<インフルエンサー裏の顔>ママ友が事業で成功!SNSが原因で疎遠になったママたち【後編】まんが
前回からの続き。
リカ:「SNSの宣伝効果ってすごいわねえ。SNSを使わない手なんてないわよねー」
リカはSNSでいくつか商品やサービスごとにアカウントを作ります。自分のプライベートも小出しにしながらPRを強化させました。
SNSで語られるリカは作り物です。
リカは旦那さんと別居中なのです。SNS上では円満夫婦ということになっています。子育てもいくら大きくなって手がかからないとはいえ、ほとんど親任せ。でもSNSでは素敵なママとして見られています。
ちなみに若い頃に一度結婚して別れていますが、プロフィール上は「なかったことにして」と言われています。またイメージ的に「出身は東京がいい」と思うと、出身地まで詐称しはじめました。
リカは「これぐらいのことは、誰でもやってることだからー」と言いますが、実情をすべて知っている私は彼女のやり方に嫌悪感を覚えました。
その日から、リカの猫好きアピールがはじまります。
「ニャンコたちもお花があると幸せそうです」
猫と花、猫とリカ、猫とリカがガーデニングした庭などを被写体にした写真をどんどんSNSに載せはじめました。猫好きアピールはもちろん仕事用です。実情は、自分の母親に猫たちを預けて世話をさせ、SNS用の写真を撮るときだけ連れてくるのです。
あるとき「母がさ、3匹の世話はツラいって言うんだよね。1匹誰か信者でもらってくれる人いないかな?」とリカが言いました。ずっと我慢していた何かが私のなかでプツリと切れたのです。
猫を使ってまで自分を宣伝しようとする私欲にまみれた様子、ファンを信者といってバカにしていることなど、人間性を疑う行為に不満が爆発したのです。
たまに気になってリカのSNSを見ると、いつも華やかな写真が更新されています。
「SNSは作りもの」という側面があることは認識しているけど、リカの様子を見ているとこの人は本当に虚像だなと実感しました。
普通の人がちょっとした有名人になって、収入も上がり、浮足立つ気持ちは理解できます。リカは、お教室やSNSを通して得たものは大きい反面、人として失ってしまったものがある気がしてなりません。
ビジネスにおいては、リカくらいのたくましさ、ときには冷淡さがないとダメなのかもしれない……と理解する気持ちも私にはあります。
でも変わってしまったリカの裏の顔を知ると、応援する気持ちはなくなって行きました。
すぐそばで人間性が変わっていくママ友を見ているのは耐えられなかったです。
「私が潔癖すぎ? 不器用すぎ?」と悩んだこともあったけど、私は自分の価値観で生きていきたいと思っています。
原案・編集部 脚本・rollingdell 作画・べるこ 編集・秋澄乃