<決められない男>旦那の不倫相手が「既婚と知らずに騙された」と主張してきて……【第5話まんが】
前回からの続き。これは数年前の話です。旦那が単身赴任先で不倫をしていることがわかりました。旦那は優柔不断な態度で、相手の女性のことも私に丸投げです。なんとか事態を打開しようと、私はまず不倫相手の実家へ連絡を取りました。すると相手のご両親も同席のうえで話し合いの場が持たれることになったのです。
「私は彼に騙されたんです。私には自分は独身だって言っていたんですよ」「でも、途中から既婚者ってわかりましたよね? あなたそれでも関係を続けていましたよね?」
「結婚指輪まで贈っておいて……なんなのよ……」「あの……ちょっといいでしょうか?」不倫相手の父親が口を開きました。
「正直に言いますと、私たち夫婦も複雑な気持ちでおります」
「そちらの旦那さんが独身と偽って、うちの娘を弄んだことには変わりないと思っています。ですが、既婚者とわかった時点でこの関係を解消せず、変わらずその関係を続けていた娘も悪いと思っています」
「お父さん! 私は……!」泣きながら「私はなんにも悪くない、悪いのは自分を騙したこの男」そう主張することを止めない娘……信じていた相手に裏切られ、傷ついているわが子の気持ちもご両親は分かっていたと思います。分かっているからこそ興奮している娘をたしなめ、ご両親は立ち上がり、
「この度は本当に申し訳ありませんでした」そう言って深々と頭を下げていました。
不倫相手のご両親は、騒ぎ立てる娘に困惑している様子でした。最初は知らなかったとはいえ、既婚者と分かって不倫をしていたのは紛れもない事実です。これ以上騒ぎが大きくなって、近隣におかしな噂でも立ったらかなわないとでも思ったのでしょう。相手のご両親からは「自分たちが頭を下げるので、この話はどうかこれで終わりにしてほしい」との切実な思いが伝わり、私も謝罪を受け入れました。
話し合いの結果、「もう二度と会わない」という念書も取り交わし、この不倫関係はきっぱりと清算されました。
「これでやっと、面倒なことが全部片付く」そう言わんばかりにホッとした様子を見せる旦那とは裏腹に私は、これで終わったとも、家族が元通りになったとも……なんとなく思うことができませんでした。
「私はいったいどうしたいんだろう……?」話し合いを眺めながらずっと考えていました。
「念書」を取り交わして終わり。そう、これで旦那と不倫相手の関係は誰もが目に見える形で終了したのです。しかし決して私の心がすっきりと晴れたわけではありません。私はいったい、この先どうすべきなんだろう……。その答えをだすにはまだ時間がかかりそうです。
【第6話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子