<女同士だからいいじゃん>「男子ならイヤじゃなかった?」行為と属性【第5話まんが:ママの気持ち】
前回からの続き。私はエリカ。夫、娘と3人で暮らしています。バレンタインが近づいてきたある日、娘のスズが「チョコを渡したい」と言い出しました。スズがあげたいのは女の子グループ内での友チョコ。微笑ましく思っていたのですが、グループ内に同性の子を好きな子がいるという話になり、私は驚きました。学生時代に苦い思い出がある私は、つい強い口調で却下してしまいました。しかし幼馴染のキョウコと話すことで、私はスズに価値観を押し付けていたのだと反省することになったのでした。
もしクラス内に私のように「受け入れられない人」がいれば、同性愛者の生徒は差別を受けてしまうかもしれません。自分の価値観が剥き出しになりがちな学生時代ならば、いじめが起こってもおかしくはないでしょう。私も学生時代には相手を避けた側の人間ですから、気持ちはわからなくはありません。私の過去の場合もいじめには発展しませんでしたが、なんだかハラハラした気持ちで夫の昔話を聞きました……。
幼馴染のキョウコや夫のカケルと話してみて、私は反省しました。私が嫌悪していたのは相手の「行動」であって「同性愛者であること」ではないはずです。自分のなかの偏見があらわになって、恥ずかしい気持ちでいっぱいになりました。……そうはいっても、私のなかの嫌な思い出が消えるわけではないのですが。世の中にある偏見はこういうところから起こっていくんだなと実感しました。そのことに気付けた私は、今後は少なくとも自分の偏見に自覚的になりたいと思います。
今回の件で自分の心にあった気持ちに気付けました。学生時代の相手に対しては振る舞いに恐怖を覚えたのであって、「同性愛者だから悪い」ということではなかったはずなのに……何故かそこをイコールで結んでしまっていた気がします。とはいえこの恐怖心や不快感が完全に拭えるかと聞かれたら、それはなかなか難しい話です。心の傷とは、そういうものなのかもしれません。それでも自分の中で「行動」と「立場」の間にしっかりと線引きをしなければ、と思わされる出来事でした。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・motte 作画・カヲルーン