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性に関する動画や情報に関心を抱く子ども……ママはどう対応するべき?

どれだけママが気をつけていても、子どもたちの目に触れてしまう卑猥な広告や動画、画像の数々。インターネットを介していとも簡単に情報を手に入れてしまう現代の子どもたちを、どうやって守ることができるのでしょう。
性に関する情報を目にした子どもを前に、ママはどうすればいいのか。
『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』の著者であり、性教育アドバイザーで元泌尿器科看護師である、のじまなみさんにお話を伺いました。

のじまなみ

子どもたちの情報収集に親が歯止めをきかせることはできない

――今の時代、情報が溢れていて子どもたちも簡単に性に関する情報に触れてしまいますよね。
インターネットもなかった時代は性の情報を手に入れるというのは、ものすごく難しかったですよね。でも、今の子どもたちが手にする性の情報は私たち親の比ではなく、5倍、10倍、100倍と言っても過言ではないぐらいの量なのです。

――何も知らない子どもたちが意図せず性の情報に触れてしまうということですか?

そうですね。子どもたちが初めて見聞きするものが、無修正のアダルトサイトだったり、暴力的なものだったりすると、子どもたちはそれを教科書として参考にしてしまうのです。

初めて触れる性の情報を誰も判断してくれない現実

――見たもの全てを鵜呑みにしまうということでしょうか。
そうです。親世代も性教育をきちんと受けてきておらず、子ども自身も親からも学校からもしっかり習っていないから、今の時代の子どもたちには、情報に関して良いことか悪いことかをジャッジしてくれる人がいないのです。中学校の性教育の授業でもセックスや避妊について教えてくれない現状だからこそ、家庭で伝えていかなくてはいけません。

――エルサゲートという言葉が話題によくあがります。

【性教育】ママと子どもの性教育。卑猥な広告やシーンに遭遇したときどう対処する?と
子どもたちが大好きなアニメのキャラクターが、アダルトな情報源になっていますよね。You Tubeでも、人気アニメのヒロインの女の子の名前で検索すると、アニメとは全く関係のない女性の入浴シーンが出てきてしまいます。有害サイトを遮断するフィルタリング機能にも引っかからないので、子どもたちは簡単に見ることができてしまうので、簡単に性の情報を手に入れてしまいます。

性的な写真や動画などに子どもが興味を持ち始めたら、親はどうすればいい?

――性に関するものを、子どもが面白がって見ていたらどうすればいいですか?

13歳未満の女の子は性的な動画を含むアダルトなものを見てしまうと、それを性の価値観として受け入れがちになってしまいます。複数人で性交渉をおこなう、嫌がる女性に無理やりおこなうような性交渉が「当たり前」になってしまう可能性があります。このような理由を子どもに伝えて、「自分で善悪の判断ができる中学生くらいまでは性的な動画は見てほしくないな」と言えばいいと思います。

――どうして中学生まではダメなのでしょうか。

中学生にもなるとスマホを持たせるご家庭も増えるので、もう歯止めが効かなくなりますよね。だから「中学生までは見ないでね」と言う。それまでにネットの中には間違った情報や、子どもたちを傷つけるものがあるということを教えてあげてください。

子どもの「見たい気持ち」を否定しない

――性に関する情報を見せないのではなく、子どもが見たときに適切な対応をすることも大事ですか?

そうですね。性に関する情報を見ている子どもに対して、「拒否反応を示さない」ことがすごく大事になってきます。例えば「何見てるの!」とか「こういうのはちょっとダメ」ではなくて、まずは子どもの気持ちを受け止める。見たい気持ちを否定しないことは大切です。そうしないと、子どもは隠れてそういうものを見るようになるでしょう。

――性情報をなぜ調べていたのか、なぜ見ていたのかを聞いても大丈夫ですか?

たとえば「おっぱい」というキーワードで検索していたことが分かったら、すかさず「なんでおっぱいを調べてたの?」とか、「おっぱい好きだもんね」と話しかけてみてください。それぐらい親はライトに受け止めるほうがいいんです。「どんなの見てるの? ママにも見せて」とか聞きながら受け止め、その後に初めて注意するんです。

親子で見ているテレビやインターネットに性的なシーンが出てきたら、そのときママは?

――アダルト以外で、アニメの中でスカートをめくるとか、女の子キャラの入浴シーンなどが出てきたらママはどう反応したらいいのでしょう?

ママは否定したりチャンネルを変えたりするのではなく、一緒に盛り上がっても構わないです(笑)。子どもも高学年ごろになると、そのようなシーンに遭遇したら「親と一緒はきまずい」と思っているんですよ。

――性教育につなげるにはどのように対応したらいいですか?

スカートめくりのシーンなら「女の子のスカートをめくりしたいと思う?」と聞いてみる。子どもがどう答えてもママはまず受け止める。その後に「女の子はパンツを見られるのは恥ずかしいから、スカートめくりはやってはいけないんだよ」と教える。「スカートめくりして女の子に嫌われるより、スカートめくりしていることを注意できるジェントルマンのほうがかっこいいよ」と教えてあげてください。その方がモテるかもって(笑)。

子どもの気持ちを受け止めて、受け入れる。その先の道案内が大事

――性的な情報に接触しても、親子で一緒に盛り上がったりすることで、子どもを受け止めてあげるんですね。

「いいねいいね」とか「いいの見てるね」ぐらいの感じでまずは受け止めてあげてください。性的な動画や画像に興味があることは全く悪いことではないのです。見たいと思ったら見たい。大人も同じですよね。その気持は誰しも持っているものなので、そのままで問題はない、特別なことではないと話してあげてください。
みんなが持っている気持ちだからこそ、きちんと受け入れてあげる。その上でママたちはそれらの情報に間違いがないか、子どもが勘違いしていないかと手を入れていくことで、性教育にも繋がっていきます。

子どもが性的な動画や情報に興味があることは悪いことではありません。見たいという子どもの気持ちを受け止めた上で、ママの気持ちを素直に伝えながら、いいことと悪いことを伝えていく。そのような性教育を始めてみてはいかがでしょう。

取材、文・櫻宮ヨウ 編集・山内ウェンディ イラスト・ももいろななえ

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『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』 ■著者:のじま なみ ■出版社:辰巳出版 ■価格:1,512円

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