<得するアイデア>車のフロントガラスの凍結防止にはバスタオル!凍った場合のNG行動、OK行動は?
気温が低くなる冬の夜間や早朝に、車のフロントガラスが凍ってしまうことがあります。朝、車を動かそうと思ったら、前が見えない……。そんな経験をしたママも多いのではないでしょうか。フロントガラスを凍らせないための方法を、警視庁が教えてくれていますよ。使うのは不要になったバスタオルのみ! まずは実際に試してみた結果から紹介していきましょう。
バスタオルをかけるだけ!フロントガラスの凍結防止策
警視庁 災害対策課 災害警備情報係が、車のフロントガラスの凍結防止策として使わなくなったバスタオルの活用を提案しています。
方法は簡単。夕方に、使わなくなったバスタオルをフロントガラスにかけるだけです。実験をしてみました。
フロントガラスに半分だけバスタオルをかけた状態です。気温はマイナス1度ほど。フロントガラスは凍り、バスタオルにも霜がたくさんついていました(バスタオルはカチカチに凍った状態ではありませんでした)。
バスタオルをはずすと、凍っていないフロントガラスが! 車内もしっかりと見えています。
取り外したバスタオルはそのまま屋外に干して乾かしておけば、その日の夕方にまた凍結防止に使うことができますね。
バスタオルを使う場合の注意点
今回実験をする際、バスタオルの固定方法で悩みました。下はワイパーで抑えることができますが、それだけでは風が吹くとバスタオルが外れてしまうでしょう。重石をすることもできますが、万が一ボンネットに落ちたらへこんでしまいます。
そこで磁石を使うことにしました。磁石は車体につくので、バスタオルの固定も可能となります。
バスタオル以外でフロントガラスを凍らせない方法
使わないバスタオルでフロントガラスの凍結を防ぐこともできますが、もっと違う方法もあるようです。栃木県那須塩原市にある「おまかせオート石川」の代表・石川博之さんにお話をうかがいました。栃木県那須塩原市は、冬場は気温がグッと下がる地域です。石川さん自身も対策を取られていますし、お客さんからの問い合わせも多いようです。
方法1:朝日に向かって駐車する
もし毎日バスタオルをかけるのが面倒と感じるならば、駐車する際に車の向きを考えるとよいのだそう。車を朝日に向かって駐車しておくと、車を動かす時刻までにフロントガラスの氷がとける場合もあります。
こちらはフロントガラスが凍った状態です(午前6時30分頃)
1時間ほど経過すると氷がとけてきました。もちろん、朝日が出るくらいの天候でなければいけませんし、とけるまでには時間もかかります。
凍結防止シートを使う
車のディーラーやカー用品店、ホームセンター、ネット通販では車用の凍結防止シートが販売されています。車全体を覆うのではなく、フロントガラスとミラーを覆うようなタイプも。それを使うとフロントガラスの凍結を防ぐことができます。凍結防止シートは磁石でつけるタイプ、ドアに挟み込んで固定するタイプなどがあります。使い勝手の良いものを選びたいですね。
フロントガラスが凍ったときにしてはいけないことは?
何も対策をしなかったためフロントガラスが凍ってしまったら、朝、どうにかしてとかそうと思うもの。しかも出発まで時間がないとなれば、焦りもあることでしょう。でもフロントガラスが凍ったときに、やってはいけないこともあります。こちらも石川さんにお聞きしました。
NG行動1:お湯をかける
フロントガラスが凍ったら、お湯をかければ氷はあっという間にとけます。しかし! もしフロントガラスに小さな傷があったら、お湯をかけるとその傷が大きくなったりヒビが入ったりする恐れがあるそう。ガラスはお湯をかけると膨張し、特に60度以上になると割れる可能性が高くなるからです。
ではぬるま湯や水ならいいのでは? と考えてしまいそうですが、それもNGとのこと。気温が低い状況でぬるま湯や水をかけると、さらに凍ってしまいます。温度に関係なく、水を使うのはNGと考えましょう。
NG行動2:ワイパーを動かす
フロントガラスの氷を取るためにワイパーを動かすと、氷との摩擦でワイパーのゴムの劣化が早まってしまいます。ゴムが傷むだけではなく切れてしまうこともあるため、ワイパーは動かさないのが鉄則です。
フロントガラスが凍ってしまったときにやるべき方法
もしフロントガラスが凍ってしまったら、どのような方法をとればよいのでしょう。石川さんにアドバイスをいただきました。
OK行動1:暖気運転をする
外出をする前に暖気運転(エンジンをかけた状態で車を温めてから発進すること)をするとフロントガラスの氷はとけていきます。でも長くエンジンをかけておくと当然、その分ガソリンを使ってしまいます。氷がとけたら早めに車を動かしましょう。
OK行動2:解氷スプレーを使う
フロントガラスが凍ってしまった場合に使用できる「解氷スプレー」が、カー用品店やホームセンターなどで売られています。これをかけると1分ほどで氷がとけてくるので、スクレーパーを使って氷を取ることが可能です。スクレーパーはプラスチック製や金属製のものだとフロントガラスを傷つける恐れがあるので、ゴム製やシリコン製を使うのがおすすめです。
また解氷スプレーは、実は自宅で簡単に作れるのだそう。使うのは、ドラッグストアなどで売っている手指の消毒に使うアルコール消毒液と水です。石川社長によると、アルコール消毒液と水を同量混ぜると解氷スプレーと同じ役割をする液体が作れるそうです。小さいお子さんがいる場合にはくれぐれも誤飲のないようご注意を!
まだまだ寒い時期。出がけに慌てて氷をとかすよりも、前日の夕方から準備をしておきたいですね。もし準備ができないならば、解氷スプレーなど使って手早く、そしてフロントガラスを傷つけることなく氷をとかしていきましょう。
文・川崎さちえ 編集・編集部