「アムラー世代」ママはアイメイク命!産後に落ちた「美容への関心」はすぐ高くなる傾向に
「女性は自分が若いときに流行った、メイクのクセを引きずりがち」と、いう説があります。たしかにひと昔前なら顔をパッと見ただけで、「ああ、この人の時代はこんなメイクが流行ったんだな」とわかるようなオバサマもいらっしゃったと記憶しています。が、美容情報が増え、ネットからも”今どき”のメイクがすぐに伝わってくる現代。極端な”あの時代メイク”の人を見かけることはめったにありません。とはいえやはり若い時代のメイクのクセは、どこかに残るようですよ。
花王株式会社「生活者研究センター」が先ごろ調査したのは、安室奈美恵さんが引退を発表していることで再び注目を集めている「アムラー世代」のメイクについて。とくに現在30代のママたち、思い当たることがありませんか?
30代女性のアイメイクへの強いこだわりは、ママでもシングルでも同じ
「アムラー」が「新語・流行語大賞」のトップテンに入賞したのは、1996年のこと。当時10代~20代だった女性は、安室奈美恵さんのファッションやヘアメイクに大きな影響を受けたのではないでしょうか? 「アムラー」全盛期である高校時代からメイクをはじめた女性たちは、今30代になっています。
30代女性の共通するメイクへのこだわりは、ずばりアイメイク! 調査の結果、今現在ママであっても独身であってもDINKSであっても、そこは変わらなかったのだとか。(※DINKS……子どもを持たない既婚女性)「最近1ヶ月間で使ったメイク用品」でも、マスカラやアイライナーの使用率がどの世代よりも高かったのは、30代でした。
こだわりのベースは、どうやら高校時代にブームだった「ギャルメイク」。アイラインやマスカラで目元を強調するスタイルです。いろいろな商品を自由に選んで自分を表現していた高校時代のアイメイクが、「どんな自分でありたいか」という気持ちとつながっていたようです。30代となった今もその価値観や行動は残り、「自分らしさ」の表現のひとつとなっているんですね。アイメイクなしの状態を「これは本当の自分じゃない」と感じてしまうのは、そんな理由があるわけです。
「マスカラ」「アイライナー」の使用率、グラフによれば40代からは半数以下となっています。40代50代女性がメイクをはじめたころは、太眉の全盛期! 眉が太いぶんバランスを取るために、アイメイクはやや控えめでしたよね。ナチュラルなアイメイクに慣れていることが、この結果につながっているのかもしれません。
ママになれば美容への意識への関心は薄れがちだけど……?
ところでどんなに美容に興味がある女性でも、ママになるとそれまでのように自分にたっぷり時間をかけるわけにはいきません。とくに出産したてだと赤ちゃんのお世話に一日中追われ、「そういえば、洗顔するのさえ忘れてた」なんて日もあるのでは? どうしたってママになれば美容への感心は薄れるものと思いますが、30代ママはちょっと違うよう。
グラフは現30代のママと、現50代のママの代表例を比較したもの。それぞれの「美容への関心の推移」をインタビューして、グラフ化したそうです。妊娠・出産・育児で関心が落ちているのは同じなのですが、育児がひと段落するまで低い状態が続いた現50代ママに比べて、現30代ママの上昇時期はびっくりするくらい早い! 出産後に早めに復職したり、ママ友づきあいなどの新しいコミュニテイに参加することで、一時的に低下してもすぐに再上昇する実態がわかったそうです。
これは子どものころから自分の好きなファッション、ヘアスタイルを選択できる時代の中で成長し、高校時代からメイクをはじめたことなどが背景にあるよう。その上の世代の女性であれば、高校時代のメイクはせいぜい色つきリップやビューラー程度。本格的にメイクをはじめるのは高校卒業後、という場合がほとんどでした。
ちなみにバブル時代を通ってきた50代ママは、メイクの流行にも敏感な女性も少なくないよう。美白ブームを体験した40代ママはスキンケアに気を使うのでお肌がきれい、「愛され顔メイク」ブームの真ん中にいた若い世代のママはかわいいメイクが得意、などなど。もちろん個人差はおおいにあると思いますが、それぞれになんとなく特徴がありますね。
さて、あなたのメイクのこだわりは? 子育てで毎日バタバタでそれこそ「美容への関心低下期」にいるママも多いでしょうが、「これだけはゆずれない」こだわりから個性が見えてきそうです。
花王株式会社「生活者研究センター」調べ「30代女性の美容意識・行動実態」
◎2016年7〜8月、2017年5〜6月/家庭訪問インタビュー/首都圏在住30代女性/16人
「ポイントメイク化粧品に関する意識・使用実態」
◎2017年9〜10月/調査員による個別訪問調査/首都圏在住20~69歳女性/602人