「不登校っていけないこと?」子どもを守り、立ち直らせるために親ができることは
文部科学省は、不登校の定義を
『何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの』
としています。
ひとくちに「不登校」といっても内容は細かく定義されているようです。ただ親にとっては、「学校に行けない・行かないこと」=「不登校」=「悪いこと」というイメージを持ってしまうことがあるかもしれません。
親という立場から「不登校」を考えたとき、ママたちはどのように受け止めているのでしょうか?
『不登校ってそんなにいけないこと? 精神を病んだり、苦しい思いをしたりするなら一時的でも不登校になったっていいと思うんだけど』
子どもが「行きたい!」と思わなければ意味がない!不登校容認派のママたち
『無理に行く必要はないと思う。理由が何かわからないけど行ける時にいけたらいいんじゃない? もちろん遅れないように家で勉強はしないといけないけど』
『行かせなくていい。わたしは行かせなかった。自分で行きたい! 行かないと! って思わないと意味ないから』
『いけないことじゃない! 先生は生徒を学校に行かせる義務みたいなのがあるから連れてこいって言うだけ。困るって……先生が上(校長や教頭)から言われるから困っているんだろうね』
不登校を容認する考えのママたちからは、一概に「不登校はいけないこと」とはいえない、というコメントがありました。体調面や身体的な問題を除いても学校に行ける状態であるのに、「行けない」と子どもが感じているということは、子どもなりの理由があるはず、という見解のようです。義務教育とはいえ、子どもが「行きたい!」と思わなければ、というコメントもありました。また先生は立場上、「来なくていい」とは言えないよね、と先生の立場にも一定の理解を示すコメントもありました。
とりあえず学校には行かせる!学校が不登校の原因について調査してくれることを期待するママたち
『学校がちゃんと対処して何とかしてくれるなら行くのもありだと思って連れていっている。行ってもダメだったら早退しても良い』
思春期の子どもの中には、親に本音で話すことを苦手な子どももいるかもしれません。その受け皿として学校の担任の先生やスクールカウンセラーが話を聞いてくれることを期待するコメントがありました。親ができることと、先生ができることを子どものためにそれぞれ尽力することが不登校の子どもにしてあげられることのひとつなのかもしれません。
学校に行かない・行けない理由によります!中間的なスタンスのママたち
『不登校の原因によるよね。いじめや精神疾患とかなら根本原因が解決しない限り、無理はさせられない。面倒くさい、なんて理由なら行かせる』
『行かない理由がさぼりなら行かせる。いじめなら相談』
不登校=いけないこと、とは考えていないママたちもいるようです。なぜ学校に行かないのか・行けないのか、その原因を明確にしてから登校するかどうかを考えるスタンスのようですね。子どもの話も聞かずにただ「学校に行け!」だけでは子どもも反発してしまうでしょう。まずは子どもの話を聞くところから始めるといいのかもしれません。
実際に不登校になったら……子どもが話しやすい環境を作り原因を探ることが第一
『無理やり連れていくのは逆効果だと思う。SOSを出しているから、話を聞くのがまず先。それからその先を考えて行動するしかない』
これまで行くことができていた学校に行けなくなるということは、何らかの原因があると考えられますね。つまり子どもから親や先生への「SOS」というわけです。まずは子どもの話を聞くことが解決への第一歩なのかもしれません。
『学校へ行ったその日の様子はどうなのかも見た方が良いね』
今日は学校に行くことができた! という日があったら、その日の朝の体調や機嫌、帰宅してからの態度などを観察する必要がありそうです。
『子どもと向き合って何が原因なのかはっきりさせた方がいいよ。知り合いの子の担任が原因で不登校に一時期なった。学校に行っても保健室登校だった。でも、学年が上がり担任も変わり普通に学校に行っている』
子どもだってひとりの人間です。また同じように担任の先生もひとりの人間です。もしかしたら人間同士、「どうしても合わない」こともあるかもしれません。担任の先生を変えてもらったり、クラスを変えたりすることは年度の途中では不可能に近いでしょう。しかし年度が終わり、担任の先生やクラスメイトが変われば子どもにとっての環境もガラッと変わります。時間が解決するケースもあるかもしれません。
不登校の時間をどう過ごすかがポイント!?経験者からの大切なアドバイス
『私は中学生の頃友達関係で躓いて不登校になったけど、「家に閉じこもっていることであんたの傷が癒えたり、あんた自身が成長したりするなんてことはない」と母に断言されて、無理やり職場に連れていかれていた。そこで役に立てたら褒めてもらえて、説教もされたりして、いろんな大人と話をすることができてそのうち学校に行くようになりました。不登校の期間中もどう過ごすかって大事』
『他の人も言っているように不登校の期間をどう過ごすかだね。どんなに人と関わらない生活をしようとしても家にいる限り親とは関わるから、学校の話はしなくてもしっかりコミュニケーションを取ること』
学校に行っていない間は、特に親が外の世界へリードしてコミュニケーションをとるように促してあげるといいよ、というアドバイスがありました。実際に不登校だったというママは、学校とは関係のない大人と話をするところから始められたようです。母の愛というのは厳しく、こんなにも優しいものなのですね。
もしかしたら、子ども自身が誰よりも学校に行かない・行けないことに負い目を感じているかもしれません。子どもと話をするにしてもまずは学校以外の話題から入っていくといいのではないでしょうか。親が一番聞きたいであろう学校の話は、子どもが話したくなるタイミングを待ってあげて。少なくとも親は子どもの行動を否定することなく、子どもと一緒に問題を解決していきましょう。
文・しのむ 編集・しらたまよ イラスト・加藤みちか
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