<両親へのお金は?>家族の関わり方、きょうだいそれぞれが出した結論。謝罪と和解【第12話まんが】
前回からの続き。これは最近のお話です。私は3きょうだいの末っ子のコハルです。8才年上の姉(アユミ)と、3才年上の兄(サトル)がいます。両親への仕送りに賛成しない姉を、兄と私は「薄情だ」と責めました。けれど子どもの頃から今に至るまで、姉は両親から酷い仕打ちを受け続けていました。真実を知って考えを変えた私と兄は、実家へ話をしに行ったのです。
「これからは俺たちが父さんと母さんの生活について相談に乗る。金の管理にも口を出させてもらうよ」
「援助してもらう前提でいるのは、考え直してくれ。俺たちにも俺たちの生活があるから、父さんたちもまずは自分たちのことを自分たちでしっかりやろうよ」
「あ…アユミは? あの子はまだ子どももいないし……」「お母さん、もうお姉ちゃんには連絡しないであげて」
「お姉ちゃんからいろいろ聞いたの……昔、お母さんがお姉ちゃんにしていたことを」「お姉ちゃんは仕送りだってしないし、それにもう二度と2人と関わるつもりはないって。私たち、お姉ちゃんの気持ちを尊重してあげたいと思っているの」
「俺たちが今まで父さん母さんに感じてきた気持ちは姉ちゃんとは違う。だからこれからは姉ちゃんの代わりに、俺たちが相談に乗るから。だから母さんはもう姉ちゃんには絶対に連絡しないであげて欲しい」
「あとコレ、お姉ちゃんから」そう言って、私はお姉ちゃんから預かった荷物を母さんに渡しました。
……中に入っていたのはあの『洗面器』です。母にはこの洗面器が何か、これを返された意味がわかったようでした。
そのころ、アユミの家では……。「あの洗面器、返しちゃってよかったの?」私がお母さんに渡した箱に入っていた洗面器、それは結婚祝いと称して母が姉に贈ったものでした。「うん。コレを持っているとお母さんの顔がチラついて……。あまりいい気分じゃなかったから」この結婚祝いは「お母さんと私はこの程度の関係だったんだ」と気づかせてくれたものだったそうです。
気がつかなかったとはいえ……私たちは姉に今までのことを謝りました。
姉とはその後も何気ないメッセージを送り合い、たまに会ったりして変わらず仲良くしています。両親の経済基盤は無駄なものを売ったり支出を整理したりして、私と兄とで整えることができました。親子であっても互いが自立した上で付き合っていくことが、一番平和なのだなと感じます。なにも知らなかったとはいえ、姉にはずいぶん失礼な言葉を投げつけてしまいました。謝罪を受け入れてくれた姉に感謝をしながら、姉自身が平穏に暮らしていけるように私と兄が「盾」になっていきたいと思っています。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子
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