子ども4人を抱えて離婚は無謀?ひとり親世帯で生活していくために知っておきたい制度とは
一生添い遂げる誓いを立てたはずの旦那さんとの結婚。いろいろな事情からその結婚生活にピリオドを打つ選択をしたママもいるのではないでしょうか。しかしお子さんがいる場合はそう簡単に離婚を選べない場合もあるでしょう。ママスタコミュニティには、お子さんを4人持つママから離婚についての相談が寄せられました。
『年長、小学4年生、中学1年生、中学3年生の子どもがいます。無職の旦那と離婚したいと思っています。子どもが4人いて離婚は無謀でしょうか? 貯金は0で自己破産申し立て中です。そのうえ旦那は今月会社をクビになりました。私は働いていますが手取りは6万から14万と差が激しく安定しません。私がパートを増やし、母子手当とかでなんとかなれば今すぐにでも離婚したいです。私の親は離婚に賛成で、同居もしてくれると言っています。もちろん子どもたちも離婚には賛成しています。客観的な意見をお聞きしたいです。よろしくお願いします』
お子さん4人を連れての離婚となると、先の生活のことが不安になりそうです。生活だけでなく今後さらに必要になるであろうお子さんの学費も心配ですよね。無職で収入も貯金もない旦那さんであっても離婚するのは無謀? と問いかける相談者さんに、どのようなコメントが届いたのでしょうか。
旦那さんはいないほうがいいかも
そこまでに至った事情は分かりませんが、相談者さんの旦那さんには家族を養う力があるとは言い難い状況です。貯金がないうえに仕事も失った旦那さんについて、ママたちからはシビアなコメントが寄せられました。
『貯金0で自己破産ってことは今までも夫の収入もあまりなく、夫婦で借金しながら暮らしてきたんだと予想できる。おそらく相談者さんの旦那さんは、この先も変わることはないと思いますよ』
『働いてもいない成人男性が家にいるだけで無駄にお金がかかるから要らないと思う。わが家は子ども3人、借金まみれの元旦那がいなくなり働きながら手当も貰っていたら逆に余裕出た』
『どっちにしろ詰んでいるとは私も思うけど、このままの生活ではどんどん酷くなるのが予想されるよね。それなら親にお願いして自分が働いて、母子家庭生活でこれからの生活を立て直したほうがまだマシな気がする』
『浪費家の旦那なんかいないほうが、経済的にも精神的にも楽になるよ。私は子ども3人いたけど、相手の浪費で心底疲れて安心もないし、頭おかしくなりそうだったから離婚したら幸せになったよ。行政に相談して市営住宅に安く入れたし、パートでも手当と足したら生活できているよ』
今後旦那さんが自らを省みる余地があるのなら話は別ですが、投稿を見る限り、今のままでは一緒にいても相談者さんの心が疲れてしまいそうです。収入も貯金もなく、一緒に暮らすだけで食費に光熱費に携帯電話代にと、少なくないお金がかかる旦那さんとは離婚するべき、との声がママたちから寄せられました。旦那さんと離れて暮らせば、旦那さんにかかっていたお金はお子さんに回すことが可能になるかもしれません。とはいえ相談者さん1人で4人のお子さんを養うのは大変でしょう。何か救いの手はないのでしょうか。
ひとり親が活用できる公的支援は?
お子さんを連れて離婚をすれば、相談者さん親子は「ひとり親世帯」になります。ひとり親世帯で、かつ収入が安定しない家庭が頼れる制度にはどのようなものがあるのでしょう。
生活保護制度
『相談者さんは親に頼らず国に頼って生活保護受けながら、短時間パートで子どもの世話をしながら生活すれば解決だね。医療費無料、家賃補助、学校無料、制服代も補助が出る』
『そうね、生活保護がいいわ。高校の制服代も出してもらえるし。受験費用、通学定期、体操服代、教科書代も出してくれるわよ。毎月の授業料も公立ならお釣りがくるくらい出るしね。小学生は衣服や文房具代も出るのよ。医療費も無料だから好きなだけ通える』
生活保護とは、生活に困っている方に対し、程度に応じた必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度です。生活保護制度が適用されると、基準に応じて計算される最低生活費と収入を比較して、収入が最低生活費に満たない場合には、最低生活費から収入を差し引いた差額が保護費として支給されます。その他教育扶助として、義務教育を受けるうえで必要な学用品費も定められた基準額に応じて支給されるので、学費の負担が少し減りますね。家賃や食費、光熱費も扶助の対象ですから、もし相談者さん家族が賃貸で暮らすことになってもなんとかやっていける可能性はありそうです。
児童扶養手当
『子どもが18歳までは児童扶養手当があるしどうにかなるもんだよ。無職で役に立たない旦那なんかといるよりいいと思う』
一方で、まずは児童扶養手当を確認してはとのコメントも寄せられています。厚生労働省では児童扶養手当の目的について以下のように定めています。
『離婚によるひとり親世帯等、父又は母と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するため、当該児童について手当を支給し、児童の福祉の増進を図る(平成22年8月より父子家庭も対象)』
旦那さんと離婚し親権を相談者さんが得た場合、相談者さん家族はひとり親世帯になりますから、児童扶養手当を受けることができそうです。離婚する際に心配することの1つに今後お子さんにかかる費用がありますよね。お子さん本人にとっても安心材料になるのではないでしょうか。また支給の対象、支給の要件については以下のとおりです。
『支給対象者 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童(障害児の場合は20歳未満)を監護する母、監護し、かつ生計を同じくする 父又は養育する者(祖父母等)』
『支給要件 父母が婚姻を解消した児童、父又は母が死亡した児童、父又は母が一定程度の障害の状態にある児童、父又は母の生死が明らかでない 児童などを監護等していること』
18歳以下である相談者さんのお子さんたちは、両親の離婚が成立すれば児童扶養手当を受ける要件を満たす可能性が高くなります。あくまでも扶助ですから、手当を受けられたからといって生活が裕福になるとは限りませんが、相談者さんとお子さんたちの新しい生活を後押ししてくれるものになるでしょう。
親と同居を決めた場合には……?
相談者さんは投稿文のなかで、自分の親と同居する可能性について触れています。これに対して、次のようなコメントが寄せられました。
『近くに実家があって頼れる親がいて、相談者さんが健康で働けるなら生活保護なんて無理だよ』
『同居は強みだね。甘えていいと思う。だーけーどー同居だと手当が貰えるとは限らないよ』
『親と同居なら手当は貰えなくなると思いますよ。もちろん収入によりますが。同居よりも近所に住んで、なにかあれば頼るほうがいいと思います』
ひとり親世帯であっても、ほかの家族と同居をすると生活保護制度は受けられないのでしょうか。
生活保護は世帯単位で行われるもので、世帯主全員の資産や能力などの活用が前提となります。相談者さんが親と同居をすることで誰が世帯主になるのか、誰を扶養する必要が出てくるかによっても生活保護制度が適用されるかが変わってきそうです。また年金や手当など他の制度を受けられる場合は、そちらを先に活用することも求められています。適用条件は詳細にわたっていますので、生活保護制度の適用を望む場合には、制度の詳細や家計の状況を公的機関に相談してみることをおすすめします。
相談者さんの選択とは……
『親が頼っていいって言っているんだからいいんじゃないの? 相談者さんはこのご時世で大変だと思うけど、正社員になれる所を探したらいいと思う。子ども4人でパートは先のことも考えると不安じゃない?』
投稿を見たあるママからは相談者さんを心配する声が届きました。「パートを増やす」と言っていましたが、身体を壊してしまっては元も子もありませんよね。これに対して相談者さんは次のようにコメントを返しています。
『就職は介護職に復帰する予定なので大丈夫です。家のことも私がやりますし、母にはただ見守りをしてもらいたいだけなんです。正社員だとどうしても夜勤があるので。子どもたちも協力的ですし、母には特別迷惑かかることはないです。むしろ母は一緒に住みたいそうなので』
どうやら相談者さんには働き口があるようですね。働けるのであれば生活保護制度は利用できなくなりそうですが、他の手当を受けつつ生活していける可能性はありそうです。
『いないほうがいい父親なんてたくさんいるし、無職ならごくつぶし同然。早く離婚したほうがいいね。親も同居してくれて、働き口が確保できているなら条件的にも問題ない。中学生の子どもたちが1番真っ先に塾やら部活やらとお金がかかると思うんだけど、そのあたりの資金は確保できそうなのかな。旦那が消えて、賃貸の家賃とかが浮くならそっちに回せるかもしれないけど』
『ちゃんと収入があって生活しているところからの4人連れ離婚なら厳しいと思うけど、生活ができていない状態からの離婚なら全然あり。しんどいし厳しいかもだけど、最初のうちは親も頼れるなら離婚したほうが幸せになれそう。貯金0で無職の旦那とこの先生活していくほうが無謀だと思う』
相談者さんのコメントを受けて、ママたちからは激励のコメントが届きました。先の見えない不安を抱えて生活を送るよりも、少しでも希望がある未来へと踏み出すタイミングが今なのかもしれません。
『最初の投稿にパートを増やすって書いたのがダメでしたね……。まだちょっと就職に迷っていたので。体力と健康には自信があるので大丈夫です! みなさんの温かいお言葉と厳しい意見、とてもありがたいです。こんなこと相談できる相手がいないので。ここで話せて少し楽になりました。本当にありがとうございます』
ママたちの意見を聞いたことで、相談者さんは前向きになれたようです。離婚してしばらくは生活を軌道に乗せるまで大変かと思いますが、お子さんたちにも協力を求めて乗り切れたらいいですね。ひたむきに頑張る母の姿を見ることで、お子さんたちも家族で助け合うことの大切さを学ぶのではないでしょうか。どうぞ身体を壊さないように、相談者さんがお子さんたちと笑って過ごせる日がくることを願っています。
関連記事
※義実家 に関する記事一覧- 参考トピ (by ママスタコミュニティ)
- 子供4人で離婚