神田うの:第3回 結婚生活がスタートした後の誓いの言葉には、最初にはなかった重みを感じます
うのさんは、2007年10月に挙げた1回目の結婚式から2011年5月までに合計9回の結婚式を挙げています。ご本人が「趣味は結婚式」と語るように、結婚式に対してはうのさん流のこだわりがあるそうです。
インタビュー3回目は、結婚式についてのお話と、9回の結婚式を経験したうのさんだからこそ伝えられる「これから結婚式を挙げる方へのアドバイス」についてお伺いします。
うのさんと言えば、9回の結婚式についてのお話は避けて通れません。これまでの結婚式の中で一番思い出に残っているのはいつのものですか?
やはり、ホテルニューオータニで行った1回目の披露宴が一番思い出に残っています。
自分でブライダルの商品を作っているということもあって、こだわりをたくさん詰め込みました。例えば、男性の袴には普通、胸の部分に家紋を入れるんですが、私は家紋を入れずに、どうしても「うのハート」を入れたかったんです。聞いた人はびっくりするようなこだわりなんですけど、全て実現させましたよ。
家紋を入れないことに対して、ご主人や義理のご両親からの反対はなかったのですか?
なかったです。むしろ、向こうのご両親はすぐにOKしてくれました。本当にステキなご両親なんです。
彼は、「もう、煮くなり焼くなり好きにしてくれ。僕が何も言わないことが、結婚式を一番スムーズに進められることだから」と言って受け入れてくれて、「うのハート」が入った袴を着てくれました。最近になって、「あの時、本当は家紋を入れたかったんだ」と言われますけどね。
明治神宮での結婚式の思い出を教えてください。
明治神宮の結婚式(※2007年10月に挙げた最初の結婚式)での思い出といえば、結婚指輪を交換する時になぜか彼が私の小指に指輪をはめたんです。あとで聞いたら「緊張したから」と言ってましたけど、いくらなんでも薬指と小指は間違えないですよね(笑)。それは今でも思い出すと笑っちゃいます。
あと印象的だったのは、雨が降ったことです。私はものすごい晴れ女で、人生の大きなイベントの時には雨が降ったことが一度もなかったのに、明治神宮での結婚式のときに初めて雨が降ったんです。土砂降りではなかったけど、着物で外を歩けないくらいでした。とても不思議だなと感じたのを覚えています。
結婚式の準備にはケンカがつきものだという話をよく聞くのですが、うのさんは9回の結婚式の準備中に旦那さんとケンカになったことはありましたか?
準備中のケンカはないですね。全くないと思います。
私が仕事で結婚式の打ち合わせに行けない時に、彼と母が行ってくれたこともありました。
彼は、私が喜んだり楽しんだりする姿を見て楽しいと感じてくれる人なんです。
今後、結婚式の予定はないのですか?
9回目の結婚式は、娘がお腹にいた妊娠5か月のときに沖縄で挙げました。それが最後になっていますけど、本当は娘にドレスを着せて10回目の結婚式をしたいという気持ちがあります。
でも、子育てが始まってからは何かとバタバタしていてなかなかその時間が持てないんですよね。
2人のときの結婚式は8回、妊娠中に1回結婚式をやったので、やはり娘にドレスを着せて、一緒に挙げる結婚式もいつか実現させたいですね。
9回結婚式を挙げたうのさんだからこそ、これから結婚式を挙げるという人に伝えたいことはありますか?
これから結婚される方には、結婚式はとてもいいものなのでぜひやっていただきたいなと思うのですが、私は、「結婚した後に結婚式をすること」をお薦めします。結婚式を挙げていない方にこそお薦めしたいんです。
実際に結婚生活が始まってから、神父さまに「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」という言葉をいただくと、その言葉の響き方が違ってくるんです。
恋愛をしている時や結婚をする前って、悪い時のことをあまり想像できないからよくわからない状態で、その問いに「誓います」と答えますよね。結婚生活を過ごして、実際に苦しい時、大変な時を過ごした上で、「一緒にいたいですか?」と神父さまに問われると、その言葉がとても深く感じるんです。
もしかしたら、そこで「はい」と言えない人だっているかもしれない。
だからこそ私は、結婚生活を経験してからその言葉を聞いて、自分の気持ちを確認して改めて「誓います」と言えるというのは、すごいことだなと感じるんです。
その「誓います」には重みがあるので、ぜひ、お薦めします。
想像してみてください。「自分はなんて答えるんだろう」と思いませんか?
結婚生活をスタートさせた後の、誓いの言葉。確かに、重みがありそうですね。うのさんは、そこで「はい」と言い続けられる夫婦関係を築けているということなのでしょうね。
次回は、そんなうのさんご夫婦の生活についてお話を伺っていきます。お楽しみに。
取材、文・上原かほり 撮影:chiai
■神田うのオフィシャルブログ
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