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【本並健治さん・第1回】妻・丸山桂里奈さんの妊娠中のケアで注意したこと

厚生労働省後援の「イクメン/男性育休オブザイヤー 2023」。「イクメンアスリート部門」では、元サッカー日本代表ゴールキーパーの本並健治さんが受賞しました。奥様の元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈さんとの間に、2023年2月にお子さんが誕生。妊娠中、マタニティーブルーで落ち込むことが増えた奥様をどのようにサポートしたのでしょうか?

監督と選手の関係から夫婦へ

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── 「イクメン/男性育休オブザイヤー 2023」の「イクメンアスリート部門」受賞、おめでとうございます。今のお気持ちをおうかがいできますか?

本並健治さん(以下、本並さん):ありがとうございます。サッカーでの受賞歴はありますが、育児での賞はもらったことがないので、嬉しいです。

──少しさかのぼりますが、奥様との出会いについて教えてもらえますか?

本並さん:僕がなでしこリーグ・スペランツァFC大阪高槻(当時)で監督をしているとき、妻は選手でした。お互いにチームを去って数年後、妻からサッカースクールのことで相談があると言われて連絡を取るようになりました。

── どのような流れで交際から結婚に至ったのでしょうか?

本並さん:きっかけとしては、妻が僕のことを好きになってくれたことです。妻は明るい性格だし、友達もたくさんいる。会話もすごく弾む。現役の頃から、妻をよく知っていたこともあり、すぐに交際・結婚へと発展しました。

妊娠、出産を考えるから2人同時に検査

──お子さんについて結婚当初、奥様とはどのように話しましたか?

本並さん:まずは2人で楽しむ時間を作り、そのあと子どもができたらいいねと話しました。そろそろ子どもがほしいねと話したとき、彼女が30代後半、僕が50代後半。妻から、「一緒に妊娠に関する検査を受けてほしい」と言われました。

── 男性のなかには病院での検査を嫌がる人もいますが……。

本並さん:別になかったです。目的が子どもを作ることなので、問題があるかないか知るためにも最初に検査を受けたほうがいいですよね。検査の結果、二人とも問題なく、その後2~3か月して自然に妊娠しました。

マタニティーブルーで落ち込む妻

── 奥様の妊娠中、なにかしたことはありますか?

本並さん:モーツァルトなどのクラシック音楽を聞かせました。また妊娠がわかってからは、ずっと妻のおなかに向かって話しかけていました。胎動が始まってからは、よく動く子だったこともあり、おなかの子に向かって「元気?」「今日はあまり蹴らないね。どうしたの?」と、声をかけると蹴り返してくることも。生まれる前から、子どもとコミュニケーションを取るようにしていましたね。

──妊娠中、女性は気分が落ち込みやすくなることもあります。なにかサポートされたことはりますか?

本並さん:新婚当初から続けてきたことですが、夜寝る前に毎日1時間、妻と会話する時間を作り、ひたすら妻の話を聞きました。普段は明るい妻ですが、妊娠中は落ち込むことも多く、「体調が悪い」「仕事どうしよう」「いつ仕事に復帰するか」など、かなり気持ちが落ち込むこともあったんです。

ついアドバイスしたくなるところですが、よけいなことをいうと「あんた、私の立場じゃないからわからないでしょ!」と(笑)。妊娠中、女性は情緒不安定になることがあると聞いていたので、妻の言葉を受け流すように心がけました。

「まずいんちゃうか」妻の出産で冷や汗たらたら

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── 2023年2月、お子さんが誕生されました。出産は順調でしたか?

本並さん:大変でした。妻がアスリートで体力に自信があったから、妻も僕も安産だろうと思っていたんです。「サッカーの試合時間と同じ90分で出産できたらいいね」と言って、妻の好きな『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』のDVDを見ながら産もうかというくらい元気で。

でもいざ出産となったら、予定日に陣痛が来たものの出産に至るまでにはならず。僕は、その日地方の出張ロケだったので、仕事の合間に何度も妻と連絡を取り合っていました。妻から「今日は産まれないかも」と言われ、翌朝連絡してもまだ産まれてなくて。ビデオ電話で見る妻の顔がかなりつらそうになってきたので、体力が持たないんじゃないかと心配になりました。

お昼過ぎから夕方まで一切連絡がなかったので、冷や冷やして内心「まずいんちゃうか?」と焦ってしまって。でもその後、妻から無事に出産したと報告があり、やっと一息つけました。

──すぐに病院に向かったのでしょうか?

本並さん:いえ。感染症対策として、僕がPCR検査を受けて「陰性」だったら病室に入れるという状況でした。そういうわけで、会えたのは出産の2日後ですね。

──奥様にかけた第一声は?

本並さん:「おつかれさん、体調はどうですか?」と聞きました。すると妻は、「体力が持つか心配だったけど、なんとか持ちこたえたよ」と。出産の際は本当に心配したので、無事に産まれてくれてありがとうという気持ちでいっぱいでした。

(編集後記)
妊娠中、奥様の丸山桂里奈さんの話をひたすら聞いていたという本並さん。実は、この行動が出産後の育児にも大いに役に立っているみたいですよ。第2回は、現在8か月になるお子さんがパパっ子へと成長した理由について聞いてみたいと思います。

第2回へ続く。

※本記事は2023年10月に取材を行いました。記事の内容は取材時時点のものです。

取材、文・間野由利子 編集・荻野実紀子

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