【第2話】ある日突然、夫が失踪しました 〜「この女は誰なの?」編〜
【第1話】からのつづき
週に2~3日しか帰宅しなくなった夫の携帯に女からの怪しいメッセージが……! 私が思わず問いただすと……
その日から夫はトイレにいくときも、お風呂に入るときも携帯を離さなくなりました。相変わらず2~3日に1回の帰宅で、帰宅したときの態度も悪化を辿る一方でした。
辛い現実に泣き続ける日々……しかしどんなに泣いても私は「ママ」です。朝が来れば子どもたちは笑顔で起きてくるし、お弁当を作り、朝ごはんを食べさせ、家事をして、幼稚園に送っていかなくてはいけません。どんな状況であろうと、子どもたちとの「日常」はやってきます。
夫との関係に心が不安定になりながらも、必死に日常を装います。私と夫とのことは子どもたちには関係ありません。
「この子たちにはパパが必要だ」
男の子3人の育児は未知の世界です。大きくなればなるほど、きっと父親の存在が必要になってくるでしょう。私だけの問題で関係を終わらせるわけにはいきません。
私は子どもたちの前では精一杯の笑顔を見せ、「毎日」を懸命に過ごしていました。
しかしいくら私がそんな思いを馳せても、夫が帰ってくると喧嘩になってしまいます。心身ともに限界だった私は、泣きながら……
私がどんなに苦しんでいても、夫は隣で高いびきで寝ています。この人には、もう私の声は届かないのかもしれない……。そう思って眠れないでいると
「ピロン♪」
と夫の携帯が鳴りました。ふと待ち受け画面を見ると……
「るみ:はやく私のところへ帰ってきてね♡」というメッセージが……!
「この女……いったいどういうつもりなんだろう……」
私は腹の底から怒りがわき出てきました。ベッドから立ち上がり、夫の携帯を持ち寝室を出ました。
そして私はついに……
脚本・渡辺多絵 作画・加藤みちか