<介護問題>「お父さん、認知症かもしれないよ」疎遠になっていた父の老いへの不安【後編まんが】
前回からの続き。数年前の出来事です。長く疎遠だった父の認知症が判明しました。
私は少しでも父の身に起こっていることや、父の気持ちを理解するため、認知症に関する本を読みあさって勉強しました。病気の理解に伴い、少しずつだけど父のことを受け入れられるようになった気もします。でも認知症になる前の父と比べてつらくなってしまうこともたびたびありました。施設や医師の方は「今の父」を真っすぐに受け止めてくれています。父の言動をフラットな視点でサポートをしてくれる人がいるのは心強く、施設に入れたことをありがたいなと実感する日々です。
私は父の部屋の壁を見て胸が苦しくなりました。壁一面に貼られた付箋と両面テープに父が必死に生きようとしている姿を感じたのです。
父は自分が認知症であるという自覚がまだあります。「いつ自分が自分でなくなるのがたまらなく怖い」と言いました。「こんなことならいっそのこと、なにもわからない方がいい」とも話します。いつか自分が大切に思う人や大切な思い出を忘れてしまい、自分が自分でなくなるかもしれない、自分の意志で動けなくなるかもしれないと考えるのは想像を絶する怖さでしょう。その恐怖と日々闘っている父のことを思うと胸が締めつけられる思いでした。
父は以前の父ではないけれど、第二の人生を懸命に生きようとしています。認知症は治ることはないでしょう。でも進行を遅らせることはできるかもしれません。私はできることをやって寄り添おう。そう心に決めました。
脚本・rollingdell 作画・よしはな 編集・Natsu
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※この漫画は知人の話を元に作成しています。
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