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テレビを観せすぎたから?言葉の発達がゆっくりな娘が療育に通うまで……

※このお話はあくまで個人の体験談です。

2歳を過ぎ、「おいしー」「あい!(はい)」などの発語はあったものの、ママに要求をするときは言葉ではなく、指差しで訴えることが多い娘……。
買い物や散歩のときに娘にこまめに声をかけていましたが、なかなか言葉が出ません。
だんだんと焦りの気持ちがこみ上げます。
そんな私の感情を感じ取ったのか、パパが…
「娘ちゃんがどんな状況であっても、将来的に娘ちゃんが過ごしやすいようにしてあげようよ。娘ちゃんらしく生きていってほしい」と言ってくれたのです。

そして娘が2歳5ヶ月のときに区の言語聴覚士さんに相談し、言葉や発達の専門機関を受診することになりました。

初めての受診では、約1時間の面談&運動能力のテストをしました。娘と触れあいながら娘の行動を観察してくれます。
当時私は娘が話せる言葉をメモに残していたので、それを先生に渡しました。
娘は「おいしい」「かわいい」「きれい」などの形容詞は言えていたのです。
すると先生は驚きの様子でこう言いました。

『娘さんは形容詞から覚えようとしているんですね。これは珍しいかもしれない。子どもは名詞から言葉を覚えることが多いんですよ。
例えば一般的に「りんご」であればそのまま「りんご」とオウム返しを含めて単語として覚えるのですが、娘さんの場合は「りんご」(名詞)ではなく「おいしい」「かわいい」(形容詞)と変換して覚えていたんです』

りんごという物体を認識しているが、視覚もしくはイメージが優先しているタイプの子」という見立てでした。これ自体、決して悪い意味や傾向ではないとのこと。

以前から声かけについては、買い物や散歩の際に実際のものを見せて
「りんごだよ。赤くておいしいんだよ」
「お花だよ。白くてかわいいね、きれいね」と名詞+形容詞で話しかけていました。
そのこともあってか、形容詞のほうに興味を持ち、覚えたのかもしれません。

原因だと感じていたテレビは「観るのであれば親御さんと一緒に観て1時間以上は続けて観ないほうがいいですよ」とアドバイスをいただきました。

先生は「2歳以降は2語文が出てくる時期ではありますが、これはあくまで基準です。まずは娘さんが今できている部分を認めていってあげましょう。焦らずにいきましょうね」と優しく声をかけていただき、民間の療育センターへ通いながら様子を見ていくことになりました。

私はそれを聞いて泣きそうになりましたが、我慢しました。泣いてなんかいられません。娘のためにできる限りのことはしようと心に誓いました。

文、イラスト・猫田カヨ

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