「将来の夫婦関係」に影響!?週1回はスマホやゲーム機を触らない「デジタルデトックス」を
「スマホ依存」「ネット依存」になっているのは、大人だけではなく子どもも同じ。「子どもがゲームや動画ばかりみるようになると、人の表情を読み解く力が弱くなります」と話すのは「花まる学習会」の代表、高濱正伸先生。親子でスマホやゲームを触らない「デジタルデトックス」をすることが大切だと話します。
ママやパパの表情を読むことで「人付き合いの基礎」を学ぶ
僕は、これまで子どもにスマホやゲーム機を与えないほうがいいといっていました。理由は、スマホの動画などを見せると意識が画面ばかりに集中して、子どもが親の顔色を伺わなくなってしまうからです。子どもってすごいですよ、小さいながらにすごく空気を読むのです。「空気を読む」というと、人の顔色を見て言いたいことが言えない、というイメージがあるかもしれません。しかし子どもの場合は、ママやパパの表情や行動を観察し「これをいうとママは喜ぶ? 怒る?」という人付き合いの基礎を学んでいきます。そのためにも、常にパパやママのことを観察して「ママ、今日機嫌悪い?」など、気持ちを読むことは大切です。しかしスマホやゲームばかりをやっていると、まわりの人を気にする機会が減ってしまうのです。
幼少期にゲームやスマホをやりすぎると「将来の夫婦関係」に影響する
正直、今の若い夫婦はパパがデジタル世代なので、ゲームやスマホに夢中になる場合が多いです。反面、女性は人とのおしゃべりが好きだから心配はいりません。問題は男です。ゲームばっかりやっていると将来、結婚して夫婦になったときに奥さんとコミュニケーションが取れなくて困るのです。実際に「子どものことで話しかけても、パパがゲームやスマホにばかり夢中になっていて話を聞いてくれない」という経験をしたママも多いのではないでしょうか? スマホ依存症のパパに対して、ママたちはどれだけイライラしているかということです。
ただし、今の時代は突き抜けてプログラミングに夢中になる子もいます。そういう子どもは、夢中になることで武器になります。これからの時代は突き抜けることも大切です。突き抜ける才能のある子は、仕事ができる子なので、コミュニケーション力の高い人と組むことで、大きく稼ぐこともできますよ。
親子で「デジタルデトックス」の日を作る
今は小学生でも1人1台スマホを持っている時代です。放っておくと子どもたちはゲームやスマホばかりに夢中になるので、親は意識してゲーム機やスマホを触らない「デジタルデトックス」の日をスケジュールの中にいれていくことが必要です。
「デジタルデトックス」を実施する日は、親も一切スマホやゲームを触らない。パパやママが触っていたら、子どもだってやりたくなりますからね。その日は一日、パパもママも、子どもと一緒に外に出て、思いっきり体を動かして遊びましょう。
取材、文・長瀬由利子 編集・北川麻耶