「男の育児=稼ぐ」と考えている旦那。ありがたい、でも本当は一緒に育児がしたかった……
「男の育児は稼ぐこと」。これはママスタコミュニティに訪れた、あるママの旦那さんの信念でした。まずは今回の相談内容をご覧ください。
『私は専業主婦で、旦那には一般的に高給取りと言える稼ぎがあり深く感謝していますが、モヤモヤが拭えないことがあります。子どもはもう小・中学生なのですが、旦那はこれまでずっと育児にノータッチ。そのことで夫婦で揉めると、いつも「稼いで家を建てることは、育児に入らないの?」と言われます。仕事第一の人で「男の育児=稼ぐこと」を譲りません。でも私はずっと旦那と子育てがしたかった……今では虚しさが募るばかりです。どのように心を落ち着かせればいいでしょうか?』
子どもをもって家庭生活を送るとき、親にはさまざまな役割が求められます。育児はもちろん、お金を稼ぐこと、家事、ご近所付き合いなど、どれも大切な仕事ですね。もし親が経済的な困難を抱えた場合、子どもの暮らしが危うくなります。言うまでもありませんが、仕事は子どもにとっても大切なことでしょう。
では、稼ぐことが重要だからといって、こちらの旦那さんのように「男の育児=稼ぐ」のみであるのは、アリなのでしょうか? 虚しいと打ち明けた投稿者ママは、どのような心の持ち方をするといいのでしょうか?
「旦那さんの言い分に一理あり」と語るママたち
まずは、子どものために忙しく働いて稼いでいれば、家庭を顧みないのは仕方のないこと、と旦那さんの考え方を受け入れるママの声です。
『贅沢な悩みに聞こえる。高給取りなら仕事は本当に大変だろうし、家庭に気が回らなくても仕方ないよ』
『私の父も子育てしなかったけど、不自由なく暮らせたことに感謝してる。私は稼ぐことも育児だと思うよ』
仕事が多忙なほど、時間的にも精神的にもゆとりは失われがちです。旦那さんが育児へのエネルギーが湧かない現実があるのは、ある程度致し方のないことなのかもしれません。
「旦那さんの信念に異議あり!」のママたち
一方で、旦那さんの発言に疑問をもったり、激しく抗議したりするママが続出しました。
「男の育児=稼ぐ」で、旦那さんは後悔しない?
『そんな人生でいいのかな? いくらお金があろうとも、わが子との時間や絆は買えないのにね』
せっかく父親になったのにも関わらず、家庭での役割を「稼ぐこと」だけに狭めてしまうのでは、お子さんの思い出に残りづらくなるでしょうし、旦那さん自身の記憶にもお子さんの姿は少なくなるはずです。
親として力不足では?
『どうして稼いでいたらわが子に無関心でいいのか理解できない。それって家族?』
『お金は大事だけど、それだけじゃ家族になれない。寂しいよね』
遊びや会話などを通して、子どもと時間を共有したり、感情を分かち合ったり、ときには父親として人生の哲学を語ってみたり。子どもがお父さんと過ごすことの意味は大きいものです。お金を稼ぐだけで十分と言いたげな旦那さんの姿勢に、ママたちは首をかしげます。
ともに育児ができないことの「虚しさ」の正体は?
ママたちは、投稿者さんが打ち明けた「虚しさ」の正体を突き止めようとしてくれました。
『本当に仕事が忙しくて家庭に気を回せないだけなら、投稿者さんの虚しさは軽いと思う。育児に無関心で、稼いでいればOKって言ってしまえる旦那だから、虚しいんだよ』
『稼げば父親の役割を放棄できるなんて話は通じない。仕事で余裕がないなら、素直にそう謝ればいいのに。言い訳みたいなことを言って妻を傷つけて、思いやりのない人だと思う』
『妻が家庭のことでSOSを出したときにそんなこと言われたら、私なら泣けてくるし「この人には何を言っても伝わらないな」って思っちゃう』
ママたちが投稿者さんの真の気持ちを言い当てているかどうかは、投稿者さんのみが知るところですが……おおむね核心をついているのではないでしょうか。旦那さんが心を砕くのは仕事のみで家庭にはまったくの無関心という状態は、他人の想像をはるかに超えて辛いものなのかもしれません。旦那さんが稼ぐことを通してしか、家庭と繋がれないという事実。それを悟ったときから、投稿者さんは心に虚しさを募らせてきたのでしょう。
旦那さんは変わらないかもしれない、けれど……
父子関係をあらためるためにも、投稿者ママの虚しさを拭うためにも、旦那さんの意識を変えることがいちばん良いでしょう。そうなれば家庭はもっと幸福なものになるはず。しかし、きっと現実はそんなにうまくいくのかと、悲しさをもって想像するママがいて……。
『私も同じだったから、気持ち分かるよ。でもね、私が何度も話して、旦那が変わったと思っても、また元に戻ってしまうの』
『稼いでくれるだけありがたいと割り切るしかないと思うな』
少なくともしばらくは、変わらないだろう……。もちろんこれは100パーセントの可能性ではありませんが、ご自身の経験を踏まえて語るママもいて、妙に腑に落ちてしまう部分がありますね。
『「将来寂しいよ」と伝えたところで、家庭に無関心なんだから「それで?」って感じじゃないかな。歳をとったら気付くんだろうけど、今は難しいのかも』
今は難しくとも時を経たあとに、旦那さんが家族の尊さに気付き、関係が改善するのが理想です。が、それまでに投稿者さんは長い年月を重ねなくてはいけないのかもしれません。
それでも現状を変えるべく、寄せられたアドバイスは?
それでも父子関係と投稿者ママ自身の虚しさを何とかしようと、ママたちの助言も集まっています。
『本気で父子の絆を深めたいなら、旦那さんがいない間の子どもの様子を伝えたりして、父子で会話ができるきっかけを作るといいかも』
『もう旦那抜きで楽しめることを探すといいと思う。本人が「これではダメだ」と気づく経験をしないと駄目なんだと思うよ』
父子関係の再構築を目指したり、ママ自身の視点を変えてみたり、将来に期待したり。どんなやり方でも、家族仲や投稿者ママの心が好ましい方向に変われば、何よりですね。
投稿者ママは最後に、こんな言葉を残しています。
『さまざまな意見をいただいて、今は正直うまく考えがまとまらないのが正直なところです。ただ、過ぎてしまった忙しい育児の日々を振り返ったときに、旦那の姿が全くないことに愕然としました。稼いでくれることはありがたいのですが、ずっと「それだけ」でした。子どもが巣立つ頃に答えが見えるのでしょうか。それまでは夫婦として頑張っていこうと思います。ありがとうございました』
夫婦としての答えが見えるであろう、子どもが巣立つ頃まで頑張るとのこと。どうにか少しでも心の平安を得て暮らせることを祈るばかりです。
文・みちはら宵子 編集・しらたまよ イラスト・善哉あん
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