたとき、「会社で仕事をする」というイメージがつきにくいんじゃないかって思ったんです。

会社と子どもをつなぐことで、子どもたちの「働く」イメージが育っていく。そういった意味でも、子どもたちがオフィスに遊びに来ることはすごく意味のあることだと思います。つまりトゥモローゲートが考える「オモシロイオフィス」というのは、子どもと大人双方にとってウィンウィンの関係なんです。

【トゥモローゲート 西崎康平さん・第5回】へ続く。
取材、文・間野由利子 編集・荻野実紀子 イラスト・Ponko

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