性教育って何からはじめたらいいの?1番最初にしたい「水着ゾーン」のお話
「性教育」といわれると、ハードルが高いと感じてしまうママもいるかもしれません。しかし女の子は10歳、男の子は12歳までに性教育はするべき、と語るのは『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』の著書を持つ、性教育アドバイザーで元泌尿器科看護師の、のじまなみさん。1番最初におすすめの性教育や教えるべき黄金期について伺いました。
1番最初の性教育は「水着ゾーン」のお話
――ママがいざ性教育をしようと思ったとき、何から教えればいいのでしょうか。
1番最初は「水着ゾーン」の話をしてあげてください。自分の体には大事な部分がある、家族以外の人に見せたり触られてはいけないことを教えてください。逆に子どもも他の子の「水着ゾーン」は見たり触ったりしてはいけないことを教えることから始めるといいですよ。
――具体的にいうと「水着ゾーン」とはどこですか?
「水着ゾーン」とは水着で隠れるところと、口の部分のことです。男の子の水着は上半身は隠れませんが、女の子同様、男の子も胸は水着ゾーンになります。
水着を着たときに隠れている場所が水着ゾーンだよと言えば、小さな子どもでもわかりやすいのではないでしょうか。
――男女で水着の形が違うことをどう説明したら良いですか?
女の子の胸が水着で隠れているのは胸が守るべきものだからです。女の人の胸は、赤ちゃんにおっぱいをあげるための大事な場所で「子どもを産んで育てることに関わる大事な部分」だと教えてあげるといいですね。
もちろん、男の子の隠れている場所となるおちんちんも子どもを産み育てるためには必要な大事な部分です。だから隠されてるんだと教えてあげてください。「子どもを産み育てる部分は守るべきところだから隠されているんだよ、大事なところは隠すものなんだよ」と私は教えています。
上半身はだかで遊ばせるリスク
――小さい子だとパンツやオムツのまま遊ばせてしまったりすることもあります
まだ子どもは小さいから大丈夫……と思ってしまっていませんか? 無防備な姿のままでいるということは、盗撮に遭う危険性や性犯罪者に狙われる可能性につながるかもしれません。それに、パンツだけでも平気で遊ばせていると、子ども自身もはだかでいることを気にしなくなってしまいます。小さい頃から自分の体に無頓着になってしまわないように、水着ゾーンは必ず隠す習慣をつけることをオススメします。
性教育は女の子は10歳、男の子は12歳ぐらいまでにスタート
――性教育は何歳ぐらいから始めればいいですか?
男女の体の違いに気が付く3歳ぐらいから始めるのがベストです。水着ゾーンの話から説明して、女の子の体、男の子体がどんなものかを教えてあげてください。あなたの体は素晴らしい体なんだってこと、人と違ってて良いんだよってことから伝えてあげてください。これが性教育の基本の「自分を好きになる」につながります。
――性教育をスタートさせる時期は、遅くても何歳ごろですか?
1/2成人式が行われる10歳頃でしょうか。男の子は女の子よりも精神年齢が低めと言われていますので、マイナス1~2歳で考えてもいいかもしれません。女の子は10歳、男の子は12歳ぐらいまでに始めておくのが理想です。年齢が上がっていくと「親から性の話は聞きたくない」と感じるようになるんです。性の話だけでなく10歳前後の子どもたちは親の話は「聞かない、聞きたくない」と感じるようになってしまいます。性に関する話でもした日には「気持ち悪い!」と嫌悪感を示されてしまう可能性も出てきます。そうなる前に始めておくといいですよ。
――性教育をスタートさせるキッカケはどんなものが考えられますか?
実はたくさん機会はあるんです。「ちんちん」とか「おしり」「おっぱい」など小さな子どもが好きなワードをママにしてくれる時期っていうのは、性教育の黄金期なんです。その時期はより性教育がやりやすい、はじめやすい時期だと思います。だって子どもからママに性教育ワードを言ってくれるんですから、絶好のチャンスですよね。たとえば「赤ちゃんはどこからくるの?」とか、お風呂のときのママの生理などもいいキッカケになりますね。
性教育と言うと、なんだか恥ずかしくて身構えてしまうママも多いのではないでしょうか。性の話をすることが親子でタブーになるまえに、まずは「水着ゾーン」の話からスタートしてみませんか?