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避難は空振りでもいい!ママと子どもが生き残るための防災術【第3回 水害編】

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大型台風での大雨や川の氾濫など最近、水害が増えてきていると感じているママもいるのではないでしょうか? 近くの川の水位が上がり、居住地域に避難警報が出たという経験がある方もいらっしゃるかもしれません。水害の恐れがあるとき、ママは子どもとどのようなことに注意すればいいのか、豪雨災害の救助の経験もある防災家の野村功次郎さんに聞いてみました。

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冠水した道路で子どもを連れてママが歩くときに気をつけたいこと

――突然の大雨で、道路が冠水することがあります。小さい子どもと共に避難するとき、ベビーカーで移動してもいいものでしょうか?
野村功次郎さん(以下、野村):基本的にベビーカーでの移動は無理だと思います。膝ぐらいに水か来たら、かなり動きが制限されます。20センチぐらいの水位でも踏ん張ることはできないでしょう。ベビーカーの移動はリスクが伴いますので、抱っこ紐などで抱いていきましょう。

――冠水した道路を歩くポイントはありますか?
野村:道の端を歩くと、グレーチングや側溝などで滑る危険性があります。また側溝などの蓋がとれていたり段差があったりと足をとられることもあります。できるだけ道の真ん中を歩きましょう。また水の中に障害物がないか、傘などで足元を確認しながら歩いたほうがいいでしょう。

台風や大雨など水害時のママと子どもの避難のタイミングは?

――大型の台風が来る季節は、避難警報が発令されることがあります。どのタイミングで避難所に行けばいいのでしょうか?
野村:マンションの15階で川から遠い場合、平屋建てで川から数十メートルしか離れていない場合といったように、避難のタイミングは住んでいる場所によってケースバイケースです。自分がいる状況環境や家族構成、子どもの運動能力、おじいちゃんおばあちゃんがいる場合の行動範囲などを日ごろから考えておきましょう。お子さんを連れていて避難にも時間が掛かるようだとなれば、他の人より先に避難しようと考えたほうがいいです。
また市区町村からの避難情報に注意してください。警戒レベルは5段階あり、「警戒レベル3」は避難準備・高齢者等避難開始の目安です。乳幼児など避難に時間が掛かるママは避難を開始してください。大雨が降っている最中や夜中に避難するのは避けて早めに避難してください。

――小さな子どもがいると避難するのに躊躇してしまうママもいるのではないでしょうか?
野村: 5、6時間後に台風や大雨が来るのがわかっているのなら、子どもと遊べるようなものを持って、「キャンプに行こうよ」というようなことを子どもに言いながら、気晴らしに行くといった感じで避難所に向かってもいいかもしれません。周りが動き出したから、と慌てて行くよりは早めのほうがいいです。特に被害はなかった、避難は空振りだった、でもいいので避難してください。

――どのような服装で避難をすればいいですか?
野村:履き慣れたスニーカーで避難してください。登山靴のようなブーツ系は履き慣れているならいいのですが、履き慣れていないのであればやはりスニーカーがベストです。避難所に行くまでは、黄色とかオレンジ色とか目につく色を身につけていたほうがいいでしょう。ガラスや木などでケガをする可能性があるので、ママも子どもも長袖長ズボンで避難してください。

水害にあったあとの片づけ、子どもにお手伝いさせてもいい?

――水が引いて避難先から帰ってくると、家の中は泥と水で汚れていることがあるかもしれません。家を掃除と消毒は家族でやればいいのでしょうか?
野村:水害にあったときの泥水の掃除や後片づけは、子どもにはさせないでください。なぜなら感染症の心配があるからです。子どもは背が低いので、バイ菌とか粉塵、埃を大人より吸い込んでしまいます。有毒なものを吸う可能性もありますから、お手伝いをするだけ子どもの体に害になります。夏になると、背が低い子どもは地表面から近いために、熱中症になりやすいことと同じです。子どもの目線、子どもの感覚は常に知っておいてください。

* * *

雨量や川の状況など昔と今とでは違うとのこと。最近の豪雨では、2階に逃げたのに被害にあったという方もいらっしゃったそうです。昔はこのぐらいなら大丈夫だったという考えは通用しないと考えて、小さなお子さんのいるママは特に早めの避難が大切ですね。
第4回【避難編】へ続く。

取材、文・岡さきの 編集・しらたまよ イラスト・きたがわなつみ

参考文献:「パッと見! 防災ブック」

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著:野村功次郎
価格:1,320円(本体1,200円+税)
出版社: 大泉書店
※本コラムは防災、災害対応のヒントです。実際の災害の対応へは、お住まいの地域の事情等踏まえて、行ってください。

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