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ショック! よかれと思ってやっていた……読み聞かせの○○

よかれと思ってやっていた読み聞かせの○○①

子どもとの大切なコミュニケーションタイムでもある、絵本の読み聞かせ。就寝前の日課となっているご家庭も多いことでしょう。読んでもらう子どもはもちろんですが、読み手のママにとっても幸せな気持ちになれるひと時ですよね。登場人物によって声色を変えてみたり、抑揚をつけて読んでみたり……。じつはそんなふうに工夫しているママにとって、ショッキングな話があるのです!

ママはエンターテイナー!毎晩のショーがじつは……

よかれと思ってやっていた読み聞かせの○○②

読み聞かせの講座などに行くとよく言われるのが、「感情は込めずに読むほうがよい」ということ。感情を込めて読むと子どもがそちらに気を取られてしまい、お話自体に集中できなくなるから、というのがその理由です。筑波大学の調査では、4・5・6歳児30名を「登場人物を演じ分けて読み聞かせる群」と「演じ分けをしない群」に分けて読み聞かせたところ、後者のほうが登場人物の心情を問うテストの成績が良かったことが報告されています。両グループに物語理解度の差はなかったものの、演じ分けを行う読み聞かせが、登場人物の印象を左右している可能性が見られる結果になりました。

この定説を知っているママももちろんいましたが、「知らなかった!」と驚く人が大半でした。

『がーん! この5年間、毎日劇場公演をしていたのに……! 知らんかったー。今日から淡々と読んでみる』

『そうなんだ。私も絵本はそれなりに感情を込めて読んでいたわ。大声は出さないまでも、ページをめくるときにわざと焦らせたり、読む間を空けたり。棒読みでよかったのか……』

『私がやったのは外国人バージョンとか、おっさんバージョンとか、オバケバージョンとか……。いろいろやりすぎたかな』

『目の不自由な方が利用する朗読カセットに吹き込む読み手が、感情を込めないで話すというのは聞いたことがあった! 子どもにもよくなかったのか……。私の読み聞かせはベースが『日本昔ばなし』だわ(笑)。「むかぁ~し、むかしのことじゃったあぁぁ~」』

『うっそー。私、めっちゃ感情を込めているし、登場人物によって声色変えたりしているわ。自分でも声優になれるんじゃないのかなって思うくらい、うまいんだよ(笑)』

読み聞かせのアドバイス・絵本によって読み方を変えてみるのもアリ!

一方で定説を知っていたという人たちからは、「なるほど!」と思えるアドバイスが寄せられました。いくつかのポイントがあるようですよ。

『絵本の内容を子ども自身にイメージさせるためにも、感情移入したらいけないそうです。声色を使ったりすると楽しいけど、声の印象が強くなり絵本の印象が薄れてしまうそうです』

『図書館で働いているときに教えてもらったよ。無愛想に読むというのではなく、変な抑揚をつけたりオーバーにしたりせず、普通に読めばいいんじゃないかな。あとは「○○がおもしろかったね」という感想は、私からは言わないようにしている。子ども自身が何かを感じ取る前に、誘導するみたいになっちゃいそうだから』

『私が子どもの頃は、幼稚園の先生が大げさに読むのがすごく嫌いだった。「先生うるさい、絵本の世界に入れない」って思ってた。だから今は普通の声で普通に読んでいるけど、動きのある読み方も別にアリだと思う。絵本によっては、それが楽しいときもある』

『読み聞かせのボランティアをやっています。読み手が淡々と読むことによって子ども自身の感性で受け止めたり、お話のイメージを広げてほしいという観点からの話ですよね。いろんな考えがあるので、抑揚をつけたらダメというわけではないと思います。淡々と読む本、思い切り抑揚をつけて子どもを笑わせる本など、いろいろあってよいと思いますよ。大事なのは子どもと大人が読み聞かせを楽しむことですね』

よかれと思ってやっていた読み聞かせの○○③

淡々と読むほうが子どもにとってプラスなのは、よくわかりました。ただ、実際にこの定説を知り淡々と読んでみるようにしたママの多くは、子どもから「怒っているの?」「ちゃんと読んで!」と逆に心配されたとか(笑)。ママの熱演に慣れている子は、それを期待してワクワクしているんでしょうね。ベストな読み聞かせ方は、それぞれの親子によって違うんだなというのがよくわかるエピソードです。たまには淡々と、ときに大げさにと、絵本の内容に合わせてふだんと違う読み方をしてみるのも楽しそうですよ。

文・編集部 イラスト・天城ヨリ子 編集・blackcat

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