<非常識か>【後編】アレルギーの説明は高齢者には難しい?見知らぬ人の厚意を否定しないで断る方法は
前回からの続き。アレルギーを持つわが子にお菓子をくれた見知らぬおばあさんを怒鳴りつけてしまった投稿者さん。バスを待っていたということで、アレルギーのことを説明する時間がなかったそう。このトピックには「突然怒鳴られたおばあさんがかわいそう」とのコメントが寄せられました。咄嗟のことでわが子の身を守ったとはいえ、おばあさんにも誠実な対応ができたとはいえず、投稿者さんはモヤモヤしているそうです。
一方で、投稿者さんの気持ちに寄り添うような意見もあがりました。
投稿者さんが拒否してしまうのは当然
『いやいやそんな小さい子どもに親の許可も取らず食べ物をあげようとするおばあさんのほうが明らかにおかしいでしょ……』
『お年寄りって何かあげたがるよね。今までジュース、お菓子、現金も渡されたことがあった。手をつないで歩きたがる人もいたな……。子どもが道路に飛び出したときの感覚と似ているのかな。咄嗟に「危ない!」って感じかな』
『私なんて子どもを触られるのすら無理で「やめて!」って言ってしまうわ。知らない人でしょ? 絶対に無理だわ』
『わが子の生命の危機なのに落ち着いて冷静に断るなんて無理でしょ。そのお菓子は刃物みたいなもの。「相手に失礼」と言う人はアレルギーの怖さを理解していないと思う』
「見知らぬ人が勝手にお菓子を押し付けてきたら拒否するのは当然のこと!」と考えるママたち。「お菓子どころか知らない人から触られるのも抵抗がある」と話す方もいました。残念ながら世の中には悪意を持って子どもに近づいてくる人や、悪意がなくても知識を持たない人がいることも事実です。投稿者さんが声を荒げてしまったのも一種の防衛本能だったのかもしれませんね。
強い言葉で制してしまったのは無理もない
『投稿者さんも傷ついているんだよね。大丈夫だよ。それは状況的に仕方ないことだったと思うよ。咄嗟だと大きい声も出てしまうものだし、子どもを守る親の当たり前な行動だと思うよ。仕方ない、仕方ない。心の中でおばあさんに「怒鳴ってごめんね。うちの子はアレルギーだったから」と言っておこう』
『子どもの命の危機だもの、しょうがないよ。今どき知らない人に食べ物をもらうなんてだめでしょ。悪意がある人に変なものを食べさせられる可能性だってゼロじゃないよ。人の子を「かわいいねー」って言いながらいきなり抱っこして骨折させた事件もあったよね? いきなりほっぺにチューする人だって実際にいるんだよ。お子さん無事で良かったね』
投稿者さんも余裕があれば冷静に断ることができたのでしょう。しかし「わが子の身を守らねば」という気持ちが強く、咄嗟に「やめてよ!」という言葉が出てしまったのではないでしょうか。おばあさんをびっくりさせてしまったかもしれませんが、状況的にやむを得ない出来事だったとも言えそうです。
冷静になった投稿者さん。今後はどのように対応するべき?
少し冷静さを取り戻した投稿者さんが最後にコメントを寄せてくれました。
『怒鳴っちゃった罪悪感と、でも「おばあさんの行動もよくないもん」という開き直りと、機嫌が悪くなった子どもとを抱えてモヤモヤして帰宅しました。少し時間が経ってだいぶ冷静になれました。もしおばあさんが渡そうとしてたのがせめて未開封だったら、または子どもではなく私に「お子さんにあげて」と渡されていたら「ごめんなさい、アレルギーなので食べられないんです」とキチンと言えたと思う。またはとりあえず受け取っちゃって家でコッソリ廃棄するとかできたかなと思う。過去にもそういうことは何度かあったので。今回はすべてが間が悪くて、私の対応力も悪くて反省しています』
「私の対応もよくなかった」と反省の姿勢を見せた投稿者さん。きっといつもは丁寧にお断りの言葉を述べられるママさんなのでしょう。今回はいろいろなタイミングが悪く思わず怒鳴ってしまったではないでしょうか。ママたちからもエールが寄せられました。
『投稿者さんの反応は間違っていない。次からはもう少しだけ柔軟に、「ありがたいけれどいただけません」と言えるといいね』
『きっとそのおばあさんも、うちに帰って若い人に話して怒られているよ』
『ジェネレーションギャップもあるし、年配の人はアレルギーに馴染みがある人ばかりじゃないし、今後も年代問わずこういうシーンは何度も遭遇すると思うよ。次からは冷静に制止できるようになればオールオッケーだよ』
咄嗟のことだと大声しか出ないというのはよくあること。この機にいろいろ考えられた投稿者さんはきっと、次回からは冷静になって、柔らかい言葉を使えるようになるのではないでしょうか。
見知らぬ人に子どもがお菓子をもらっていたらママとしてはドキッとしてしまうことでしょう。お子さんがアレルギーを持っていたり、それは開封済みのお菓子だったりしたらより慌ててしまうのは無理もありません。お子さんの身を守るためには仕方なかったとも言えそうです。しかし強い言葉で制してしまってはお互いにモヤモヤが残ってしまうことも……。お互い後腐れのないように、ママたちが提案してくれた「ごめんなさい、アレルギーなんです。お気持ちだけいただきます」などの、鉄板の言葉を用意しておくとよさそうです。
文・motte 編集・荻野実紀子 イラスト・Ponko
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