<産んで後悔?>【後編】「産まなければよかった」とふと考えてしまう。考えを変えたい!
前回からの続き。「子どもは可愛いけれど、産まない人生を選べば良かった」とふと考えてしまう今回の相談者さん。子育てを「修行みたいだ」と言い、もし子どもを産まない人生だったら……と思いを馳せています。相談者さんは、子どもにお金がかったり、自分の時間がとれなかったりすることに不満をもっているそうです。
親になってよかったことに目を向けてみては?
「子どもがいなければこんなことができた」と思うことはたしかにあります。子どもがいないときには自由に友人と遊びに行けましたし、「今から行こう」と気軽に飲みにも行けました。ちょっとコンビニへ行きたいだけなのに、それを拒む存在なんていませんでした。自分自身に何の罪悪感もなくお金を使うことだってできました。
それなのに、子どもがいると、そんなささやかなことすらなかなかかないませんよね。それどころか、トイレやお風呂にひとりで行けないこともだってあるでしょうし、やりたいことがあるのに布団に一緒に入らないければならないときもあります。きっと子どもの事情から、自分は何も悪くないのに仕事を休まなければならず、肩身が狭い思いをしたことのある人もたくさんいることでしょう。相談者さんの言うことは、筆者もよくわかります。
『子育てはまさに修行。他人に尽くす中でも究極でしょ。でも、子どもからたくさん学んだよ。思っていた以上に自分って精神年齢が低い、忍耐力、精神力がない、しょぼい。子どもを産まないと自惚れ続けていたと思う。親になるってすごい選択をしているよ。人の親になるってしんどすぎるよ、寺で修行することと何が違うと思う』
ですが、「子どもがいなかったら」ともう叶わない空想を描くより、いまポジティブになれることに目を向けてみてはいかがでしょうか。親になって無くしたものだけでなく、親になって良かったと思えたこともきっとあるはずです。たとえば自分が成長できたこと、たとえば愛しいという感情を知れたこと。どんなことでもいいので思い描いてみてください。
筆者はひどい偏食だったのですが、子どもを産んでからなんでも食べられるようになりました。流されて生きていましたが、自分を持てるようにもなりました。何よりも、絶対的な味方で私を愛してくれる存在ができました。友人に冗談で、「もう、○○(私)はバカなんだから(笑)」とからかわれたとき、「ママはバカじゃない!」と言ってくれたのはわが子でした。たしかに子育ては辛いときもたくさんありますが、それをカバーできるほど幸せなときもあるのではないでしょうか。
修行中は苦しくても、振り返ってみると……
いまはこの「修行」が苦しかったとしても、振り返ってみると懐かしくて自分の人生に必要だったと思えることもあります。筆者も子どもがおしゃべりをしないときは、「早く話せるようにならないかな」と思っていましたが、子どもが口達者な今は「あのときの時間をもっと楽しめばよかったな」とよく思います。相談者さんの子育ても、辛い時期があったぶん報われることがきっとあるはずですよ。
『修行が終わったときに、子育てして良かったと思えるかもしれないよ』
『今の鬱々と修行かと悩んでいるこの瞬間も、人生においては尊いんだよ。修行の日々を懐かしく思う老いた自分を想像してみて』
『良かったと思うときが遠からずくると思います』
「今は苦しいばかりなのだから、あとでどう思うかはそのときになってみないとわからないよ」と思うかもしれません。筆者もそう思っていました。でも、そのあとでが来るまでもうひと踏ん張りしてみてください。そのときには「生まれ変わっても、子どもを産みたい」、そう思っているかもしれませんよ。
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