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【中編】「家族3人、新型コロナウイルス陽性者になりました」―親子で自主隔離することの大変さ―

小学生の娘が新型コロナウイルスに感染し、その後、夫にも家庭内感染しました。
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すっかり抜け落ちていた家庭内の感染症対策、それは歯磨き粉やうがいのコップ、タオルを「家族間で共有しないこと」。 冷静なときなら歯みがき粉やコップに気付けたのかもしれませんが、家族の感染に動揺しながら娘や夫の陽性後の対応。入院準備、室内の対策などあわただしく過ごすなかで、そこまでは思い至りませんでした。 家庭内感染対策、想像より難しかったです。
その後……。

夫がコロナに感染して入院し、私と娘の2人きりの自宅療養が始まりました。 娘の体調は回復して元気なのですが、私は発熱などの症状が続いていました。 実家も義実家も遠方で、頼れるママ友もおらず、2人きりのサバイバルが始まりました。 自宅療養中は外出もできず食料の買い物もできない状態。このままでは餓死してしまうため、やむを得ずネット通販で食料の買いだめをして玄関に置いて配達してもらい、しのぎました。
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もしもの事態になってほしくないし、こんなことを考えたくないけど、いざという時にこの子が動けるように。 娘も真剣に聞いてくれたので安心しました。 数日後、私の熱も下がりこのまま完治できるだろうと希望が見えてきた頃。
ある朝、私はとても“爽やかな気分”で目が覚めました。 何が爽やかなのかわからなかったのですが、娘を起こし、朝食のパンを焼き、コーヒーを淹れた所で異変に気付きました。
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ニュースなどで聞いたことがある症状、「味覚障害」でした。 私の場合は食べ物すべての味がわからなくなったのですが、味はわからないのになぜか強烈なしょっぱさを感じるものでした。本来は甘いはずなのに苦く感じるものもありました。味覚が消失するのではなく異常な状態になるのだと思いました。(※あくまで私の場合で、人によって症状が違うのではないかと思います)
味も匂いもわからないので食欲も出ません。これでは食事も作れないので娘の食事は冷凍食品を出し、私は栄養ゼリーを飲んで過ごしました。「このままずっと味がわからなかったらどうしよう」と不安でたまりませんでした。(幸い私は1週間ほどでうっすら風味を感じるようになり、2週間後には大体の味覚が戻り、無事に回復できました)

娘の感染、次に夫へ、そして私も家庭内感染し、日常生活が一変しました。娘と2人きりの自宅隔離生活での不安もある中で、突然の味覚障害。次々と不安が押し寄せてきました。 しかも体調の不安だけでありませんでした。きっと新型コロナウイルスに感染した方の多くが感じているであろう“ある恐怖”で次第にいっぱいになっていきました。

『(新型コロナウイルス感染症の)初期症状として、嗅覚障害や味覚障害を訴える患者がいることが明らかになっています。(引用:厚生労働省|新型コロナウイルス感染症の感染が疑われる患者の取扱いについて)

後編へ続く。

※この漫画は体験者本人のご取材の元作成しています。

文・編集部

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