【第3話】ある日突然、夫が失踪しました 〜「勇気を出して不倫相手に電話したら……」編〜
【第2話】からのつづき
不倫相手と思われる「るみ」という女に電話をかけながら私の心臓は張り裂けそうなくらいにドキドキしていました。すると……
罪悪感もないような口調の相手に、それ以上話しても無駄だと思い一方的に言いたいことを言って切りました。
電話を切ったあと、「はぁ……はぁ……」と肩で息をしながら、まだ興奮は収まりません。とりあえずと、すぐにトークボックスの通話履歴を消去しました。
「言ってやった」という気持ちと一緒にやってきたのは、悔しさ。
人の家庭をめちゃくちゃにしておいて、飄々とした口調の女……。私はあの女に負けたんだ……。あんな人の痛みも感じられないような女に、大好きだった夫を取られたんだ……。そう思うと、惨めで、情けなくて、夫の携帯を握りしめながら、声を押し殺して泣きました……。
その後、夫にはこのことは伝えず。心に秘めて過ごしました。
数日後、いつもよりも早い時間に夫が仕事から帰ってきました。「ただいま~」という声が、かつての夫と変わらない機嫌が良さそうな声でした。
私は張り切って夕食の準備をはじめました。その間も夫はずっと子どもたちと楽しそうに遊んでいて、つい数ヶ月まえの「我が家」が戻ってきたようでした。
翌朝――
目覚まし時計がなり、目を覚ますと隣に寝ていたはずの夫がいません……。「先に起きてるのかな……?」と思って探しますが、リビングにも、キッチンにも、トイレにも、他の部屋にもいません……。そしてふと玄関を見てみると……
※この漫画は体験者本人のご協力の元作成しています。
脚本・渡辺多絵 作画・加藤みちか
※この記事は2020年7月に公開された記事を編集しています。
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