「なんで私にはちょこくんみたいな尻尾はないの?」 #うちの猫ちょこくんシリーズ<第7話>
猫のちょこくんが11歳の頃。娘のうっちゃんは1歳4ヵ月頃になり、少しずつ単語が増えて、二語文を話しだしました。「これ、ちょーだい」や「お外いく」など、ママに気持ちを伝えられるようになっていきました。
言葉を話せない頃は、「なんでこんなに泣いているの?」「今の気持ちを話してくれたら楽なのに……」と思うママたちも多いでしょう。簡単な問いかけに対して、わが子が反応してくれるという喜びがありました。
その頃のうっちゃんは、ちょこくんのことを「にゃーにゃ」と呼び、自分とは違う生き物なんだと少し分かってきた時期でした。
うっちゃんの興味は相変わらず「ちょこくんのふさふさの尻尾」。ちょこくんの自由自在に動く尻尾を目で追いながら、ある疑問を持ち始めます。「ちょこくんには尻尾があるのに、なんで自分には尻尾は生えていないのか」という深い疑問。
しきりに自分のお尻を触っては、「尻尾ないの……」とどこか寂しそうな様子。
母である私は面白がってこんな質問をしました。
「うっちゃんは尻尾はありますか?」
うっちゃんと会話できた! という喜びも束の間。母娘の記念すべき初めての会話のキャッチボールは、「尻尾があるか、ないか」という驚くべき事実に気づきました。
うっちゃんが大きくなったら、初めての会話のキャッチボールのことを話そうと思います……!
脚本・横内みか イラスト・んぎまむ
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