<あの人が不倫!?>完璧な奥さんのヒミツ 片道1時間かけて密会する相手【前編】まんが
私には完璧なママ友がいます。ママ友は専業主婦なのですが、子どもが3人。いつもキレイで、ファッション雑誌に出てくるようなスタイルをキープし、メイクもアクセサリーも、靴も、見た目は本当に「完璧」です。
料理もとっても上手で、SNSから垣間見える生活はキラキラそのもの。子どもの教育にも熱心でPTAの仕事も積極的。旦那さんとの仲も睦まじく、ママ友たちの間でも評判の「素敵ママ」です。子どもたちも皆素直でとっても良い子! 同じ「母親」のはずなのに、どうしてこうも違うモノかと落差を感じてしまうこともあります。
――私は飯野ゆかり。夫と3人の子どもと平凡だけど幸せに暮らす主婦です。
家事も育児も大変だけど、愚痴は言いません。私の心にはいつも穏やかな風が吹いています。誰も褒めてくれない家事を頑張れるのも、思う通りにならない子育てに笑顔を絶やさないでいられるのも、すべて……この日があるから。
そう、私は不倫をしています……。 毎日「平凡」に過ぎていく毎日が退屈でたまりませんでした。どんなに頑張っても誰も褒めてはくれない家事や育児。子どもが言うことをきかなくてイライラして、怒鳴ってしまうこともたくさんありました。もっと優しくしたいのに「余裕」がありませんでした。頑張れば頑張るほど、どんどん「自分」がなくなってしまう……。
そんなとき、興味本位ではじめた出会い系で彼と知り合いました。久しぶりにときめきを感じ、私は息を吹き返しました。
私は周りから「完璧なママ」と言われているらしいです。完璧にもなります。だって「不倫」をしているんだから。「不倫」という罪悪感から夫にも子どもにも優しくなれました。あんなに苦しかった家事も、育児も、彼に会える日を楽しみにすれば頑張れる……! 言い換えれば、「不倫」をしていなかったら家族の笑顔は守れない……きっと私は家庭が窮屈で逃げ出していたかもしれない。
けれどこんなことは誰にも言えません。彼と私だけのヒミツです。夫にバレないかって? そこは絶対に大丈夫な自信があります。彼との履歴は逐一消去するし、彼と会うためにPTAなど忙しい役回りを買って出て、時間を縫って会う時間を作っています。地元に近い場所だと誰かに見られてしまう恐れもあるので、わざわざ1時間も離れた場所のビジネスホテルでしか会いません。
面倒くさいけれど、このささやかな時間が私にとっては何よりの楽しみなのです。 夫は仕事人間なので、家庭のこと、ことより私のことにはあまり関心を示していません。
このことは墓場まで持って行くつもりです。絶対に……。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・ちょもす