【後編】専業主婦で子どもといる時間を優先?フルタイムでお金を優先?正解にたどり着くには……?
生後2か月の赤ちゃんがいる相談者さんは、子どもと一緒にいるか、それとも働くか悩んでいるようです。前編では「子どもとの時間を大切にしたい」派のママさんのさまざまな意見をご紹介しました。後編では「フルタイムで働きたい」派のママさんたちの意見をみていきます。
「フルタイムで働きたい」派のママたち
「フルタイムで働きたい」派のママの意見のほとんどが、「お金があることが結果的に子どものためになる」というものでした。
『お金がなくて公立しか行かせられないより、仕事してせめて中学から私立の環境と友人、先生方を与えてあげる方がよっぽど子どもに喜ばれる』
『子どもといる時間はたしかに少ないけれど、自分の老後の貯金すら貯められずに子どもに迷惑かけるよりは、働いて将来子どもに援助できるくらいお金があったほうが良いのでフルタイムです』
『私、病院の相談員をしているのだけれども、重介護なのにお金がなくてどこの施設にも入れられない家庭って多いよ。それでそういう家はどこにも入れられないから、現役で働いている子ども世代が離職なり転職することになるんだよね。数十年後は自分たちが同じ立場になるのに。親がお金を貯めてなかったために、貧乏は連鎖していくよ』
子どもにお金をかけてあげたいと思えば、いくらでもかけることができます。たとえば勉強ひとつにしても、たくさん本を買ったり、私立の学校に行かせたり、塾や家庭教師をつけるなど、わが子にさせたいことは尽きません。“良い教育=子どものためになる”と考えたなら、お金があったほうが与えられる選択肢も増えますよね。また、将来的なところで、「先々子どもに迷惑をかけるより、子どもを支援できるくらいの蓄えが欲しい」と思い働いているママさんも多くいるようです。
まわりの意見は参考程度に!自分たちの状況や価値観で決めたほうがいい
『どちらをとってもデメリットはある』
『生活できないなら働いたほうがいいよね。いずれにしても親が子ども優先に考えての行動ならどちらでも良いと思う』
『各家庭の判断でいいんじゃない? キャリアやお金をとるか、子どもとの時間をとるかだけれど、お金をとらないと教育費も用意できないのなら、選んでいる場合じゃないと思うし』
今回、「働くママ」と「働かないママ」、双方さまざまな意見をご紹介しました。しかし各家庭で生活水準は大きく違いますし、子どもにかけたい金額も違います。そのため「一緒にいられなくて子どもがかわいそう」「専業主婦なんてお金がたまらない」などと、それぞれの曖昧なデメリットから正解を決めようとしないほうが良いのではないでしょうか。専業主婦になるのか、それとも兼業主婦になるのか、その正解は各家庭で決めていくことだと筆者は感じます。
また子どもの性格や価値観だって人それぞれです。子どものためを思って一緒にいたのに「欲しいゲームも買ってくれないなんて!」と不満に思う子もいれば、誰もがうらやむほどのおもちゃに囲まれて不自由なく暮らしていても、親の愛を一番に求める子もいます。
決断には自分の理想や家族の希望、そして現状の見極めが大切なことなのです。そうしてすり合わせをしていくことで、自分も後悔しない生き方ができるのかもしれませんよ。
文・物江窓香 編集・古川純奈 イラスト・くずり