<個性でも不安>落ち着きのないわが子が心配。でも大人の受け止め方を変えれば世界は変わる!?
人にはそれぞれ個性があり、おとなしく静かな人もいれば、元気いっぱいで明るく楽しい人もいますよね。みんな違ってみんないいなんて言葉の通り、個性があるからこそおもしろいもの。しかし子育て中のママにしてみれば、わが子が他の子と少しでも異なる行動をしているとやたら気になってしまうもので……。
『幼稚園に通っている4歳の息子が、やたら元気がよすぎて困っています。とくに問題行動があるわけではありませんが、とにかくおしゃべりが大好きなことと、そそっかしいことが気になって仕方ありません。また、話を最後まで聞かないのでケアレスミスも多発しています。このような子どもに対し、習い事などで働きかければ改善されることはあるのでしょうか。育児をする上で親が気をつけることなどがあれば、一緒に教えてください』
落ち着きがない、おしゃべりが止まらない、ケアレスミスが多い……。4歳の男の子といえば「そんなもの」な気もしますが、ママとしては気になってしまうのかもしれませんね。しかしこれらの子どもの行動は、本当にすべて短所なのでしょうか。悪く取れば短所になるかもしれませんが、受け取り方次第では長所につながる可能性がある気もしませんか?
「大丈夫!」と言われても拭えない不安
わが子の落ち着きのなさについて心配している投稿者さん。3歳児健診のとき、発達・心理系の専門の先生に思い切って相談をしてみたのだそう。しかし返ってきたのは「まったく問題なし」という結果。わが子のことよりも、むしろママが心配しすぎることを問題視されてしまったのだとか。そうは言われても気になるし、心配になるのは親心というもの。投稿者さん自身、自分のことを心配性で些細なことでも気にしてしまう性格なのだと話しているので、ひとたび不安が湧き上がると落ち着かないのかもしれませんね。こうなってしまうと、どれほど「大丈夫」と言われても、不安のあまり白いものも黒にしてしまう可能性が出てきそうです。
「活発」と「落ち着きがない」は違う
今回の解決への鍵のひとつに、受け取り方の違いがあるのではないかと筆者は考えました。ママ自身はわが子のことを「落ち着きがない」と表現していますが、もしかすると「活発」なお子さんである可能性もありますよね。元気いっぱいで明るくておしゃべりが大好きな子と考えると「活発」という表現もしっくりきませんか? 受け取り方や見え方が少し変わるだけで、不安要素はポジティブに変換できるのではないかと筆者は思います。それに「活発」と「落ち着きがない」とでは意味が異なりますので、どちらなのかをしっかりと吟味してみてはいかがでしょう。
型にはめない育児を目指そう
たとえわが子に落ち着きがなかったとしても、幼稚園などから日常生活においてとくに問題行動がないと言われているのであれば、あまり心配しすぎる必要はないのかもしれません。落ち着きがないことから、周囲に迷惑をかけてしまっているとか先生たちが手を焼いているなどの問題行動があるなら別です。しかしそうでなければ、声掛けの仕方や日常生活を送る上でいろいろな工夫を盛り込んでいけばいいのです。そうすることで少しずつ改善していく可能性も出てきます。それにまだ4歳。これからどんどんさまざまなことを身に着けていくわけです。そう考えると、習い事や大人の関わり方から、わが子へのアプローチを考えたいといった結論を出した投稿者さんの行動は、あながち間違いではなさそうです。
レッテルを貼ってしまうと……?
「落ち着きがない子」なんてレッテルを貼ってしまうと、どうしても「うちの子はどこかおかしいのかもしれない」「うちの子だけなぜミスをするの?」と大人の思い込みが加速しがち。そのせいで見なくていいものが見えるようになってしまうし、見つけてあげてほしいことが見えなくなってしまう可能性もあるでしょう。落ち着きがなかったとしても、いいところはたくさんあるはず。親はついついよその子と比較して「悪いところ探し」をしてしまいますが、ぜひ「いいところ探し」を優先してあげてください。落ち着きがなくったって、いいところを伸ばしてあげれば、長所が短所を上回ることだってありますから。
落ち着きのある子・ない子、それぞれに長所も短所もある
落ち着きのある子がいい子で落ち着きのない子は悪い子。決してそのようなことはありません。これこそ、思い込みが招いてしまう大きな誤解。なにごとにだって長所と短所があるのです。それらを理解した上でわが子に適したアプローチをしていく。その結果、子どもは成長していくのではないでしょうか。まずは落ち着きのある・なしも「ひとつの個性」だと考えてみませんか? 周りやわが子自身が困っているのでなければ、温かく見守りながら、必要なときに手を差し伸べるでもいいのではないでしょうか。
専門機関に相談することで得られる安心
それでもわが子の行動が気になって仕方がない。見ないようにしようとしてもネットなどの情報がどんどん入ってくる、目の前のわが子の行動が他の子と違うと思わずにいられない。それならば、専門機関に相談することも選択肢のひとつです。いつまでも不安は消えないし心配要素はなくならないことでしょう。でも、信頼できる人たちからアドバイスや答えをもらえることは、何にも代えられない安心につながります。専門機関への相談・受診は、わが子のためでありながらママ自身のためのものでもあります。ママ自身の不安や心配を少しでも解決に導くことも、子育てにおいて大切なことですから。ぜひ思い切って一歩踏み出してみてください。
子どものいいところ探し、スタートっ!
SNSやテレビや雑誌、ママたちの話題など、現代社会は情報があふれ返っています。そのせいで気にしなくてもいいことまで気にしすぎてしまう。でも、目の前にいるわが子をよく見てみてください。悪いところもあれば、いいところもあります。悪いところばかりに意識がいくかもしれませんが、ぜひいいところをどんどん見つけて、褒めて伸ばしてあげてください。日常生活に大きな支障がない・困りごとになっていないのであれば、焦らず見守りながらサポートしてあげればいいだけ。心配性のママだからこそできるサポートもきっとあるはずですから、模索しながらわが子に適したサポートのあり方を考えてみてくださいね。
文・櫻宮ヨウ 編集・荻野実紀子 イラスト・193
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