通常級に通う小中学生の8.8%が特別な支援が必要な可能性アリ?<ママのリアル調査>
2022年12月に文部科学省が発表した調査によると、発達障害の可能性があるなどして「特別な支援が必要な小中学生は通常の学級に8.8%程度いる」ことが分かりました。テレビやネットニュースでは、「発達障害の可能性がある小中学生は学級に8.8%」として報道されています。
そこで今回ママスタセレクトでは、このニュースを受けて感じることを問うアンケートを実施。「こんなに多いと思っていなかった」「だいたいこれくらいだと思っていた」「もう少し多い気がする」「その他」の4つの選択肢を設定してママたちの率直な意見を尋ねたところ、1,700人を超える回答が届きました。
どの選択肢もほぼ同数に
今回のアンケートの回答総数は1,728票。そのうち「こんなに多いと思っていなかった」「だいたいこれくらいだと思っていた」「もう少し多い気がする」が、いずれもおよそ3割を占めました。
「こんなに多いと思っていなかった」は31.1%
まずは537人、31.1%のママたちが選択した「こんなに多いと思っていなかった」に集まった意見です。
『子どものクラスや周りに発達障害の人がいなくて、実際に会ったことがないから』
『なかなか発達障害のありそうな子どもに出会わない』
『娘の同級生にも1~2人はいるけれど、びっくりした』
特別な支援が必要だと思われるお子さんに出会う機会がないママにとっては、8.8%という数字は驚きの数字だったのかもしれません。「そんなに多いとはびっくりした」というのが正直な感想でしょう。
「これくらいだと思っていた」は31.3%
540人、31.3%のママたちは「これくらいだと思っていた」、つまり妥当な数字だと受け止めています。
『周りに小学生になってから発達障害があることに気づいた人たちが結構いるから』
『甥っ子が2人とも発達障害だから』
やはり身近に発達障害のお子さんと接する機会の多い人にとっては、不思議な数字ではないようです。
『感じ方の問題で、以前から人数としてはあまり変わってないのでは?』
『今まで明らかになっていなかっただけで、昔からこのくらいの人数はいたと思う』
8.8%という数字は、たとえば30人学級であれば、2-3人のお子さんに特別な支援が必要な可能性がある、ということになります。ママたち自身が小中学生のころにも、クラスにそのくらいの人数はいたと感じることもあるようです。
「もう少し多いのでは」と感じるママは30.5%
527人、30.5%のママたちは「もう少し多いのでは……」と感じているようです。
『実際に診断を受けている人はごく一部だと思う』
『学校に発達検査をすすめられたにもかかわらず、受けていない人もいるから』
診断を受けていないだけで、特別な支援が必要な子どもは実際にはもっと多いのでは? と感じる人も少なくないようです。
さらには、教員や保育士など教育の現場にいる人からの声も届きました。
『教員です。程度はバラバラですが、年々困難を抱える子が増えている気がします』
『保育士です。市の健診などで見逃されているな~というお子さんが本当に多いという印象です』
『保育園に勤めていますが、困難のない子のほうが少ないのでは? と感じる』
「発達障害」と一括りにするのは疑問
「その他」を選んだ124人、7.1%のママたちはこう言います。
『なんでも発達障害にしている気がする』
『教師です。発達障害なのか個性なのかは、とらえ方次第のところもある気がします。今はなんでも障害にしてしまうイメージです』
子ども自身の個性なのか、それとも発達障害なのか。その判断を迷う保護者や教師の方々がいることも事実でしょう。今回の調査結果を踏まえて、文部科学省は特別な教育的支援を必要とする子どもたちが、十分な支援が受けられる環境整備に取り組むとしています。
総回答数:1,728票
調査方法:インターネット
調査月:2022年12月
調査・分析:ママスタセレクト編集部
文・編集部