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公立中学校の部活動、地域へ移行・連携されることを知っていますか?<ママのリアル調査>

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公立中学校の部活動の「地域移行・地域連携」が始まっていることを知っていますか? 「地域移行・地域連携」とは、従来、学校の先生が担ってきた部活動の運営を、地域クラブや民間の指導者などに任せる取り組みです。2023年度からの3年間を「改革推進期間」とし、現在地域によって、移行の準備が進められたり既に実施されていたりしています。中学生までのお子さんを持つママとしては気になる話題ですね。

そこで今回ママスタセレクトでは「公立中学校の部活動の地域移行・地域連携を知っていましたか?」というアンケートを実施。813人のママたちから回答を得ることができました。

部活動の地域移行「知らなかった」が半数超え

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アンケートの結果をみると「知らなかった」が全体の56.1%で「知っていた」の43.9%を上回りました。それぞれのコメントからママたちが考える「部活動改革」の良い面・心配な面をみていきましょう。

部活動改革に好意的な人たちは……

まずは今回の改革を支持するママたちの声です。大きくわけて次の3つの理由が挙げられます。

教員の負担軽減

『先生たちの業務が増えているから、業務が減っていいと思う』

長時間労働を強いられることが多いとされる学校の先生たち。働き方改革のひとつとして評価するママがいました。

指導の質の向上が期待できる

『外部コーチに指導してもらえたら、基礎から教えてもらえていい』

『経験のある指導者が教えてくれるのは賛成。学校の教師というだけで素人に教わるよりずっといい』

「先生は万能じゃないんだし、課外活動まで担わなくていい」というコメントもあります。外部からの指導者によって個々のレベルがあがることを期待する声も少なくありませんでした。

現実問題として……

『少子化では仕方ないと思う。昔と同じようなやり方では通用しない』

少子化により、1校だけでは部活動が続けられない学校もあります。いくつかの中学校が合同で練習することで人員を確保することもできるでしょう。お互いに切磋琢磨できる良さもありそうです。

部活動改革に不安な人たちは……

一方で今回の改革に懐疑的なママたちも少なくありません。その理由も3つありました。

きちんと移行・委託できるのか不安

『中途半端な移行は教員の負担が増えるだけ』

このコメントに対し、現場の先生からの声も届きます。

『現役教員です。地方にいけばいくほど受け入れ先がなく、なかなか進まない状況です』

結局は教員が受け入れ先を探しまわることになって負担が増えている。そんな現状もあるようです。

親の負担が増えるのは困る

『子どもたちが学校で活動できないとなると、場所を移動する必要が出てくる』

公立中学校に通う生徒の多くは徒歩や自転車など自力で通学しています。しかし地域移行することで練習場所が遠方になると、移動手段を考えなくてはなりません。場合によっては保護者の送迎が必要になることもあるでしょう。親の負担はどうなるのか気になるママも多そうです。

『先生の負担が減る分、親の負担が増えるのでは?』

こんな鋭い指摘もありました。

指導者に対する不安

『責任をもってやってくれる指導者なのか。暴力や性加害がないよう、採用はしっかりやってほしい』

『外部コーチの人間性や指導方法を学校側が把握できるのか』

もっとも多く寄せられた懸念材料は「どんな人が指導者になるのか」という点にありました。学校の先生であれば、人柄や指導の仕方もある程度予測がつきますが、まったくの外部指導者となるとそうはいきません。「きちんとした採用を」「コーチの人間性を把握してほしい」という気持ちをもつのも当然といえそうです。

改革推進期間で取り組むべき課題とは

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改革推進期間中(2023年度から2025年度)の現在、各市区町村では活動場所の確保や指導者の登録を進めています。準備が整った市区町村・種目から順次、地域移行・地域連携の取り組みが始まります。この期間でできること、取り組むべき課題はどこにあるのでしょうか。

情報提供の徹底

今回のアンケートによると、部活動改革を「知らなかった」と答えた人が56%にのぼりました。2023年から始まっている改革にもかかわらず、周知されていないのが現状です。

『どういう改革なのか教えてほしいです』

と率直な声も聞かれました。国は改革の具体的な内容を明確にし、広く周知する必要がありそうです。

レベルの高い指導者の確保

外部コーチの採用基準を明確にしたり、トレーニングプログラムの導入の検討も必要でしょう。

家庭の負担軽減策の検討

部活動の地域移行によって、保護者が生徒を送迎する負担が増えることも心配されます。

『送迎が必要な地域では、子どもがやりたくてもできない家庭も出てくるのでは?』

『外部の部活に行っている子どもがいますが、わざわざ電車で行っても1時間しか練習ができません。時間も交通費もかかって困ります』

現状を嘆く声も寄せられました。部活動の地域移行では「活動場所への移動時間の増加」「親の送迎負担」は避けては通れない問題といえそうです。

地域間の格差是正

『都市部にある自治体は進むだろうけど、地方まで改革がきちんと進むのか気になる』

「地域によって部活動の充実に差が出るのでは?」と懸念する声もありました。国全体として、公的支援の充実や地域の協力体制の構築も必要でしょう。

「部活動の地域移行」よりよい実現のためには現役世代の声も必要

今回のアンケートに寄せられたコメントでは、改革に期待する声よりも不安や懐疑的な声の方が多く聞かれました。3年間の改革推進期間はすでに始まっていますが、現場の教員や生徒、さらには保護者の声を拾い上げる実態調査も必要なのではないでしょうか。

『外部委託といいつつ実際はかなりの規模縮小。悲しい』

『本気で頑張りたい子がやらせてもらえないのは辛いと思う』

『子どもたちのやる気を削ぐのでは? と心配』

という声も届いています。今回の地域移行・地域連携は、本当に未来の子どものためになるのか、ということをしっかりと見極めつつ、現役世代のママたちから声をあげていきたいと感じます。

【アンケート概要】
総回答数:813票
調査方法:インターネット
調査月:2024年6月
調査・分析:ママスタセレクト編集部

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文・編集部 イラスト・よし田

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