「令和」を意識した赤ちゃんの名前は意外と少ない?令和元年生まれの子どもの名づけ調査
時代によって変化する赤ちゃんの名前。元号が変わり、令和元年となった2019年に生まれた赤ちゃんは、「令和ベビー」と呼ばれていましたよね。そのような令和ベビーたちの名前には、どのような傾向があるのでしょう。
三起商行株式会社が2019年12月26日に発表した「ミキハウス ベビークラブ」会員4,
2017年度、2018年度に引き続き行われた同調査。「お子さまの名前を決める際に意識したことや気をつけたことは」という質問に対し合わせておこなわれた、3回の調査結果と照らし合わせて見ていきましょう。
2019年度の調査結果では、1位「字画がよい」(61.0%)、2位「キラキラネームを避ける」(51.4%)、3位「お子さまの将来像への願いをこめる」(41.1%)という結果となりました。近年は漢字が読みづらいこともあるキラキラネームを避ける傾向にあるようです。
注目したいのは、前回の調査で2位だったものの6位にランクダウンした「音の響きがよい」という声。響きよりも、画数や意味合い、願いを優先する親が多いことが結果からわかります。
また男女どちらの性別でも不自然ではない「ジェンダーレスな名前」も2017~2019年の3年間で微増しています。おなかのなかにいるときから、どちらの性別で生まれてきてもいいように名前を考えているケースや、将来的に自分で性別を選択しても名前を変えずに済むようにという考えもあるのかもしれません。
「令和」の漢字を名付けに検討した人は、全体の約10%未満
元号が令和に変わったのは2019年の5月。5月以降に誕生した子どもの名づけに、元号の漢字や読み方の使用を「検討した」という人はわずか9.9%で、「避けた」という人は倍以上となる22.4%という結果に。「意識しなかった」という人が67.7%となり、赤ちゃんの名付けをする上で、元号はそれほど意識されるものではなかったようです。
キラキラネームに対しての考えは?
「個性的」「かわいい」などいわれる反面、読みづらいとの声もあるキラキラネーム※。キラキラネームをつけられた子どもたちが親との関係に悩む、大人になって改名したとのニュースがテレビやWebサイトなどでも取り上げられています。
今回の調査でもキラキラネームについては、「とても批判的」(17.4%)と「やや批判的」(43.9%)を合わせると61.3%にのぼりました。
おなかのなかにいる赤ちゃんにつける「胎児ネーム」
調査結果からは、産まれてからつける本当の名前のほかに、おなかのなかにいる間につける「胎児ネーム」という言葉が登場。今回の調査では、「胎児ネームをつけていた」という人は半数を超えました。
胎児ネームをつけて良かったことについては、
『名前で呼ぶことにより愛着が湧いた。また話しかけに照れがなくなった』
『生まれる前から家族感が増える』
という声があがりました。
その一方で
『いざ名づけを考えるときに胎児ネーム以外の名前ではしっくりこなくなってしまった』
『生まれてから名前が決まってからも胎児ネームが抜けなかった』
のような、胎児ネームをつけて思いもよらなかったことも聞かれました。
胎児ネームが実際の名前になった!
筆者の場合はすでに性別がわかっていたこともあり、夫が前々から希望していた名前を胎児ネームとし、おなかに呼びかけていました。臨月が近くなり名付けを考えていたところ、気が付けばもうその胎児ネーム以外の名前が考えられなくなっていました。結局その胎児ネームは息子の名前になったのです。
産まれてくる子どもを想像しながら呼びかける胎児ネームは、呼びかければ呼びかけるほど、どんどんその子の具体的なイメージとして結びついていくことを実感しました。これから胎児ネームをつけようと思っている方は、実際の名前になる可能性があることを考慮して、慎重につけることをオススメします!
名前は親から子どもへの最初のプレゼント
元号を意識している人が少なく、胎児ネームを考えている人もいることがわかった今回の調査。愛情や親の思いが伝えられ、なおかつ、ありきたりなものではなく、生まれてくる子どもの個性となる名前はなかなか難しいものです。どのような背景やストーリーがあろうと、親の愛や子どもを思う気持ちが伝わる名前をつけたいものですね。
調査期間:2019年9月13日~23日
対象者:「ミキハウスベビークラブ」会員のうち、子どもがいる人、現在妊娠中の人
エリア:全国
調査方法:会員向けインターネット調査
有効回答数:4,117名(子どもがいる人のみを抜粋)
※2017年度と2018年度は、それぞれ以下の方法で行われました。
2017年度/調査期間:2017年12月12日~18日、有効回答数:4,286名(調査対象者、調査エリア、調査方法は今回と同じ)
2018年度/調査期間:2018年12月27日~2019年1月6日、5,086名(調査対象者、調査エリア、調査方法は今回と同じ)
文・AKI 編集・櫻宮ヨウ