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男の子だって被害にあう!性被害にあわないためにママができること

性犯罪というと、女の子が巻き込まれるものというイメージがあり、男の子が性被害にあうケースは少ないと考えてはいませんか? もしそのように考えていたら要注意です。実は男の子が性被害にあう事件は、ママたちが想像する以上に起こっているのです。
知らないでは済まされない、男の子への性被害の実態について、『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』の著書を持つ、性教育アドバイザーで元泌尿器科看護師である、のじまなみさんにお話を伺いました。

のじまなみ

性被害にあうのは女の子だけじゃない!

――男の子でも性被害にあうことがあるのでしょうか?

男の子の性被害はあります。無修正のポルノ動画などは、男の子が被害にあった動画も多く摘発されています。子連れでよく行くようなショッピングモールやスーパーなどの場所で、男の子に対する性犯罪が起きてしまうこともあります。しかも想像より小さな子たちがターゲットになる性犯罪も起こっています。

男の子への性被害の実態

――男の子の性被害とはどのようなことがあるのでしょうか?
男の子が性犯罪に合う可能性
小さい頃に多いのは、商業施設やテーマーパーク、デパートやショッピングモールにあるトイレで起こる性犯罪です。年齢的に「1人で行かせても大丈夫」と思ってトイレに行かせてしまうと、ママの目は届かなくなってしまいますよね。
たとえば未就学児や小学校低学年の場合だとトイレの中に見知らぬ男性が入ってきて、「おちんちん持っててあげるから、おしっこしてごらん」などと言われることがあります。
また小学校中学年や高学年になると個室に連れ込まれ、マスターベーションをさせられたり、見知らぬ男性のマスターベーションを見せられたりなどもあります。ひどい場合だと、アナルセックスをさせられてしまう事件もあります。

身近な人から性被害を受けることもある

――性被害にあいやすいシーンは、デパートのトイレなどママから見えない場所だけですか?
中学生ぐらいになると、学校の先生や塾の先生から性被害を受けるケースもあります。
先生だと自分の成績の評価につながるので、泣き寝入りするしかないと我慢する子どももいます。他には、部活動中の性被害もあります。学校以外の場所で、他の学校の子や部活の先輩など、すごく身近にいる人から性被害を受けることもあります。大学生ですと、サークルの先輩から被害を受けたというケースも聞いたことがあります。

男の子のママができる性被害にあわないための対処法

――男の子が性被害にあわないために、親はどんな対策を取ればいいですか?

親ができることは「教えること」です。その内容は男の子でも女の子でも同じ。自分の体には触られてはいけない自分だけの大切な場所があるということ、世の中には悪い人もいるということを教えてあげなければいけません。親ではなく、子ども自身がこの2点を知っていることが大切です。

性被害にあわれた方の話を聞くと「私の周りには、悪い人がいるということを誰も教えてくれなかったんです」と、みんな口をそろえて言います。親も学校も、悪い人がいるよと、あまり教えないんですよね。
悪い人がどのような人なのか、どういうことをされてしまうのか説明することを避けるのです。子どもに「想像させたくない」と思ったり、子どもに伝えるためにどう話を持っていったら良いか、ママたちは分からないのです。

――男の子に性被害・性犯罪について教えるのは何歳ぐらいからがいいですか?
性教育は2,3歳から教えられる
2~3歳になったらもう教えてもいいと思います。最初は水着ゾーンの話からで十分ですので、「水着を着ていて隠れる部分に触られたらどうする?」とか話してみると良いですね。ここを触られたら大きな声を出して、逃げるんだよと教えてあげてください。

小さな子に対する性被害は、誰でもターゲットになりえます。だからこそできるだけ早い段階から教えていくことが必要です。「自分には守るべき部分があるんだ」という概念を常日頃から子どもに教え続けていくことが大切になってきます。そして「悲しいけれど、世の中には悪い人がいて、君たちを触ろうとしてくることもあるから、そのときは大声を出してすぐに逃げるんだよ」と話してあげるといいですね。

男の子だから大丈夫と思わず、正しい性の知識や自分の身を守るための知識を、ママが子どもたちに教えていってあげてください。

取材・編集部 文・櫻宮ヨウ 編集・山内ウェンディ イラスト・ももいろななえ

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