<否定しないが>女の子の服を着た1歳の男の子に違和感。ジェンダーレス時代だから普通なのかな?
昨今では「ジェンダーレス」という言葉が広まったように、「男の子だからこうしないといけない」「女の子はこうすべき」といった、性別による規範がかなり薄まってきた印象がありますよね。しかし子どもの洋服やおもちゃを売っているお店では、今なお男の子向けには黒や青、緑で怪獣や乗り物のイラストが描いてある洋服が、女の子向けには赤やピンク、薄紫でハートやリボン、フリルのデザインの洋服が陳列しています。そんななか、「男の子に女の子の服を着せること」と題してこんな投稿がありました。
『娘のお迎えに行ったら1歳の男の子がヒラヒラでピンクの花柄の洋服を着て、いちごの前掛けをしててびっくりした。新作だから最近買ったのは間違いないんだけど、顔はばっちり男の子顔だから違和感。その子は第1子だからお下がりの可能性は低い。気付いたらほぼ毎日可愛い服着てる。自分も息子のときにどうしても女の子服が買いたくて、白のパフスリーブの服を着せた。0歳だから「今のうちに」って思って。でも男の子顔だから似合わなくて保育士さんと爆笑して女の子服は終了した。息子に女の子服着せてる人ってもっといるのかな?』
娘さんが通う保育園で、ひとりの男の子がいかにも女の子向けに作られたような、フリルがついたピンクの可愛らしい洋服を着ていたことに驚いたという投稿者さん。自身も息子さんが0歳のときに女の子向けの洋服を着せたことがあるものの、顔立ちから「似合わない」と判断してすぐにやめた経験があるからこそ、似たような状況の他所のお子さんを見て違和感を抱いたそうです。そして「大きくなって小さい頃の写真を見たら本人が悩まないのかな」という疑問も呈していました。この投稿に対してママたちからはさまざまな意見が出ていました。
女の子が欲しかった?健康祈願?
『娘がほしかったんだろうね。でもある意味素直な人だよね。私も一人目男の子で本当は女の子がほしくてだいぶ落ち込んだけど、そう思われるのが嫌で誰が見ても男の子の服しか買ったことない。もし二人目も男の子だったときに「おさがりがたくさんあるからよかった」って納得させられるかなという気持ちも含めて』
今回のケースでは1歳の男の子ということなので、自ら選んで着たのではなく親が着せたと考えるのが妥当でしょう。男の子なのに女の子向けの洋服を着せられている状況から、「本当は女の子がほしかったから女の子の恰好をさせているのだろう」と予想している人がいました。他所の親が子どもにどんな格好をさせていようと、所詮は他人のことですから投稿者さんにとって本来は関係のないことです。それにも関わらずこうして驚いたり疑問に思ったりするということは、何かしら投稿者さんも思うことがあるのでしょう。
『乳幼児期は男の子の死亡率が高かったから「健康に育つように」って女の子の格好をさせてたんだって。おまじないみたいなものだね』
またただ単に親の趣味や押しつけではなく、魔除けや健康祈願として女の子用の服を男の子に着せている可能性もゼロではありません。なにか事情があってのことかもしれないので、安易に否定的な感情を持つものでもないでしょう。
「うちの息子は自分の意志で女の子服を着ていたよ!」というママも
『息子が小1までピンクのフリフリ好きだった。今こそ黒や青を着るようになったけど、本人が可愛いの好きで着たがるのよ。世間の目は重々承知。「男の子でピンクのランドセルどうなんだろ?」って悩んでるお母さんもいる。苦渋で着せてる可能性あると思う』
『保育園でも男の子で女の子服の子いるよ。言葉や仕草や遊び方は男の子だけど、服装の好みが女の子服なんだって。今は多様性の世の中だね』
今回の件とは少しズレますが、親が着せているだけでなく男の子自らが女の子服を着たがるケースもあります。実際に「うちの息子もピンクやフリフリが好きで着ていたよ」という体験談も寄せられていました。筆者の息子も3歳の頃から、保育園の女の子が着ているフリルがついたスカートに興味津々だった時期がありました。「僕も○○ちゃんみたいにプリンセスになりたい!」と騒いで保育園に行きたがらないことも。子ども本人の好みを否定してしまうのは親としてもやりたくないもの。子どもの思いを汲んで、本人の希望のままに女の子服を着せたママも少なくないのではないでしょうか。
『産まれるまで女の子だと思ってて(エコーで分からなかった)女の子の服ばっかり揃えてた友達は「もったいないから」って使ってたな』
『知り合いの男の子は小さい頃はお姉ちゃんの服を着たがって、たまにピンクやヒラヒラを着ていたなあ』
今回のケースでは1歳の男の子は第1子ということがわかっているとのことですが、知人からのお下がりやプレゼントなどの可能性もあるでしょう。特に保育園では毎日汚して帰ってくるので洋服は消耗品。単純に手元に女の子用の洋服がたくさんあるからただ着させているという状況も考えられますね。
子どもがどんな服装を望んでも、大人が否定しないことが大事では
『5歳の息子がスカートやピンクの服をほしがるからなるべく希望通りにして見守ってる。「もしかしたら心の性別が女の子なのかな」とか思って否定はしないようにしてる』
『「男の子にピンクのフリフリ着せてる私って頭おかしいんじゃないか? でも本人望んでるし?」って思って苦しかったな。でもこれから「女の子になりたい」って言ってきたら受け入れるつもりだ』
自分で自分の着る洋服を選べるような年齢になってもなお、息子さんが女の子向けの洋服を着たがっているというママも少なくありませんでした。体は男の子でも心は女の子という体と心の性が一致しない人や、成長するに従って生まれ持った性別を変える人は今では珍しくなくなりました。しかし当事者は親や周囲からの偏見や色眼鏡に悩み苦しむことが少なくないでしょう。「女の子の格好をしたい」という本人の思いを受け止めてあげることが、親としての愛情だと捉えているママのコメントには、考えさせられるものがありますね。そして周囲からの「男の子なのに女の子の服着ているなんて」という視線が、その子や親を傷つけてしまう可能性だって十分に考えられます。
今回の件はさまざまな事情がある可能性がありますから、怪訝な目で見るのは正しい行動とは言えないかもしれませんね。親としてだけでなく一人の大人として、「誰がどんな格好をしてもいい」という姿勢を持つことで、多様性のある社会になっていくのではないでしょうか。
文・AKI 編集・みやび イラスト・藤森スズメ
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