娘に”嫌悪感”をいだく母親の胸の内。ママたちから寄せられた非難・理解の声とは
おそらく多くの人が何の疑いもなくいだいている「母親はわが子を愛するもの」という認識。しかし、それは本当に”すべて”のママに通じる真実でしょうか? 人々が「母親はわが子を愛するもの」とかたく信じることで、母親という枠からつま弾きにされる感覚を覚えるママがいるかもしれません。
ママスタコミュニティでは、あるひとりのママの取り繕うことのない本音が暴露されました。
『私には小学6年生の娘がいます。どうしても娘が可愛いと思えず、大切なふりをしながら育ててきました。が、つくづく何もかもが娘と合わないと感じます。
とくに娘の生理が始まってから、娘のことをより気持ち悪く感じるようになりました。生理のたび、「いつ終わるのか」とか「体育の授業どうしよう」とか、うるさい。私からも助言をしますが、文句ばかりで行動しない。話し合うこともありますが、都合が悪くなると娘は黙ります。
この子がいなくて旦那と二人なら、穏やかに暮らせたのに。昔の自分に「こんな子産むんじゃないよ」ってアドバイスしてやりたいです』
ママたちから寄せられる痛烈な批判。明かされていく投稿者ママの胸の内
危うさを感じさせる投稿を残したママ。言葉にしきれない感情を抱えているのが強くうかがえますが、ほかのママたちとのやりを通して、心の中がすこし見えてくるようです。(以下、投稿者のママのコメントは太字を使用。)
『こういう親が、娘に生理用品を買い与えなかったり、彼氏ができたらアバズレ呼ばわりして汚いものを見る目で軽蔑したりするんだろうね。ホンット娘さんが可哀想。子どもは親を選べない。可哀想すぎる』
――『心配ご無用です。大切なふりをして育てていますんで、服も下着も生理用品もきちんと揃えています。親も子どもを選べませんね』
『ひとりっ子だから、余計に嫌な部分が目につくのかもね』
――『そうなのかもしれませんが、自分のキャパのなさが分かったので、あえてのひとりっ子です。これ以上、嫌いなものを増やしたくなかったので』
『「これ以上、嫌いなものを増やしたくない」っていうコメント、すごい自己中だね。自分がいちばん大事だから、そんな思いするんだよ』
『こんな親の元に生まれて、子どもが可哀想。私はそんな感情抱いたことないわ。子どもは親を選べないしね。っていうか、子どもいらないなら、避妊しろよ。自分本位な最低な親だな』
――『そうなんです。結局は、自己中なんですよね。本当に最低です。それは分かっています。でも、不幸な子どもを増やすバカな親よりはましでしょ? 殺したりもしていませんし。要は、私に親の器がないだけですね。もう少し先のことを想像していければ良かったです』
『相性が悪い親子って聞いたことがあるけど、それかな? でもさ、子どもは親を選べないんだから、成人するまで責任もって育てなよ』
――『はい、人としての義務は果たします』
『私は親に愛されずに育ったけど、親の気持ちに振りまわされる子どもの気持ち、考えたことある? 子どもが可哀想でならない。子どもの頃「親になれないのなら、親になるな!」って私は思ってたわ』
出産して12年、娘を愛せないことを表に出さぬよう、親としての責務を果たそうとしてきた投稿者のママ。危険を感じる発言をはさみながら、冷静さをもって淡々と語られる母親の率直な気持ちに、真に迫る生々しさのようなものを感じるのは筆者だけでしょうか。
どうにもできない現実にやるせなさを感じるママたち
子どもを愛し、育てることは本能的なものでしょうから、「母親はわが子を愛するもの」ということに沿わない事実に、怒りを感じるのは自然なことかもしれませんね。しかし意外と言うべきか、ママたちからは投稿者ママの状況に対して「頭では理解できる」という姿勢を示すコメントが多く寄せられました。
『投稿者さん、正直だと思うな』
『たしかに叩かれることだけど、投稿者の母親は、娘を愛せないことに苦しんでいるんじゃないか?』
『母親だからって、当たり前にわが子を愛することを求められるのも、つらいことかもね。そういう人もいるんだなと理解はするよ』
『うまく言えないけど、投稿者さんが冷静で、発言に真実味があるだけに悲しい』
『嫌だ嫌だと思いながら、よく12年頑張ったね。私は、同じような母親がいてもおかしくないと思うし、嫌と言いながら、投稿者さんがきちんと育てているから、娘も安心して色々言うんだろうね。
うちの母親と私も相性が悪くて、私の方も母親が無理なんだけど、よくこんな合わない人間を育てたと感謝してる。合わないけどね。10年たつ頃には子どもは独立するよ。もう半分超えたよ。あと少し、頑張って。嫌味でもなんでもなく、よく頑張ってるよ』
――『とても温かいお言葉をありがとうございます。あと半分、頑張ります』
投稿者のママの気持ちを頭から否定しないママたち。そうしたコメントを読んでいると、わが子を愛すと同時に多くのママが”親子”という関係の難しさや厳しさを痛感しながら、日々子育てと対峙しているのでは、という気がしてきます。
「わが子を愛せない」事実に苛まれるママ
投稿者のママ、そして同じような経験をもつほかのママの苦しみが、ひりひりと胸に迫るコメント、やりとりもありました。
『私も投稿者さんみたいな状況だった。まわりは「子どもが可愛い」というママばかりで、自分はすごく変わり者なんだって、苦しかった。自分なりに頑張ったけど、娘が可愛くて仕方がない旦那とも意見が合わなくなり、子どもが大学進学と同時に離婚。離れて暮らして、ようやく苦しさから解放された気がする』
『「愛情を」と言われても、愛せないんだから仕方ないよね。文句を言う人は、その気持ちが分からないから言う、それも仕方ない。私は親としての義務を果たしている投稿者さんは偉いと思う。
私にはまだ0歳の子がいて、今は可愛いけど、これからもしっかり愛せるかな、不安になった。あと数年頑張ってください』
――『あなたは大丈夫だと思いますよ。私は娘が生まれたときから可愛いと思えなかったので。生まれた瞬間も感動はなく、ただただ早く寝たいと思っていました。
その日から、まともに眠れない日々が続いていて、今でも何度も夜中に目を覚まします』
「母親はわが子を愛するもの」という期待が無慈悲に砕かれた母親の絶望が伝わってきます。
ママ自身や世間が、母親という存在に背負わせるものは、きっとたくさんあります。過不足ない衣食住のお世話、適切なしつけ、いつも穏やかな母親でいること、そして愛情。具体的な解決策などひとつも浮かばず、やるせなさが募るばかりですが……今回の投稿を受けて、世間の常識から振り落とされ、足掻き苦しむ親子が少しでも救われたらいいのにと筆者個人としては感じました。
あなたは、この投稿をどう感じますか?
文・福本 福子 編集・山内ウェンディ イラスト・Ponko
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